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広がる補聴器助成 愛知・設楽町 共産党議員の質問契機に 上限5万円 両耳も可 修理・調整費用も制度化

2021-09-23 07:00:07 | 予算・税金・消費税・社会保障など
広がる補聴器助成 愛知・設楽町 共産党議員の質問契機に 上限5万円 両耳も可
修理・調整費用も制度化

愛知県設楽(したら)町の補聴器助成制度は、助成額上限5万円。加えて制度を活用して購入した補聴器の修理や調整のための費用の助成も含む内容となっています。(徳永慎二)


設楽町の人口は4600人弱。その半数が65歳以上です。
同町の補聴器助成制度は、2020年4月にスタートしました。65歳以上が対象で、所得制限はありません。助成額は、購入費用の3分の2の範囲で上限は5万円。片耳1個ですが、とくに医師が必要と認める場合は、両耳(2個、上限計10万円)装用とすることができます。
購入した補聴器の耐用年数がすぎた場合は、再申請することができます。耐用年数期間中は、かかった費用の2分の1の範囲内で1回限り修理・調整ができます。上限は1万円です。「補聴器は購入したが、ちゃんと聞こえるようになるまで調整がむずかしい、という話をよく聞くので、修理・調整の費用の助成も制度化しました」と同町町民課の大須賀宏明課長は話します。




介護認定にかかわる聴力調査(愛知県設楽町、2021年9月現在)
普通に聞こえる309人
やっと聞こえる169人
大声で聞こえる59人
ほとんど聞こえない10人
判断不能4人
551人


4割強が難聴
制度創設のきっかけは、19年12月定例会での日本共産党の田中邦利議員の質問です。同じ年の3月に、共産党の大門実紀史参院議員が国会で、加齢性難聴者に対する補聴器購入の公的助成をとりあげました。田中さんは、その質問内容を紹介しつつ「設楽町でも、お年寄りの就労や社会参加に補聴器は必需品で、助成は欠かせない」と制度の創設を求めました。
実際、介護保険認定にかかわる聴力調査(21年9月現在)では、対象とした町内551人中、169人が「やっと聞こえる」などで、4割強が難聴者でした(表参照)。田中さんは「多くの高齢者が補聴器なしの不目由な生活をおくっていることがうかがえる」といいます。
田中さんは補聴器の装着率が低い背景として、「技能者による的確な調節ができないと『自分にあわない』と補聴器を持っていても装着しないケースがある」と指摘し、調整費用の助成もあわせて提起しました。
横山光明町長は「加齢性難聴者が、元気でいきいきと暮らしていける、そんな状況をつくっていくためにも補聴器の購入費用の負担軽減化は必要であるし、時間をかけないで前向きにとりくんでいきたい」と答えました。担当の町民課は「高齢者の方が日常会話はもちろん、町の広報無線が聞こえず有事の際に支障をきたすことがないよう、前向きに検討したい」とのべました。

「声かけを広く」
この質疑のあった翌年の20年3月、実施要綱が制定され、4月から制度が始まりました。
制度開始から1年5カ月。「悩ましいのは、制度の活用が少ないこと。20年度に補聴器購入助成2件と、修理・調整費助成1件が交付されただけです」と町民課の大須賀さん。いずれも医師の証明にもとついて、両耳2個分の助成となりました。大須賀さんは「まだまだ周知が足りないということでしょう。広報誌などで制度の周知に力を入れていきたい」と話します。
町議の田中さんは「気が付いていない人も含め、町内の難聴の方は少なくないと思います。補聴器が高くて手が出ないのかもしれません。でもともかく、おじいちゃん、おばあちゃんが家に閉じこもってしまわないように『補聴器を着けた方がいいよ』と広く声をかけることも考えたい」といいます。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年9月21日付掲載


「お年寄りの就労や社会参加に補聴器は必需品で、助成は欠かせない」と制度の創設を求める。「やっと聞こえる」など、65歳以上の町民の4割強が難聴者。
「補聴器は購入したが、ちゃんと聞こえるようになるまで調整がむずかしい、という話をよく聞くので、修理・調整の費用の助成も制度化」
ぜひとも、国の事業になると良いですね。

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