日本共産党 自由と平和 一筋に１００年

日本共産党　自由と平和　一筋に１００年
日本共産党の創立は１９２２年７月１５日です。今年で党をつくって１００年、「自由と平和」を一筋に求め、たたかい抜いてきました。「自由と平和」は日本共産党の過去、現在、未来にわたっての根本理念です。

天皇絶対の戦前から民主主義求めて
日本共産党は戦前、天皇が絶対の暗黒政治のもとで、自由と民主主義をもとめて命がけでたたかいました。
「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」とされていた戦前の大日本帝国憲法。天皇制と相いれない民主主義は危険思想でした。その中で、「君主制（＝天皇制）の廃止」を堂々と掲げた勇気ある政党は日本共産党だけでした。
創立直後の「綱領草案」では君主制の廃止、１８歳以上の男女の普通選挙権、思想・言論・出版・集会の自由、労働者の団結・ストライキの自由などの要求を掲げました。


伊藤千代子


小林多喜二

治安維持法で弾圧
天皇制政府は治安維持法をつくり、最高刑を死刑にしました。同法による逮捕者は数十万人、実刑を受けて投獄された者は５千人を超えます。
日本共産党員作家の小林多喜二や、党幹部の岩田義道は逮捕直後の拷問で虐殺されました。獄死者は、野呂栄太郎、市川正一、伊藤千代子など５００人を超えました。
戦前は危険思想とされた日本共産党の主張、国民主権や思想・言論の自由などは日本国憲法に明記されました。日本共産党の先見性を歴史が証明しました。
戦後も日本国憲法の下での自由と民主主義の制度を逆流から守り発展させるためにたたかってきました。
日本共産党は未来にわたって、自由と民主主義の諸制度を発展させ花開かせることを綱領で約束しています。
社会主義・共産主義の日本は、人による人の搾取をなくし、労働時間を抜本的に短縮し、「自由な時間」
を大幅に増やします。根本的な特徴は、人間の自由で全面的な発展にあります。

街頭宣伝、署名…入党してできること増えた　“共産党ここにいるよ”誰かの助けに
２０２０年党創立記念日に入党大阪・泉大津市議選に来年立候補　松本まりさん（３１）


２０２０年の党創立記念日に入党した松本まりさん。来年の大阪・泉大津市議選に立候補します。「共産党を未来につないでいきたい」と決意しました。
共産党との出合いは１８年、たつみコータロー参議院議員（当時・現大阪選挙区候補）の国会質疑のネット中継でした。大阪を地震と台風が立て続けに襲った当時、たつみ議員は「カジノより災害対応に注力すべきだ」と追及。「私たちに寄り添う議員がいるんだ」と印象に残りました。
松本さんは複雑な家庭で育ちました。幼い頃の両親の離婚、母の再婚相手のＤＶ、母の病死、父との不仲、困窮…。「一人で抱え込み、どんどん心が死んでいきました」。当時を語る時、今も涙がこみあげます。祖父母の援助で何とか大学を卒業できましたが、２００万円の奨学金は今も返済中です。
その後、非正規で働き結婚。「誰もが手を差し伸べられ、孤独に陥らない社会であってほしい」。政治への関心から国会中継を見るようになり、共産党を知ったのです。ツイッターで「しんぶん赤旗」電子版を知り購読。それをきっかけに地元の党ともつながりました。
「入党したらできることが増えてうれしかった。街頭宣伝も署名集めも一人ではできないから。誰からもケアされなかったかつての私のような人たちに、“共産党はここにいるよ”と呼びかける気持ちで活動しています」
戦前からの１００年の党史を学び、「一人ひとりがその人らしく、自由に生きられる社会をつくるために、無数の党員がたたかってきたんですね。本当に民主主義を大切にしていることに驚きました」。
参院選では改憲を止めたい、といいます。
「私たちの自由と民主主義が奪われないよう、参院選では共産党を伸ばし、たつみさんを当選させたいです」


日本民主青年同盟と共産党の仲間たちと松本まりさん（前列中央）

女性参政権創立当初から要求　性別に関係なく尊厳守る社会へ
戦前の絶対主義的天皇制のもとで、国民は無権利状態におかれていました。とりわけ女性は無能力者とされ、人権も自由もありませんでした。日本共産党は創立当初から、女性参政権を掲げ、１８歳以上のすべての男女にたいする普通選挙権の実現を求めました。
「家制度」や女性差別を告発し、同一労働同一賃金、生理有給休暇などを掲げて、たたかいました。
日本共産党は２０２０年には、綱領に「ジェンダー平等社会をつくる」と明記しました。
ジェンダー平等社会とは、誰もが性別にかかわらず個人の尊厳を大切にされ、自分らしく生きられる社会です。
日本はジェンダーギャップ指数が１５６カ国中１２０位。ジェンダー平等社会を築く土台は、生涯１億円にもなる男女の賃金格差の是正です。日本共産党は国会で繰り返し「企業に格差の公表義務付け」を要求し、実現してきました。
今回の参院選挙で日本共産党の女性候補者比率は５５％です。ジェンダー平等をあらゆる分野でつらぬきます。

侵略戦争に反対貫いた　戦後も党名変えずに活動できた唯一の党
自由とともに平和も、党は創立以来一貫して求めてきました。
戦前、天皇制政府がすすめる侵略戦争と植民地支配に、日本共産党は命がけで反対し、平和のためにたたかいました。
１９３１年に満州事変が起きると党は、ただちに侵略戦争に反対し、「即時軍隊を撤退せよ」と呼びかけました。
一方、日本共産党以外の政党は積極的に戦争を支持。各党はみずから解散して「大政翼賛会」に合流し、侵略戦争推進へ雪崩を打っていきました。
日本共産党への弾圧はし烈を極め、多くの幹部、活動家が逮捕・投獄されました。獄中の少数の幹部が、弾圧に屈することなく、党の旗を守り抜きました。
１２年間投獄された宮本顕治（のちの党議長）は、法廷で堂々と党の主張を述べ、次のように結びました。
「社会進歩と人類的正義に立脚する歴史の法廷は（中略、我々への弾圧が）大きな過誤であったということを立証するであろう」
日本の侵略戦争は、アジア諸国に２０００万人以上、日本人３１０万人以上の犠牲を生んだ末に、日本の敗北で終わりました。

自民も認める存在
侵略戦争に協力した他党は、戦前と同じ党名を名乗ることができず、戦後、名前を変えて再出発しました。
日本共産党だけが、何も恥じることなく同じ党名を貫くことができたのです。
戦前の日本共産党の反戦平和のたたかいの値打ちを、戦後の自民党の教科書も次のように認めています。「他の政党が何らかの形で戦争に協力したのに対し、ひとり共産党は終始一貫戦争に反対してきた。従って共産党は他党にない道徳的権威を持っていた」（『日本の政党』自由民主党研修叢書）
評論家の加藤周一さんは、２００７年、宮本元議長の死去に際し「宮本さんは反戦によって日本人の名誉を救った」とそのたたかいをたたえました。
日本共産党は戦後も平和を追求し続け、９条を守り生かす運動の先頭に立っています。
いまウクライナの危機に乗じて白罠、公明、維新などが「憲法９条を変えろ」「軍事費２倍」の大合唱です。憲法を壊す翼賛政治の危険が起きています。平和を壊す流れを押し返すために、日本共産党の役割はますます大きくなっています。

四つの覇権主義とたたかい抜いた歴史
日本共産党の１００年の歴史は、四つの覇権主義と正面からたたかいぬいた歴史でもあります。
①戦前の日本軍国主義
第一は、戦前の日本軍国主義という覇権主義とのたたかいです。
戦前の日本はアジアで唯一の帝国主義国としてアジア諸国に対する侵略戦争の道を進みました。日本共産党は天皇絶対の専制政治のもと、国民主権と反戦平和の旗をかかげ、命がけでたたかいました。

②戦後のアメリカ覇権主義
第二は、戦後のアメリカ覇権主義とのたたかいです。
米国は地球的規模で軍事基地をはりめぐらし、ベトナムやイラクなど各地で侵略戦争を繰り返してきました。日本共産党は、こうした米国の侵略を厳しく批判。在日米軍基地がその出撃拠点となっていることを告発し、根源である日米安保条約を廃棄し、対等・平等の日米友好条約を結ぶことを党綱領に位置付けて訴えてきました。

③旧ソ連・ロシアの覇権主義
第三は、旧ソ連・ロシアの覇権主義とのたたかいです。
ソ連のスターリンなどによる乱暴な干渉によって１９５０年、日本共産党が分裂させられました。党はそこから自主独立―日本の社会変革の事業は自らが考えて決め、他国の干渉や覇権は許さないという路線を確立。日本共産党をいいなりにしようとする、その後のさまざまな策動をはねのけました。
ソ連によるチェコスロバキアやアフガニスタンへの武力侵略を「社会主義とは無縁」と批判。９１年のソ連共産党解体時には「大国主義・覇権主義の歴史的巨悪の党の終焉（しゅうえん）を歓迎する」と声明を発表しました。


ソ連共産党解体を歓迎する日本共産党の声明を伝える「赤旗」（1991年9月2日付）

④中国の覇権主義
第四は、中国の覇権主義とのたたかいです。
中国・毛沢東派は６０年代、日本共産党を“主要な敵”の一つだと位置づけ攻撃を集中。党は自主独立の路線のもと、これを打ち破りました。中国による東シナ海、南シナ海での覇権主義的行動も正面から批判しています。

どの国の覇権も許さない
ソ連と中国という二つの大国の党から乱暴な干渉を受け、自主独立の立場からそれを打ち破った党は、世界でも日本共産党だけです。
２０２０年に改定した党綱領には「どんな国であれ覇権主義的な干渉、戦争、抑圧、支配を許さず、平和の国際秩序を築」くと明記しています。


参議院選挙勝利へ向けてＪＣＰサポーターと街頭で訴えた志位委員長（奥中央）、田村智子比例候補（その右）、山添拓東京選挙区候補＝6月19日、東京都渋谷区

「しんぶん赤旗」日曜版　2022年7月3日付掲載

今年で創立１００年を迎える日本共産党。創立直後の「綱領草案」では君主制の廃止、１８歳以上の男女の普通選挙権、思想・言論・出版・集会の自由、労働者の団結・ストライキの自由などの要求を掲げました。
２０２０年の党創立記念日に入党した松本まりさん。来年の大阪・泉大津市議選に立候補します。「共産党を未来につないでいきたい」と決意。

女性参政権創立当初から要求　性別に関係なく尊厳守る社会へ
侵略戦争に反対貫いた　戦後も党名変えずに活動できた唯一の党
四つの覇権主義とたたかい抜いた歴史
①戦前の日本軍国主義
②戦後のアメリカ覇権主義
③旧ソ連・ロシアの覇権主義
④中国の覇権主義

自由と平和　ぶれずにつらぬく日本共産党へ