リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

国際関係も男女関係も・・・

2014年04月21日 | 日々の風の吹くまま
月曜日。連休最終日。もっとも、小売業はほとんどが4日間普通に営業していたし、実際に
4連休を満喫できるのはお役所や学校、労働組合のある職種くらいのもので、多くの人に
は普通の月曜日。今日はJapan Timesの『日本は目立ちたいだけの普通の国か』という、
ヒュー・コータッツィの寄稿文がおもしろかった。コータッツィは日本のバブルが膨らみ始め
た頃に駐日イギリス大使だった人で、日本学者としても知られている。

曰く、アベクンは憲法と教育基本法が「普通の国」になる妨げと考えているようで、日本の手
足を縛って二度と世界の強国にさせないことが連合軍の意図だったと言うが、日本は軍事
的にも経済的、文化的にも大国になったではないかと言っている。アベクンは日本を「普通
の国」にしようといろいろ提案しているが、日本を「普通でない国」にしているのは、日本ガラ
パゴス論や日本人論の多くの本にあるように、日本人自身が自分たちがいかに他の国や
民族と違うかを強調するあまり、共通点には目を向けようとしないこと。日本人であることの
特別性の強調と民族的同質性へのこだわりは、人種差別が趣旨ではないとしても、実際的
には「racism(人種的優越感)」だというのは的を得ていると思う。

いつも日本はパラドックスが満載のおもしろい国だと思って見ているけど、世界で「日本異
質論」が盛り上がっていたときはまるで爪弾きにされたみたいに怒っていたのが、何かと都
合が悪くなると「我々は日本人。あんたがたとは違う!」と独自の「日本人異質論」を展開す
るあたりが日本流のracismなのかもしれない。自分が他人と違うことを強調するのは目立
ちたい(優越感に浸りたい)という心理もある。でも、自分との違い(たいていは自分より劣る
と思うところ)ばかりを探していたら、友情も恋愛も育たないし、外交も良い方には発展しな
いと思うけどね。

国際関係も「普通に」人間関係(特に男女関係)と似ていて、バブルの絶頂期に世界でモテ
モテだったときの日本人はすっかり舞い上がって、謙遜の美徳はどこへやら。ワタシは「ニッ
ポン様にお買い上げいただく」側にいて見てたわけだけど、あれ、ほんとにすごいと思って
褒めちぎったわけじゃなくて、新興金持国日本でうなっているお金を使わせるためのおべん
ちゃら。だから、金の切れ目が縁の切れ目。政治が一流だったらそのあたりは「普通」に見
抜けていただろうけど、いかんせん・・・。