リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

懐メロ専門ラジオが墓地のコマーシャル

2017年04月18日 | 日々の風の吹くまま
4月17日(月曜日)。曇り。イースターマンデイ。キリスト教では意義がある日だけど、法定
祝日ではないので、休みの人と休みでない人がいる。揃って公務員をやっていた頃は2人
とも休みだったけど、ワタシが会計事務所に転職したらワタシだけ出勤日。しかも確定申告
の繁忙期なので有休を取るわけにも行かず、朝寝を決め込んでいるカレシを横目にひとり
で出勤。バスも道路もランチを買いに行ったフードコートもがらがらで、嘘みたいに静かだっ
たな。

旧居では1日中向かいのゴルフ場の芝刈り機やカレッジの学生の車の爆音などの騒音に
包まれていたけど、地上23階の新居では時たま上階の2歳児が走る足音やゴミ収集車が
バックする警告音、大通りを走って行く緊急車両のサイレンくらいが騒音と言えるもので、逆
に静か過ぎて何となく落ち着かない気分。そこでほぼ1日中CISLという(ベビーブーム世
代の)懐メロ専門のAMラジオ(トーク番組の間はニュース専門局に切り替え)を流している
けど、我が青春の懐かしいポップスの合間に流れるコマーシャルもばっちりシニアになった
ベビーブーマー向けビジネスなのがおもしろい。

聞くでもなく聞いていると、シニア人生を楽しくする補聴器、在宅介護の人を紹介する派遣
会社、住み替えを勧める不動産屋、老後資金を増やしてくれる投資アドバイザー、終活とし
て遺言書の作成を勧める弁護士など実に多彩で、中でもつい茶々を入れてしまうのが「分
譲墓地」のコマーシャル。ここまで来たら「シルバー産業」が花盛りという感じだけど、「眺望
に恵まれた閑静な環境」という件でつい笑ってしまう。埋葬されたら景色なんか見えないし、
霊廟に骨壷を納めてもらってもガラス張りでなきゃ同じことだし、すばらしい眺望も閑静な環
境も死んじゃったらどうでも良さそうに思えるんだけど・・・。

メトロバンクーバーでは都市化と人口増加に加えて、20年近くに及んだベビーブーム世代
が高齢化して死を迎える人が増えたために、極端な埋葬地不足になって、価格もうなぎ上
りと言われている。キリスト教の「土から土へ」が難しくなったということだけど、海辺で生ま
れ育ったワタシは海に帰るつもりだから墓地は不要。遺言書にもちゃんと「太平洋に散灰す
ること」と書いてあるので、のんびり太平洋を漂った後は、いつか生まれ故郷の浜と生涯の
大半を生きて来たカナダの浜の砂になって、打ち寄せる波の音を聞きながら眠るつもり・・・。