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きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

山崎豊子原作を映画化した「沈まぬ太陽」 しんぶん赤旗日曜版で紹介!

2009-11-04 23:10:44 | 映画について
10月24日から公開されている、映画「沈まぬ太陽」。
原作は山崎豊子さんの長編小説。


「しんぶん赤旗」日曜版の2009年11月1日付けで紹介された。



沈まぬ太陽 若松節郎監督インタビュー
 人は、まっすぐに自分を貫いて生きていけるのか?映画「沈まぬ太陽」は、そう問いかけます。会社からの差別に屈せず、筋を通して生き抜く主人公を演じたのは、渡辺謙さん。原作は、山崎豊子さんの大河小説です。若松節朗監督は、「今、こういう映画を作らなければいけないと思った」と語ります。
児玉由紀恵記者

正直に生きる強靭さ 今の時代に響いて欲しい
 「ものすごく心を動かされて、これは、何とか映画に撮りたいと思いましたね」
若松監督は、2004年に初めて山崎豊子さんの原作を読んだときの感想をこう語ります。
 舞台は、1960年代から80年代を背景とする航空会社「国民航空」。その労働組合委員長を務めた恩地元(おんち・はじめ)は、会社の報復人事で10年近く中東やアフリカに飛ばされます。帰国後、国民航空機が御巣鷹山に墜落した大惨事で、遺族係を務め、新しく赴任した会長に抜てきされて会長室室長として働くー。
 映画は、全5巻、2300ページを超えるこの長編小説を、巧みに構成。導入部に、アフリカでの恩地と御巣鷹山で520人の命が奪われた大惨事を交差させ、底に流れる「命の尊厳」という大きな主題を浮かばせます。




仲間たち
 「山崎さんは、『この映像化なしに私は死ねない。墜落事故のある遺族を取材したときに3年分の涙を流した』、と言われました。お会いするたびに、(山崎作品の『白い巨塔』『不毛地帯』を映画化した)山本(薩夫)監督はね、と話されて、すごいプレッシャーでしたよ(笑い)」
 さまざまな曲折を経ての映画化実現であるだけに、若松監督は、思いをほとばしらせるように語ります。
 カラチ、テヘラン、ナイロビと、10年近く流刑に等しい海外勤務を強いられる恩地。“会社にわびを入れれば、好きな部署に戻す”と言われますが、“仲間に顔向けできない”と断ります。
 組合での闘争をともにした仲間たち。安全飛行に直結する要求を掲げ、会社と団体交渉をする彼らの先頭にいたのが恩地でした。社長らと鋭く切り結ぶ団交。
 要求が通って“恩地!”“恩地!”と唱和しながらともに喜びあう姿。仲間の尊さが伝わるシーンです。
 「すっごく撮影現場が盛り上がりましたね。恩地役の渡辺謙さんに、わび状を書けないと意識させるのも、こういうシーンあればこそでしょう。この映画を何としても作り上げなきゃいけないと、スタッフ間、役者間の意思疎通がすごくできたシーンでした」
 夫であり父である恩地が、思いを貫き、海外勤務を続けることは、家族にも負担がのしかかります。しかし、“会社を辞めるわけにはいかない。おれの衿持(きょうじ)が許さない”と踏ん張る恩地。人間としての誇りを表す「殆持」という言葉が、痛切に響きます。
 「多くの人命を預かる航空会社ですから、その方針に問題を感じれば自分が言い続けなければ、という思いもあって辞められない。
 人は、自分に正直に生きようとすると、強靭(きょうじん)なものを持っていないとできない。恩地は、それを持っていた。そこにみんながあこがれるんじゃないでしょうか」
 アフリカに飛ばされた恩地が、そこで感得したのは「アフリカのサバンナに行くと、力強い生命力を感じさせられます。大草原、風、でっかい太陽。ああ何やってるんだろうな、と、人問をもう一歩踏み出させる力があるんです」


御巣鷹山
 520人が犠牲になった御巣鷹山での墜落事故。飛行機も人間もほとんど原形をとどめない惨状に、死者の無念、遺族の果てしない悲しみが、あらためて迫ってきます。群馬県の、御巣鷹山を想定した山での撮影時、スタッフは、山の向こうの御巣鷹山に黙とうをした後、撮影を進めました。
 若松監督は、事故で亡くなった息子に“今どこにいるの”と呼びかける母親の手紙を台本にはって日々読み返し、撮影にのぞんだと言います。
 「涙しながらの撮影でした。520人の魂を背負ってやらなければ、と言い聞かせながら。監督として、忘れてはならないことですから」
 恩地役をやりたいと山崎さんに自ら願い出た渡辺謙さんが、苦節を超えていく恩地像を刻み、観客を引き込みます。
 恩地とともに組合を導いた友人でありながら、組合の分裂を謀り、出世街道を走る行天四郎(三浦友和)。
 請われて会長になり、国民航空の再出発を図ろうとするものの政治にほんろうされてしまう国見会長(石坂浩二)。
 利潤第一の企業、それに結託する政財界。そのあくどさをみすえて骨太く描かれる人間ドラマ。3時間半近くの上映を飽かさず見せます。
 「俳優さんたちが原作にほれこんで、燃えてくれました。一人の男の生き方を通して、家族、友情、企業のあり方、いろんなことが感じていただけると思います。政変があり、日航の問題があり、時代が、くしくもこの映画を待っていたような気がします。今を生きている人たち、自分を変えたいと思っている人たちに響いてくれるなら、すりごくうれしいですね」

恩地元の名前の由来
 小説『沈まぬ太陽』の恩地のモデルは、故小倉寛太郎さん(元日航労組委員長)です。そのお別れの会(02年10月)で、山崎さんが、「大地の恩を知り、物事の根源にたって考えるという意味を込めた名前」と語っています。


全国の東宝系劇場で上映中です。ぜひ、観てくださいね!
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映画「靖国(YASUKUNI)」を見てきました

2008-05-24 18:23:00 | 映画について
話題の映画「靖国(YASUKUNI)」を見てきました。
神戸では上映していないので、大阪・十三は第七芸術劇場まで行きました。一昨年に、「蟻の兵隊」を見に行ったところです。
最初行った時は、迷ったけれど、二回目なので迷わずにいけました。(~_~;)


【映画館の看板】


僕が行ったのは、10:15からの上映で、すこし早めに行ったのでなんとか座れました。
通常の席にパイプ椅子を追加して130人まで座れるようにしてくれました。
それ以上の方は立ち見でした。
2時間以上の上映時間で立ち見はきついと思います。


上映が終わった後の、パンフレットなどを売っているようす。観客の方のプライバシーを配慮してモザイクにしています。

内容は、今も靖国神社で刀を造っている刀鍛治氏との取材をメインに描きます。
靖国神社で気勢を上げる人々を映し、遊就館の映像を流す限りでは、「戦争賛美」って感じですが・・・。
無理やり靖国に合祀された台湾や日本の人々。「自分の息子、親は好きで戦争にいったんじゃない」、そんな思いが訴えられています。
最後のシーンで、無言だった、靖国刀の鍛治氏が「戦争は二度とやってはならない」と語ったことが印象的でした。
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★シッコ 見ました★ 医療制度をは何かを考えさせる映画です

2007-09-03 08:12:36 | 映画について
マイケル・ムーア監督の新映画  シッコ(SiCKO)を見ました

アメリカの医療制度を告発する映画です。
アメリカは、日本のように国民皆保険がなく、営利企業である民間の医療保険会社に入っています。しかし、民間の保険会社にはいれない人も40%いる。

マイケル・ムーアならではの、突撃の取材攻勢。
アメリカの民間保険という制度の下で、必要な医療を受けられずに苦しんでいる人々を掘り起こして取材する。
民間の医療保険に入れずに、医療行為を受けられずに売薬ですませている人。
保険に入っている人でも、医療行為は医者でなくて保険会社まかせ。制限がかかってしまう。

大工さんが仕事中に切断した2本の指。保険に入っていなかった。手術前に、手術代を提示され、中指$60,000、薬指$12,000。大工はやむなく、薬指だけ直してもらった。

保険に入っている人も安心ではない。いわゆる「既往症」というのがあるが、すこしでも申告漏れがあると保険がでない。ある元保険会社の社員が証言。電話口で、支給を断るのが仕事だったと、泣く泣く告白していた。

その取材件数、よくもこれだけ掘り下げ、探したものだと思いました。

ムーアは、お隣の国カナダ、ヨーロッパを取材。
川を渡った対岸カナダでは、医療費が無料。こんなことっていいの?医療を受けるために、カナダ人と偽装結婚する人も?

フランスやイギリスでは。医療費が無料なのは同じ。
なぜ?それには歴史的がある。
政府は国民を恐れている。国民は、国に要求する時、すぐに集会やデモを行う。
ムーアが、フランスの女性の集団を対談しました。有給休暇3週間。ゆっくり休むから、その分頑張って働き、労働生産性が良くなる。引越しも2日の有給休暇が出る。
取材していたムーアが、自分の感覚と全然次元が違うことに苦笑いしている場面も・・・。

今度の取材地は、アメリカの仮想敵国・キューバ。
9・11で崩壊したビルから救済活動していた人が健康被害をおこしている。
しかし、そのほとんどが”愛国心”を発揮して参加したボランティア。政府にまともな保障がされていない。
日本でも石綿による被害、肺気腫が問題になって、やっと救済がはじまっていますが、アメリカでも同様な問題がおこっているのです。
ムーアが向かった先は、キューバのグアンタナモ米軍基地。アルカイダの容疑者が収容されている施設では手厚い医療がほどこされている。そこに行かない手は無いと9・11の健康被害者たちや、保険に入ってなくてまともな医療をうけらてていない人たちをつれていきました。
当然のことですが、米軍基地には近寄ることすら出来ませんでした。
それと違う対応したのが、キューバの医療機関。外国人であるにもかかわらず、適切な医療、手術をしてくれ、適切な処方箋を出してくれました。

マイケル・ムーア自身が取材を通じて価値観が変わった映画です。
マイケルが最後に向かった先は、洗濯物をもって政府に・・・






コメント (2)
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