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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

臨時国会 共産党議員団の奮闘③ TPP 現場発の論戦 他党も注目

2016-12-24 09:29:33 | 政治・社会問題について
臨時国会 共産党議員団の奮闘③ TPP 現場発の論戦 他党も注目

臨時国会開会前の9月19日、国連総会出席のため訪米した安倍晋三首相はニューヨークで、環太平洋連携協定(TPP)について「日米それぞれができるだけ早く国内で承認を得て、早期に発効させる。日本は全力で取り組む」と表明しました。農業はもとより、医療や保険、食品の安全などあらゆる分野への影響が懸念されているにもかかわらず、国民に理解を求めることなく批准に突き進む考えをむき出しにしました。


TPP承認・関連法の成立に抗議する人たち=12月9日、参院議員会館前

政府は立ち往生
これに対し、日本共産党、民進党、自由党、社民党の野党4党は9月23日、書記局長・幹事長会談で、TPPについて「絶対に拙速な審議、強行採決は許さない」ことで合意し、共闘を確認。日本共産党は、「売買同時入札」(SBS)米の価格偽装問題をはじめ、山本有二農水相による「強行採決」暴言を厳しく批判し、野党が一致してたたかうために奮闘しました。
政府・与党は当初、TPPの会期内成立をはかるため11月1日までの衆院通過を狙っていました。ところが、野党の追及にまともな説明ができなくなって何度も立ち往生。11月8日にはTPP撤退を表明しているトランプ氏が米大統領に当選し、発効の見通しすら立たなくなりました。
政府・与党は11月10日にTPPの衆院通過を強行したものの、安倍首相はTPPを批准すれば「日本がTPP並みのレベルの高いルールをいつでも締結する用意があるという国家の意思を示すことになる」と固執するだけで、まともな展望は示すことができません。
日本共産党は、トランプ氏が日米2国間交渉を迫る意思を示すなかTPPを国会承認することは「無意味というだけでなく、極めて有害で危険だ」と指摘。TPPに盛られた水準が国際公約となって、さらなる日本の譲歩を米国から迫られると批判しました。

「心ある仲間と」
こうした日本共産党の論戦と野党共闘を支えたのが、TPPに反対する市民運動の力です。
専門家らが公聴会や参考人質疑の場で積極的に意見表明。市民団体が明らかにしたTPPの問題点を現場の実態も踏まえて国会論戦に取り入れる日本共産党の論戦は、他党議員の注目も集めました。
参院本会議でTPPが強行された12月9日。国会前で開かれた市民による抗議行動に駆け付けた民進党の徳永エリ参院議員は「私は紙智子さんの質問に感動した」と発言。軽口をたたく安倍首相に農家の苦悩を突きつけた紙議員の論戦を紹介し、「これから心ある仲間とともに、一生懸命みなさんの思いを受け止めて頑張っていきたい」と力を込めました。
臨時国会閉会後の世論調査(共同、12月17、18両日実施)で、TPP承認は「よくなかった」が45・3%を占め、「よかった」の37・8%を上回りました。TPPに反対する市民運動と野党共闘が世論を広げ、政府・与党を追い詰めています。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2016年12月21日付掲載


共産党の奮闘だけでなく、市民運動の後押しで民進党などの野党も奮起。
TPPは国会で承認されてしまったけれど、今後の運動につなげられました。
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