チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

縮緬の着物

2015年02月26日 11時54分54秒 | 日記
おにしぼの縮緬の着物は年を重ねるごとに似合ってくるように思う
全ての筋肉が下へ下へとさがっていく
おにしぼの縮緬も重みが下へさがるのだが
しぼの厚みが全体の身体を柔らかく包みこむので
ふっくらとした着姿で優しさを演出してくれるようだ

筋肉が若くしかも肌がぱんぱんとの時は
おにしぼの縮緬の着物を着ると
存在感がありすぎて太って見えることも多々ある

ほっそりとした方は若年でもいい
しかし年輪を積み重ねて着るおにしぼの縮緬は年配者の見方だ
しかし
其のおにしぼの縮緬も今月限りで暫くお別れ
着てみると解るが
温かいし如何にも冬の着物という感じ

これはまた人生の冬に着るので好いのかもしれないナと
チャコちゃん先生しみじみと着ている

そういえば若いときに一度染めたことがあるのだが
何だかそぐわなかった
其れは着物と身体がちぐはぐに己を主張している感じで
着て歩く度に布が身体から離れて行ってしまうのでイライラしたことがある

仕方がないので解いて布団にしてしまった
またもう一枚は年配の銀座のママに差し上げた
スッキリと細身だったのでとても似合っていた

布にも年齢がある
コメント (1)
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