尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

神保町ぶらぶら散歩②-古書店やカレー屋など

2013年11月03日 00時49分05秒 | 東京関東散歩
 神田古本まつり神田カレーグランプリを開催中の神保町界隈。元勤務校の文化祭から回ろうかと思ってたけど、雨が降ってきたから止めた。だから最新の写真はないが、続きを書いてしまう。「ぶらぶら散歩」と題したけど、神保町の散歩は他の地域と違う。神保町の街並みそのものを散策する人は普通いないと思う。要するに、新刊書店や古本屋をめぐるのが主眼であって、それは「散歩」というより本の「ショッピング」だろう。本屋へ行っても、手に取る本のほとんどは買わないものである。だから「ウィンドウ・ショッピング」に似てるけど、古本屋街だと「古本屋散歩」という方が似合っている。

 さて古本屋だけど、この地域には180店くらいあるという。神保町交差点を交点とするX軸の靖国通り沿いにズラッと並んでる。Y軸の白山通り沿い、水道橋駅付近にもあるけど、一番多いのは靖国通りである。X軸をマイナス方向にしばらく歩くと、矢口書店がある。ここは映画、演劇関係書の専門店で、シナリオや昔の映画雑誌も豊富。自分の趣味から時たま行くが、外見でもここが一番面白いと思う。角にあるけど、すごく古い感じがいい。昭和3年に建てられたものだという。
  
 X軸のプラス方向、書泉グランデの隣が小宮山書店。ここも角にあるが、細長いビル。内外の小説が多く、よくここで買ったが、今は美術書やポスターなどが多い。4階には三島由紀夫関連文献が展示されている。横尾忠則のポスターとか海外のファッション関係など、見てるだけでも楽しい。買うというより、ミニ美術館みたいな感じ。駿河台下交差点を御茶ノ水駅に向かうすぐのところに、「文庫川村」という古本屋がある。これは全部文庫本だけというところ。その他、ぶらぶら写真を撮りながら。
   
 いっぱい撮ったけど、あまり意味がないので省略。それより岩波ホール(神保町交差点の第3象限側)の裏の方に不思議な建物を見つけた。ビルの一角に突然古いビルがある。何だろうと思い近づくと「日本タイ協会」とある。ホームページがあり住所はあってるけど、建物の情報はない。
 
 一方、新刊書店も並んでる。東京の大型書店は、昔は新宿の紀伊國屋、日本橋の丸善以外は、神保町の三省堂東京堂と書泉グランデ書泉ブックマートぐらいしかなかった。(ちなみに今や書泉はアニメイトに買収されている。ブックマートは「ラノベ館」になり、長いこと入ってない。)やがて、八重洲ブックセンターが出来、大阪の旭屋、神戸のジュンク堂(淳久堂)が進出してきたが、長いこと新刊書が一番そろっているのが神保町一帯だった。東京堂は最近改装され、「東京堂カフェ」が出来て軽く食べることも可能になった。これは利用価値が高い。専門書店では、何といってもすずらん通りに内山書店がある。魯迅の知人として有名な内山完造が上海に開いたのが始まり。岩波直営の岩波ブックセンターも、時々行く。岩波書店の本だけでなく、学術雑誌などがあるので。
  
 最近は神保町もチェーン店が多くなったけど、まだまだ独自の店が多い。特に、昔風の「喫茶店」が多いことで知られ、「さぼうる」とか「ラドリオ」とか超有名店がある。第4象限の地下鉄駅入り口付近である。「さぼうる」のナポリタンが有名だけど、それは「さぼうる2」しかないので注意。でも異常に積み上げてあって、本音を言うと食べにくい。それに「昔の喫茶店」は喫煙OKと同義で、煙いったらない。映画やテレビに出てるし、一度は行く価値があると思うけど。ちなみに「サボウル」はスペイン語で「味」だという。中華では、すずらん通りの餃子専門店「スヰートポーヅ」が有名だけど、まだ入ってない。同じくすずらん通りの「揚子江菜館」は美味しい。
    
 でも、やはり最近はカレー屋ということになるだろう。僕が好きなのは、「スマトラカレー」を名乗る共栄堂で、とにかく他では味わえない不思議な魅力がある。好き嫌いが分かれると思うが、スパイシーで辛いと思う前に苦甘いような独自の風味がお気に入り。「マンダラ」は、カレーというより美味しいインド料理屋が出来たと評判になった。そういう店の走りの一つだと思う。そういうお店がいっぱい出来たからずいぶん行ってない。でも、神保町のカレーと言えば、「欧風カレー」なのかなと思う。靖国通りをマイナス方向に行ったところの「古書センター」ビルの2階に「ボンディ」がある。裏からしか入れず、どこにあるか行きつけないお店。小川町店もあるけど、実は本店はそこ。ここはカレーが出る前に、なぜかポテトが出る。要するに「じゃがバター」。それが欧風カレーの常識になってしまうほど、これが流行った。何でポテトを食べるか、僕には不思議だけど。で、味はコクのある濃厚なソースで、おいしいけど好き嫌いはあるだろう。他にもタイ風とか新世界菜館で出す中華風もあるらしい。他に有名店はいっぱいあるが、「エチオピア」はポテトを出すが、インド風というか独自風。第1象限の水道橋駅に近い裏、探しにくいところにある「まんてん」が「安くてうまい」と最近は知名度が上がってきたらしい。地元の人や学生が知ってる美味しい店。行ったことがないけど。
 
 この地域にあるけど、まだ行ったことがないところもある。救世軍の本部とか。本屋と食べもの屋ばかり書いたけど、この30年ほど大体2カ月に一度くらいは岩波ホールに行った。数年前に三省堂の裏あたりに、神保町シアターができた。10月に鈴木清順特集で通ったから、このブログにはよく出てくる。三省堂花月劇場が上にある。こんなところ。映画で行くことも多い街。
 
 ところで、前に写真を載せたニコライ堂や周辺が10月中旬にライトアップされた時がある。その時に載せられなかったので、ここで数枚。
   
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