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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

臨時国会 共産党議員団の奮闘④ 残業代ゼロ・年金カット法 論拠崩れ たたかい新段階

2016-12-25 11:11:26 | 政治・社会問題について
臨時国会 共産党議員団の奮闘④ 残業代ゼロ・年金カット法 論拠崩れ たたかい新段階

4野党の共闘で審議入りさせなかったのが、残業代ゼロ法案です。
電通の新入社員・高橋まつりさんの過労自殺が9月末、労災認定されました。

異例の強制捜査
高橋千鶴子議員は、電通を野放しにしてきた政府の責任を追及。塩崎恭久厚労相は「企業幹部を呼び出し、実効ある過重労働対策を取るよう指導した」と答弁(10月12日、衆院予算委)し、異例の強制捜査に追い込まれました。
まつりさんの母・幸美さんが、厚労省主催のシンポジウム(11月9日)で労働時間の上限規制やインターバル(休息時間保障)制度の導入を訴えます。4野党は、罰則を強化した長時間労働規制法案を提出(11月15日)し、労働時間規制を迫られた政府・与党は残業代ゼロ法案の審議入りを断念。安倍政権は出はなをくじかれました。
年金カット法案について政府は、年金の受給資格取得期間の短縮法案とセットで狙っていました。しかし、切り離して審議するよう主張する野党に押されて短縮法案が先に審議入り。政府のもくろみは大きく崩れました。



長時間労働規制法案を提出する4野党の議員=11月15日、国会内

論戦で追い込む
年金カット法案の審議に入ると政府は「年金カットとはレッテル張りだ。将来の年金水準確保法案だ」(安倍晋三首相)と、根拠のない主張を繰り返しました。
高橋議員の質問に、安倍首相は「物価が上がっても賃金が下がれば、下がった賃金に合わせてスライド(改定)する」と述べ、引き下げられた年金が若い世代に押し付けられることを認めました。(11月25日、衆院厚労委)
参院では田村智子副委員長の代表質問に、安倍首椙は「賃金に合わせて名目の年金額は下がる」と「年金カット」を認め、政府の論拠は総崩れになりました。(12月2日)
民進党も、基礎年金が減額されれば「年金が破たんする前に老後の生活が破たんする」(10月26日、民進・長妻昭衆院議員)と批判。4野党そろって、廃案を求めました。
倉林明子議員は年金だけでは生活できず、底上げこそ必要だと追及。安倍首相は「基礎年金だけで生活の全てを賄うのは厳しい」(12月13日、参院厚労委)と年金政策の行き詰まりを認めました。
追い詰められた首相は「こんな議論、何時間やっても同じ」(11月25日、衆院厚労委)と、数を頼んで強行しましたが、大義も道理もない政府の姿勢が浮き彫りになりました。
年金カット法は成立したものの、実施されるのは2~5年後からです。政府は「ほとんど実施されることはない」と繰り返したため、安易にカットできない立場に追い込まれています。国会最終盤、倉林議員は年金者組合の人たちに呼びかけました。「たたかいはこれからです。年金カット、戦争法を進める安倍政権を総選挙で倒しましょう」
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2016年12月22日付掲載


残業代ゼロ法案を審議入りさせなかったことは大きな成果です。
NHKも長時間残業の問題を取り上げた番組を放送。あの三宅アナウンサーが、番組に出演した政府役人に長時間労働の規制を求め、必要性を求めさせました。
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