宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

エックハルト・トール ~ パワー・オブ・ナウ

2009年07月06日 | エックハルト・トール
             
アメリカ西海岸は、スピリチュアリズムの最先進地だ。 他の多くの分野と同様、この分野も西海岸が世界で一番、進んでいる。 エックハルト・トールはドイツに生まれ、イギリスに学び、本人いわく 「何かに導かれたように」 アメリカ西海岸に移住。 中国系移民が多いので有名な、カナダのバンクーバーに住んでいる。

代表作 「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる」、 「ニューアース」 は、アメリカでベストセラーになった。 いまや、トールは押しも押されもせぬ、スピリチュアル・リーダー。 思想内容からいっても、 「クリシュナムルティの継承者」 と呼ぶにふさわしい。 トール自身、著書でたびたびクリシュナムルティに言及し、傾倒ぶりを明らかにしている。 
 
読んでみると、精神世界本としては、結構ハードな内容だ。 人類の未来のこととか、宇宙のこととか・・・、そういうエンターテインメント性の高いことは、ほとんど語ってくれない(笑)。 ひたすら、「いまに在る」 という目覚めの提唱に徹している。 「アメリカでは、この手の本がベストセラーになるのか」 というのが、率直なオドロキだ。 やはり、精神世界のフトコロが深くて、学ぶべきものは多い・・・。

とはいえ、数々の代表作は、読むのに少々、骨が折れる。 手軽に読めるのは、なんといっても五次元文庫 (徳間書店) の 「超シンプルなさとり方 ~ 人生が楽になる」 だろう。 電車の中で読むのに最適な分量と内容(笑)。 原題は “ Practicing  The  Power  Of  Now ” 。 「パワー・オブ・ナウの実践」 といったところか。 その名のとおり、代表作 「パワー・オブ・ナウ」 (邦題:悟りをひらくと人生はシンプルで楽になる) の関連本である。
 
内容が平易かつシンプルにまとまっており、トール思想の入門書として最適だ。 カントで言えば、「カント自身が書いたカント哲学の入門書」 といわれる 「プロレゴメナ」 みたいなものか。 カントは、「純粋理性批判」 があまりにも世間の人々に理解されない (当たり前だ・・・) ことを嘆き、「もっと分かりやすい本を書かなければ」 と思って 「プロレゴメナ」 を書いた。 努力の甲斐あって(?)、確かに 「プロレゴメナ」 は実に分かりやすい。
  
ひょっとすると、エックハルト・トールも、「もっと読みやすい本を書かなければ」 と思って、これを書いたのかもしれない(笑)。 クリシュナムルティを読んでワケが分からなくなった人も、エックハルト・トールを読むべし(?)。

それはともかく、この本は 「大いなる存在とは何か?」、「どうすれば思考をコントロールできるのか?」 で始まる。


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