北東アジア平和協力構想 実現への道を探る⑨ 枠組みを追及する時代
東京・日比谷公会堂で行われた「5・3憲法集会」。日本共産党の志位和夫委員長は、会場の外にまであふれた聴衆にこう語りかけました。
「私たち日本共産党は、今年1月の党大会で…『北東アジア平和協力構想』を提唱しました」「これは決して理想論ではありません。すでに東南アジアの国ぐに―ASEAN諸国が実践している『東南アジア友好協力条約』(TAC)など、『紛争の対話による解決』をめざす平和の地域共同の枠組みを、北東アジアでも構築しようというのが私たちの提案です。憲法9条を持つ日本こそが、こうした平和の地域共同の枠組みづくりの先頭に立ってがんばるべきではないでしょうか」
民間レベルでも
元外務省高官の一人は日本共産党の提起について述べます。
「極めて正論で、当然支持を得られるべきだ。今すぐ政府レベルでは無理でも、民間レベルでどんどん知恵を出していく。
そういうことがあたりまえになり、みんながどんどん意見を出す時代に突入すべきだ」日本の経済産業省のホームページには日中韓について次のような解説があります。
「(日中韓)三力国でGDPは世界の21・1%、貿易額では世界の19・2%を占めています(2012年)。日中韓は世界の成長センターであるアジアにおいて中核となる存在であり、三力国がこれまで以上に積極的に協力を進めていくことが、東アジア、ひいては世界経済の発展のためにも必要不可欠となっています」
そうであるなら、北朝鮮問題を含め、北東アジア地域で緊張を対話によってコントロールし、「紛争の対話による解決の枠組み」を追求することこそ、最も現実的かつ責任ある立場です。

憲法を生かそうと訴え、パレードする5・3憲法集会の参加者=5月3日、東京都千代田区
重要な規範共有
3月8日に「新しい日中関係を考える研究者の会」主催で開かれた日米中研究者のシンポジウムで、東京大学の高原明生教授は、日中の緊張打開について「経済的相互依存だけでは戦争は防げない」と強調。“抑止力の維持”を留保しつつ、「共通の規範の共有が重要だ。決して力を使って問題を解決しない。これは前世紀の悲惨な戦争と多大な犠牲のもとに人類が獲得した重要な規範だ」と述べました。
前出の元外務省高官も言います。
「日本と中国、韓国も入れて、どういう東アジアをつくるのか、その議論を始めよう。それは角を突き合わせていがみ合うアジアか。平和でむつみあい誠実に、相手に対し寛容な、そういうものがいきわたる東アジアかを」
(中祖寅一)(おわり)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年5月11日付掲載
5月10日に放送されたNHKのETV特集「発見!謎の金銅製馬具~古代日本と朝鮮半島の交流史~」
当時のヤマト政権とは敵対関係にあった朝鮮半島の新羅(しらぎ)。その新羅と九州北部の日本の人々との交流の歴史があったことが発掘資料で明らかにされています。
アメリカでさえ日本と中国が軍事的に緊張することに懸念する時代。
約1400年前の日本の「民間外交?」に、今こそ学ぶべきものがあるような気がします。
東京・日比谷公会堂で行われた「5・3憲法集会」。日本共産党の志位和夫委員長は、会場の外にまであふれた聴衆にこう語りかけました。
「私たち日本共産党は、今年1月の党大会で…『北東アジア平和協力構想』を提唱しました」「これは決して理想論ではありません。すでに東南アジアの国ぐに―ASEAN諸国が実践している『東南アジア友好協力条約』(TAC)など、『紛争の対話による解決』をめざす平和の地域共同の枠組みを、北東アジアでも構築しようというのが私たちの提案です。憲法9条を持つ日本こそが、こうした平和の地域共同の枠組みづくりの先頭に立ってがんばるべきではないでしょうか」
民間レベルでも
元外務省高官の一人は日本共産党の提起について述べます。
「極めて正論で、当然支持を得られるべきだ。今すぐ政府レベルでは無理でも、民間レベルでどんどん知恵を出していく。
そういうことがあたりまえになり、みんながどんどん意見を出す時代に突入すべきだ」日本の経済産業省のホームページには日中韓について次のような解説があります。
「(日中韓)三力国でGDPは世界の21・1%、貿易額では世界の19・2%を占めています(2012年)。日中韓は世界の成長センターであるアジアにおいて中核となる存在であり、三力国がこれまで以上に積極的に協力を進めていくことが、東アジア、ひいては世界経済の発展のためにも必要不可欠となっています」
そうであるなら、北朝鮮問題を含め、北東アジア地域で緊張を対話によってコントロールし、「紛争の対話による解決の枠組み」を追求することこそ、最も現実的かつ責任ある立場です。

憲法を生かそうと訴え、パレードする5・3憲法集会の参加者=5月3日、東京都千代田区
重要な規範共有
3月8日に「新しい日中関係を考える研究者の会」主催で開かれた日米中研究者のシンポジウムで、東京大学の高原明生教授は、日中の緊張打開について「経済的相互依存だけでは戦争は防げない」と強調。“抑止力の維持”を留保しつつ、「共通の規範の共有が重要だ。決して力を使って問題を解決しない。これは前世紀の悲惨な戦争と多大な犠牲のもとに人類が獲得した重要な規範だ」と述べました。
前出の元外務省高官も言います。
「日本と中国、韓国も入れて、どういう東アジアをつくるのか、その議論を始めよう。それは角を突き合わせていがみ合うアジアか。平和でむつみあい誠実に、相手に対し寛容な、そういうものがいきわたる東アジアかを」
(中祖寅一)(おわり)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年5月11日付掲載
5月10日に放送されたNHKのETV特集「発見!謎の金銅製馬具~古代日本と朝鮮半島の交流史~」
当時のヤマト政権とは敵対関係にあった朝鮮半島の新羅(しらぎ)。その新羅と九州北部の日本の人々との交流の歴史があったことが発掘資料で明らかにされています。
アメリカでさえ日本と中国が軍事的に緊張することに懸念する時代。
約1400年前の日本の「民間外交?」に、今こそ学ぶべきものがあるような気がします。
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