九州の風来坊

今は自由人で風来坊、何処までも突っ走る男は何処に行くのやら

インカレ優勝

2010年08月31日 09時15分25秒 | Weblog
沖縄が生んだやんばるの黒豹がレース後、優勝の報告をしてきた。

内間の事は過去にも多くの事を書き、多くの若き選手にその走りを伝えてきた。[手本になる選手だ]
まさに選手が強くなるうえで必要な要素を兼ね備えている、数少ない選手だ。
少年時代、内間はインターハイのチャンピオンだったが、未完成な部分が多かった、その未完成な部分に魅力があり、数年後を見据え、俺は8年計画を立てた。
だから俺が率いたメンバーから外した事が無い、これは内間だけでは無なかった。

アジアツアーでは何度も優勝が見えたが、中々優勝は取れなかった、だがこれが余計内間を奮いたてたと思う。
その名場面は、俺がこの目で直接見てきた。その中でも一番はイランでの壮絶な闘い、3人のイラン選手と内間、攻撃開始の指令を受けて幾度もチャレンジするが逃げが決まらない、もうだめかと思った時、内間を含む4人の逃げ、しかしまだ経験が浅い内間はイランの選手にと闘うすべを知らなかった。
ゴールまでの30kmイラン選手の猛攻撃を受け始める、どう考えても振り切られ4位?体力が持たなければ後続にのみ込まれるパターン、まさに死闘が繰り返された。
無線を忠実に受け、すべてのアタックに反応する、いくら無線で指示されていても体力が持つのか不安がよぎるが、闘わせるしか道は無かった?標高が高く、身体に掛かる負荷も想像を超えている。
ラスト1.5kmまで何十回も繰り返されたアタックを封じ込めた内間、ここで一人の選手が飛び出し、一人で追うしか無い状況に追い込まれた。
車は退避路にはいり、ここからは自己判断で勝負に挑むしかない、この状況ならやはり4位かと車の中でつぶやいた。
結果は2位、それも1位と僅差、ゴール後悔し涙を流し、じだんだを踏む内間。
イランのTV局はこの名場面をその日のハイライトで流すほどの健闘ぶりだった、まだ18歳、最強の戦士が生まれた瞬間だと俺は思った。
内間は高い筋力があったが心肺機能はまだ子供の心臓で、その心拍の上がり方はまだまだ可能性を秘めていたから将来能力が未知数だと考えていた。
数年前のジャパンカップで切れていった時、必ず数年後に坂も克服できるからと話した事がある。
今年はアジアツアーで優勝して、全日本で失敗、それでも幾つかの課題を克服した、そしてインカレ優勝。
今年、実はインカレ見に行く予定だったがいけなかった、優勝の瞬間を見たかったと一瞬思ったが、もっと大きな勝利を俺は見るつもりだ。勝てと言われて勝てる選手になれ内間、これから数年が非常に大事な年になるぞ。心してかかれ。

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