黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

マカロン・その1@レ・ドゥー

2009-06-29 | スイーツ
 フランボワーズ、オランジェ、シトロン、ピスタチオ、抹茶の5種類。
 ちょっとざっくりした感じの表面で、中はしっとり。間に挟まれているのはそれぞれの風味のクリームです。
 味は濃い目かな。
 
 フランス菓子 レ・ドゥー:新潟(上越)

『赤い月 マヒナ・ウラ』森福都(徳間書店)

2009-06-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
2008年、横浜。大学生・新宅慶一が、ネットショップで、あるエメラルドの指輪を目にしたのをきっかけに、彼の中にいた曽祖父・直吉の意識が浮かび上がる…その指輪は、直吉の遺品であるガラス玉の指輪と瓜二つなのだった。何とか慶一に呼びかけ、それにまつわる謎を解いて欲しいと訴える直吉は、過去のエピソードを語る。
1915年、ホノルル。
日系人御用達のホテル・白木屋に宿泊していた大富豪・濱田喜代蔵の美しい若妻・濱田リヨが、海岸で謎の死を遂げた。
リヨに憧れていたホテルの奉公人・新宅直吉は必死に真相を探るが、わからずじまいに終わる。リヨが嵌めていたのはその指輪なのだった……“そして彼女は去る ~ア・ホイ・エア・オ・イア”、
先の事件で犯人として疑われたカウアイ島の日本語学校の教師・福島久太郎が、それ以前にも別の件で疑われたことがあったと語る。
それは、彼がハワイ島のオーラアの学校に赴任した、3年前の11月。本願寺付属の日本語学校で教師・児玉重助が殺害される事件が起きており……“赤い月 ~マヒナ・ウラ”、
極貧の中、日本に帰ることになった青木家。妻であるマサが、かつて人助けをしていて、その礼として件の老人から“帰国の折りには<ヘ・マヌ・フル・オレ(羽のない鳥)>を受け取って欲しい”という手紙を受け取っていた。しかし“羽のない鳥”とは何なのか正体がわからず、それを直吉が調べることに……“羽のない鳥 ~ヘ・マヌ・フル・オレ”、
ネットでエメラルドの指輪を見てからというもの頭痛に悩まされている慶一。ガールフレンドの土屋世依良は、その指輪を出品している山野辺宝石店に見にいかないかと提案する。
一方、白木屋に長期滞在している、イヴィレイの売笑婦・山根ウタから、ピクチャーブライドとしてハワイにやってきた過去を明かされる直吉。
夫との間にできた息子が、生まれてすぐに死んだと聞かされていたウタ。しかしその後夫によく似た子供の写真を見せられた彼女は、自分の息子が生きているのではないかという。その行方について調べることになった直吉は……“ウィリウィリの花が咲く頃 ~プア・カ・ウィリウィリ……”、
真夜中に、主人・鍵本松右衛門、長男で支配人の森一、次男の磯次郎が、夜中に何かを話し合っているのを聞いた直吉。
翌朝、土居牧師の息子・益太郎が誘拐された話を聞く。本願寺から派遣されハワイに滞在している僧・盛村学応が、犯人を知っているということから仲介に立ち、身代金1000ドルを払い、益太郎は無事戻ったのだが、さらに交渉し800ドルも戻ってきたのだという。盛村が犯人と結託しているのではないかという疑念を抱いた彼らは、犯人を捜すことに。それを直吉が手伝うことになり……“高台の雨 ~マウカ・
ヘ・ウア”、
コーヒー農園を営む西村伊勢松から、放蕩息子・武夫が日本に帰国させるのに協力して欲しいという手紙が磯次郎宛に届く。帰りたくなるようにと、30年近く前、伊勢松が故郷・屋代島で、遭遇した絵馬盗難事件について……“マツからの手紙 ~ヘ・レカ・ナ・マツ”、直吉が懐いていた磯次郎が、真珠湾に夜釣りに出かけたまま帰らぬ人になった。その遺体は見つからず、その後発見された乗っていた船を焼き、それが遺灰として撒かれた。
直吉が体験したことを夢として自身も体験した慶一は、世依良とともに、過去についての手がかりを探すべく、あれこれネットを検索し……“そしてずっと心の中に生きる ~ア・ロコ・エ・ハナ・ネイ”を収録。

曾孫の慶一が見かけた指輪をきっかけに、曽祖父の直吉が過去のハワイで遭遇した事件を解決して欲しいと呼びかけつつ(直接会話ができる訳ではなく、夢を見せて訴える程度)、その詳細と、当時起きていた出来事などを語る。ミステリ。
当時のハワイへの移民の様子なども興味深い感じでした。

<09/6/29>