きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

シリーズ 原発の深層  第一部・原発マネー④&⑤ 暴力団が作業員集め&「ハコモノ」が重荷に

2011-09-08 22:26:02 | 原子力発電・放射能汚染・自然エネルギー
シリーズ 原発の深層  第一部・原発マネー④&⑤ 暴力団が作業員集め&「ハコモノ」が重荷に


暴力団が作業員集め

原発マネーは、その力で差別を増殖し、暴力団の介入すら許してしまいます。

解雇の脅しも
 福井県美浜町には、関西電力の美浜原子力発電所があります。同町に住む男性(65)は以前、原発関連の仕事に就いていました。
 「現場作業で基準被ばく量を超えると、監督が『もう、明日から来るな』と怒鳴るんです。労働者の人権などありませんでした」
 作業員が被ばくすると、請負会社自身が関電側から問題視されるからです。
 タクシー会社で働いていたときのことです。原発に反対する社員は解雇の脅しを受けました。「上司はいつも、『関電は一番のお客さんだ。関電に反対するようなことを言うと、クビにするぞ』と言っていました。原発に反対する社員がいるのは、会社側には具合が悪かったのです」と話します。
 関電の高浜原発がある高浜町では、原発に反対する人への嫌がらせが日常茶飯事でした。原発反対署名に応じた人には、署名撤回の圧力がかかりました。原発問題の学習会で公民館の使用を申し込んでも、許可は決しておりませんでした。
 巨額マネーがうごめく原発には、闇の世界の住人たちが群がります。原発作業員を集める手配師たちは、貧困につけ込みます。




組関係者通じ
 東京電力福島原発に作業員を送り出している元暴力団員の男性(67)は証言します。
 「組関係者を通じて、人を集めてくれないかと頼まれるんだ」
 その数は10人から15人。ときには、20人も集めるよう求められることもあります。
 「『簡単な仕事だ。1、2万円もうかるぞ』っていうと、人は集まってくる。先日、40代の男で、4000万円借金して逃げてきた、というのがいた。でも、作業現場からすぐ逃げ出すような下手な人間を集めて、一つ間違ったら、こっちが命をとられるからね」
 派遣切りにあった若者たちも狙われています。友人が原発作業員だという男性(33)はこう語ります。
 「敦賀市に住んでいた友人が派遣切りされた後、原発作業員になりました。仲介には暴力団が入っている,と言っていました。雇用契約は会社と結んでいますが、実は、給料は暴力団を通じてもらっています。電力会社は、1人当たり日当3万円払っているとしていますが、本人は8000円しかもらっていません。ピンはねされているのでしょう」(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年9月4日付掲載




「ハコモノ」が重荷に

 原子力発電所の立地自治体に国から交付される億単位の交付金によって、公共施設の新築工事などが行われてきました。大規模施設では、維持費がかさみ、自治体財政を圧迫しています。

市が6000万負担
 日本原子力発電の敦賀原発と日本原子力開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」が立地している敦賀市。同市内の北陸自動車道敦賀インターチェンジ近くの丘に温泉施設「リラ・ポート」がそびえたっています。同市が2002年に建設しました。建設費の財源には、「もんじゅ」の立地に交付されるリサイクル研究開発促進交付金24億3000万円が投入されました。総事業費約35億円のおよそ7割です。
 オープン以降、同施設の経営は赤字が続きました。08年度までの累積赤字は7億円を超し、一般会計からの繰り入れで補てんしています。09年度以降は経営を民間会社に委託。市は委託先の民間会社に、約6000万円の管理料を毎年支払わなければなりません。
 関電の大飯(おおい)原発を抱える、おおい町には、同町や県が造成した「うみんぴあ大飯」があります。「うみんぴあ大飯」にはホテル、こども家族館などレジャー施設が立地しています。施設の建設費には、原発関連の交付金が充てられています。




空き地ばかり
 「うみんぴあ大飯」は国道27号沿いにあり、交通の便は良いものの、訪れる人はあまり見られません。空き地ばかりが目立つ広大な約22ヘクタールの敷地の一角に、関西電力の広報施設「エルガイアおおい」がポツンと。夏休みのある日、館内には訪問者の人影はありませんでした。
 埋め立てられたのは「青戸の入り江」の一部でした。企業誘致の土地も整備されましたが、2・2万平方メートルが空き地のままです。
 同町では、学校の新築にも原発マネーが充当されています。
 山の中腹に突如として姿を現す、ホテルのような外観の小学校があります。おおい町立佐分利小学校です。同校のホームページには「初めて見る人は『リゾートホテルか?』と思ったりする」と自ら紹介しています。全校児童数はわずか69人です。総事業費およそ19億円のうち電源3法交付金で7割をまかないました。グラウンドは1万1827平方メートルという広さです。豪華体育館の正面玄関の横には、「原子力発電施設等立地地域長期発展対策交付金」と記したプレートが貼られていました。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2011年9月6日付掲載



原発の事故処理の作業員集めに暴力団がかかわっているって事は、NHKの番組「追跡!AtoZ」で取り上げられている。
「福島第一原発 作業員に何が?」 


この先数十年かかるともいわれる福島第一原発の事故処理。
そこでは常時、全国から集められた3000人もの作業員が事故処理にあたっているが、今も非常に高い線量の放射線が計測されている。
東京電力によると、政府が定めた被ばく線量の限度を超えた作業員は6人。
また、これまでに作業に当たった人たちの内部被ばく線量を計測しようとしたところ、143人の作業員の所在が把握できないという。
事故現場で働く作業員の安全は本当に守られているのだろうか。
なぜ、厳重に放射線量が管理されているはずの作業員と、連絡がつかないなどという事態が生まれるのだろうか。
我々は、福島第一原発での安全管理の実態と、作業員がどのように集められているのかを追跡した。
すると、作業現場の過酷な実態と、そこに人を送り込む闇社会の姿が浮かび上がってきた・・・。



その実態は、『復刻版 まんが原発列島』にも掲載されています。
まんが原発列島 復刻版_08
まんが原発列島 復刻版_08 posted by (C)きんちゃん

まんが原発列島 復刻版_01
まんが原発列島 復刻版_01 posted by (C)きんちゃん


「ハコモノ」の恩恵には実を言うと私もあずかっています。
昨年、JRのふぐ料理の日帰りツアーで立ち寄ったのが「敦賀きらめき温泉リラ・ポート」だ!。
以前は「敦賀トンネル温泉」っていうひなびた温泉だったが、原電の「リサイクル研究開発促進交付金」なるものが投入されて、リゾート施設に改造されました。


私のブログでリラ・ポートを楽しんだことを紹介・・・
【敦賀港 赤レンガ倉庫散策・・・ 敦賀きらめき温泉・リラポート】

敦賀きらめき温泉 リラ・ポート_05
敦賀きらめき温泉 リラ・ポート_05 posted by (C)きんちゃん

敦賀きらめき温泉 リラ・ポート_03
敦賀きらめき温泉 リラ・ポート_03 posted by (C)きんちゃん
「歓迎御一行」もJRのふぐツアーのみ・・・。さみしい限りです。


気比神社_01
気比神社_01 posted by (C)きんちゃん
こちらは寄付で問題の気比神社。ふぐ料理を食べた料理屋さんのすぐ近くにありました。
確かに、観光スポットの一つなんですが、それなら「文化財」ってことで、文科省ルートで自力で支援できないものでしょうかね・・・

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