北アルプス(飛騨山脈)南端に位置する乗鞍岳(のりくらだけ)は、日本で一番簡単に登れる3千メートル峰で、多くの人に親しまれている。標高は3026mで日本19位、日本百名山に選ばれている山では11位にあたる。ちょうど長野県と岐阜県の境目で、太平洋と日本海の分水嶺上の最高点である。何で「一番簡単」なのかというと、登山口の畳平(2702m)まで車で行けるからだ。いくら3千メートルを超えるといっても、標高差300メートルだったら案外楽に登れるわけである。
乗鞍岳に登ったのは90年代半ば頃だと思う。2003年から「乗鞍岳スカイライン」(1949年開通、畳平と平湯温泉)や「乗鞍岳エコーライン」(1964年開通、畳平と乗鞍高原)はマイカー規制をしていて、バスかタクシーじゃないと畳平まで入れない。しかし、その前は自分の車で2700m地点までドライブして登れたのである。二度と出来ない素晴らしいドライブ体験で、壮大な山岳美の中をグイグイ進んでいったのは忘れられない。真夏の素晴らしく晴れ渡った午前中で、これぞ夏山という一日だった。
(畳平から乗鞍岳を望む)
畳平は広大な駐車場があって、山小屋なども集まっている。そこから「肩ノ小屋」までは車も通れる道で、もう楽々と歩ける道になっている。それは東京大学宇宙線研究所乗鞍観測所があるからで、そこがいい目印になる。もう一つ国立天文台乗鞍コロナ観測所というのもあった。今は名前が変わっているらしいが、もちろんウイルスを研究してるんじゃなくて、日本の太陽コロナ観測の拠点だったのである。観測所への道を横に見て、ダラダラ歩いて40分ぐらい。ここまでは登山いうほどじゃない。山頂目指す人が遠くに見えて、少しずつ山頂が近づいてくる。

乗鞍岳は幾つもの頂上がある山だが、普通は最高峰の剣が峰を目指す。肩ノ小屋から登山道らしくなり、50分ぐらいで山頂に立つ。けっこうガレているが、道はちゃんとしているので迷うこともない。展望もいいから楽しい。朝早くからバスが通っていて、ご来光を目指すのもいいらしいけど、下に幾つもある温泉に泊まってると昼に登ることになる。時間的には上り下り合わせても3時間程度だから、それで十分だ。しかしまあ高山だから天候の急変は心配だから、やはり午前には登頂しないとまずい。
(乗鞍岳テレカ)
周辺には温泉がたくさんあって、確かこの時は奈川温泉に泊まって登り、翌日は白骨温泉に泊まったと思う。下りてすぐの乗鞍温泉には小さな宿がたくさんあるし、立ち寄り湯もある。「湯けむり館」は素晴らしかった。乗鞍高原の一番高いところに休暇村乗鞍高原もあって、温泉は循環だけど部屋や食事がいいから家族連れには最適。上高地や安曇野も近く、観光プランを立てやすい。
夏の猛暑を逃れるには格好で、登山しなくても楽しめる場所が多い。美味しい蕎麦屋もたくさんあるし、僕の好きな滝や名水も多い。普通は登山靴が必須だが、乗鞍は運動靴でも登れる3千メートル級。最高峰が3千以下という国も多い中、こんな楽しい山は多くの人に経験して欲しい。今は山にも来ないでという時期だが、夏には多くの人で賑わって欲しいなと願う。

乗鞍岳に登ったのは90年代半ば頃だと思う。2003年から「乗鞍岳スカイライン」(1949年開通、畳平と平湯温泉)や「乗鞍岳エコーライン」(1964年開通、畳平と乗鞍高原)はマイカー規制をしていて、バスかタクシーじゃないと畳平まで入れない。しかし、その前は自分の車で2700m地点までドライブして登れたのである。二度と出来ない素晴らしいドライブ体験で、壮大な山岳美の中をグイグイ進んでいったのは忘れられない。真夏の素晴らしく晴れ渡った午前中で、これぞ夏山という一日だった。

畳平は広大な駐車場があって、山小屋なども集まっている。そこから「肩ノ小屋」までは車も通れる道で、もう楽々と歩ける道になっている。それは東京大学宇宙線研究所乗鞍観測所があるからで、そこがいい目印になる。もう一つ国立天文台乗鞍コロナ観測所というのもあった。今は名前が変わっているらしいが、もちろんウイルスを研究してるんじゃなくて、日本の太陽コロナ観測の拠点だったのである。観測所への道を横に見て、ダラダラ歩いて40分ぐらい。ここまでは登山いうほどじゃない。山頂目指す人が遠くに見えて、少しずつ山頂が近づいてくる。

乗鞍岳は幾つもの頂上がある山だが、普通は最高峰の剣が峰を目指す。肩ノ小屋から登山道らしくなり、50分ぐらいで山頂に立つ。けっこうガレているが、道はちゃんとしているので迷うこともない。展望もいいから楽しい。朝早くからバスが通っていて、ご来光を目指すのもいいらしいけど、下に幾つもある温泉に泊まってると昼に登ることになる。時間的には上り下り合わせても3時間程度だから、それで十分だ。しかしまあ高山だから天候の急変は心配だから、やはり午前には登頂しないとまずい。

周辺には温泉がたくさんあって、確かこの時は奈川温泉に泊まって登り、翌日は白骨温泉に泊まったと思う。下りてすぐの乗鞍温泉には小さな宿がたくさんあるし、立ち寄り湯もある。「湯けむり館」は素晴らしかった。乗鞍高原の一番高いところに休暇村乗鞍高原もあって、温泉は循環だけど部屋や食事がいいから家族連れには最適。上高地や安曇野も近く、観光プランを立てやすい。
夏の猛暑を逃れるには格好で、登山しなくても楽しめる場所が多い。美味しい蕎麦屋もたくさんあるし、僕の好きな滝や名水も多い。普通は登山靴が必須だが、乗鞍は運動靴でも登れる3千メートル級。最高峰が3千以下という国も多い中、こんな楽しい山は多くの人に経験して欲しい。今は山にも来ないでという時期だが、夏には多くの人で賑わって欲しいなと願う。