着物は暖かい
というより絹の重ね着が温かい
チャ子ちゃん先生洋服で一日を過ごすと風邪をひくことが多い
冬の絹は体温を外に出さないように包んでくれて、夏の絹は熱を放出してくれるだから涼しい
このことを科学的に説明をしようと蚕糸研究家と取り組んでいるがもうすぐその結果が出る
前に
蚕が桑蚕として野生の昆虫であったとき、繭の中で蚕からさなぎに変態しその中で7日間は生き続けている。そして蛾になった蚕は、その繭から自力で出て交尾し次の命を作る。そのためには絶対に繭の中で生きていなければならない。繭の中で蚕から蛹そして蛾に変態する三種類の変態だ。この大事な繭の中でどう生き続けるかが蚕の問題
天敵から身を守るため、繭をセリシンというたんぱく質で固める。これは蚕が吐くヒブロインというたんぱく質をさらに強度に固めるのがセリシンである。人の手で繭をつぶそうとしてもなかなかつぶれない、それほど強固にできている
外にいるので雨風に強い。水を絶対に通さない。しかし風は通して通風性を保っている。それでいて湿気はない。つまり保湿性がある。カンカン照りの太陽にも臆することなく繭の中で蛹は生き続ける。つまり紫外線をよけている。蛹が腐らないように活性酸素をはねつける
繭の中でいき続けるということは、繭そのもが強い。繭から取れる糸を私たちはもっと信頼していくことが賢いのではないか
これはあくまで外で育つ桑蚕としての特質で、家の中で育てる蚕に対してはこの遺伝子はなくなるのではないかと懸念したチャ子ちゃん先生は、蚕の研究家である大学の先生に話をしてその遺伝子を調べていただいた。
「大丈夫」遺伝子はそのまま生糸に生かされていた!
遺伝子をどんなに組み替えても、本来の遺伝子が全くなくなるわけではないという
桑蚕の遺伝子は絶対にそのままにしてほしいと切に願う
「蚕のクローンを作ろうと思った」という農学博士もいまは「そのままそのまま」とよりいい糸づくりのほうの研究にシフトした
絹を恐れずその繭の特徴を信じて信頼し着倒してほしい
日本人の知恵の宝庫絹の着物を今日も着て日本人の知恵に感謝して過ごそうっと