谷風便り

つれづれなるままに
よしなし事を、書きつづります

谷風便り開設1年・谷風便り由来

2006年12月07日 13時57分04秒 | Weblog

 昨年11月30日谷風便りを立ち上げて1年が経ちました。
パソコンのご指導をいただいているK・K先生はじめパソコン仲間の皆さんの励ましで、この日が迎えられ感謝しております。
 また、ご閲覧いただいた皆さんの応援があってこそがんばれたと思っております。

 この機会に、谷風便りの名前の由来について詳しく述べてみたいと思います。
 今は亡き兄が、平成4年4月広島の片田舎にある実家の裏に観音堂を建立しました。(下の写真がその観音堂です。)
 京都教育大学で教鞭をとっていた頃、大谷大学のサマースクールで仏教の勉強をしたようですが、そのとき何か感じるものがあったのでしょうか。
 我が家は、父が神主をしておりましたし、兄が建ってた実家には神棚がちゃんとあります。遺言には、兄弟だけで送って欲しいと書いてありましたので、当然神道の作法で送りました。


 兄は、観音堂の建立にあわせ谷風(こくふう)便りの発行(毎月18日)を始めました。
 下が第1号の一部です。谷風の意味など書いてありますのでお読みください。


 谷風便りは、B4版に手書きで作成、知り合いの方などに配布しておりました。
 内容は、仏教の話(特に観音様、般若心経)が主で、その他、家族の話、子どもの頃の思い出、自分の考え主張等でした。兄の専門は、英文学でしたがその記事はほとんどありませんでした。
 小生にも郵送してきましたが、原本が残っているのは、下の1部だけです。
 第69号です。この号も検査入院予定なので早めに発行するとの断り書きがありま
す。

 絶筆は、平成10年2月9日発行の第70号です。
 第70号抜粋(概略)
 昔、母が聞いた話として「病気はいいものだ。神様が下さったお休みとして、しっかり養生しなさいヨ」と話してくれました。たぶん私が熱病で3ヶ月あまり高校を欠席した時、私を励ますつもりで聞かせてくれたものと思います。   
      ~略~
 病気をしたことのない人に病人の気持ちは分らないと昔からよく言われますが、まことにそのとおりだと、この頃シミジミと思います。
 病人にも病の苦しみと、それ以外のフツウの人の持つ感情や欲望やワガママがあります。私は今、すべてのお医者さんが一度は大病の経験者であってホシイと思います。ケンコウな先生は、ただ身体的病気を治すことだけに専一になって、人情が分からなすぎるのではないでしょうか。それは、専門家としてみごとなことですが、お医者さん自身にとっても人生の不幸と言えるかもしれません。(それは、大前提として、自分が人間であることを忘れているからです。)
      ~略~
そして、末尾のお知らせで
 二月中旬に再入院予定なので、今号も早く発行しました。と記されておりました。

 白血病で入退院を繰り返しておりましたが、70号発行直後再入院、ふたたび家に帰ることなく、この年の9月肝臓癌も併発して亡くなりました。

 下の本は、兄(広島女子大学)の研究室で、ご一緒だったT先生が兄の死後編集して下さいました。(上の観音堂の写真、第一号の記事については、この本からコピーしました。)
 T先生は、あとがき
 谷風便りが始まって間もない頃「まとまったところで本にしましょう。その時には、お手伝いしましょう。」とお話になったと述べられております。
 その約束を守り立派な本を作っていただきました。お礼申し上げます。
 T先生は、小学生のころ小生の頭をバリカンで刈ってくださった校長先生のお孫さんとか、縁とは不思議なものですね。


 そんな訳で、内容は全然違いますが、谷風便りの名前を引継ぎ使っております。
 今後も、兄の執筆した谷風便りの内容、兄の死亡前後のことなど記事にしたいと思っております。

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2 コメント

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オメデトウございます (サクラ会 MT)
2006-12-09 10:37:44
一年間ブログ継続オメデトウございます。

ただ継続するだけでも大変なのに、何時も内容が濃いブログで感心している次第です。
散策と釣りがご趣味のようで、その趣味が継続の要因ですね。

これからも、幅広く楽しいブログを宜しくお願いいたします。

その為にも、健康第一です。
時節柄、ご自愛専一の程お祈りいたします。
返信する
Unknown (植山)
2006-12-07 21:54:17
 そうですか、「こくふう」と読むのですか。それにしても有能な兄上を・・・。さぞ無念だつたことでしょう。お悔やみ申し上げます。
 兄上の発行した「谷風」も読んでみたい心境です。これから少しづつ紹介して下さい。
 それにしても神官の息子さんがどうして仏教に興味を持ったのでしょうか。教えて欲しいと思います。
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