黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

† 新刊情報(11/06) †

2011-06-30 | 新刊情報

<6月>
6/3
朱川湊人、笹公人『遊星ハグルマ装置』日本経済新聞出版社

6/16
小路幸也『猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷』徳間書店

6/17
津原泰水『11 eleven』河出書房新社 

6/22
三浦しをん『ふむふむ おしえて、お仕事!』新潮社 

6/25
桜庭一樹『GOSICKVIII 神々の黄昏(上)』角川書店(文庫)

柳広司『ジョーカー・ゲーム』角川書店(文庫)

6/28
宮木あや子『憧憬☆カトマンズ』日本経済新聞出版社

6/30
加藤実秋『黄金坂ハーフウェイズ』角川書店

石田千『みなも』角川書店

近藤史恵『サヴァイヴ』新潮社 

森見登美彦『森見登美彦の京都ぐるぐる案内』新潮社 



『トッカンVS勤労商工会』高殿円(早川書房)

2011-06-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
7月、京橋署は京橋中央署に。人事異動により、鍋島木綿子とは別の意味で女度が高い錨貴理子や、実家が骨董屋で鑑定眼に一目置かれる新人・錦野春路らが加わった。
トッカン(特別国税徴収官)・鏡雅愛付きになってから2年目を迎えた、“ぐー子”こと鈴宮深樹は、そんな人々の中で、自分の未熟さと立ち位置について悩み、心中複雑。
そんな中、鏡が担当していた、人形町の大衆食堂・からかわの主人・唐川成吉が自殺。その側に日記が遺されており、税金滞納についての悩みや、鏡についての記述が。妻の詠子が遺体を発見した直後に居合わせた、チワワ似の吹雪敦は、税務署の天敵、勤労商工会のお抱え弁護士。
鏡が成吉を恫喝して自殺に追い込んだのだと世間を煽り、ぐー子たちの前にたびたび現われては挑発。訴訟問題にも発展しそうな勢い。しかし、当の鏡は、何もするなといつになく消極的。
何とかしようと考えるぐー子自身も、鏡が出張で不在の中、仕事が重なった錨の、計画倒産の案件を任されてしまい、おおわらわ。
鏡の幼馴染だという“ジョゼ”こと本屋敷真事と、唐揚げ好きな妻のいる里見輝秋の二人と知り合ったぐー子は、彼らの手を借りつつ、鏡の事件についても調べ始めるが……

続編。勤商の顧問弁護士・吹雪が登場。鏡が訴えられそうな事態な上に、ぐー子もいろいろ悩みが尽きない感じに。
鏡の個性的な友人たちも登場したり、元奥さんの影もちらりと出てきて、まだまだシリーズは続きそうな気配。鏡のいちご好きとか栃木愛なところとか、意外な面が楽しい(笑)。
前作同様、爆笑な部分もあるのですが、重いテーマも。“体裁”は……ねぇ;

<11/6/30>

『東京日記3 ナマズの幸運。』川上弘美(平凡社)

2011-06-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
たびたび部屋に現われるハサミムシ、赤いパンツと紫のパンツの研究、携帯電話に恐れを抱き、かかってこないように神頼み。暑い日の種類について語ったり……虚実入り混じった日々を綴る日記。

第三弾。
書かれていることの“ほんとうのこと率”は、十分の九に上昇しているそうですが……あいかわらずちょっとおかしくて、ほんわか楽しい内容で、ちょっと肩の力を抜きたい時におすすめ。
暑さの分類の、“もぐらじめり”とか“かえる蒸し”のあたりの表現が好きです♪

<11/6/29>

『猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷』小路幸也(徳間書店)

2011-06-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
厄をもたらすものを祓う人々が住まう郷……蘆野原の郷の長筋として生まれた和野和弥は、少年時代に長である父と郷を出た後、蘆野原研究においては第一人者であった、恩師の教授のひとり娘・優美子を妻に迎え、大学で教鞭をとりながら暮らしている。
そんなある日、家に帰ると優美子が猫になっていた。しばらくすると元に戻るのだが、彼女に猫になっている間の記憶はないらしい。
同じ郷で育った幼馴染で、同じ大学に入った腐れ縁の美津濃泉水が、いろいろ持ち込んだりする<事>を<為す>和弥……

一昔前(二昔?)の時代あたりが舞台。<事を為す>=災厄を払う、能力を持つ家の長筋の和弥と、何かが起こる先触れとして猫になるらしい妻、および幼なじみの泉水らとの日常の中で、不思議なことも起こるけれど、淡々とした幻想譚。ひとつひとつのエピソードは短めで、連作掌編的。
ちょっと家守綺譚や常野物語っぽいかな?
にゃんこな優美子さんの有能っぷりが素敵v 多美ちゃんもかわいい~♪…と、猫好き的にはたまらない作品(笑)。

<11/6/28>

『メルカトルかく語りき』麻耶雄嵩(講談社)

2011-06-27 | 読了本(小説、エッセイ等)
“僕”が高三だった、一年前の夏。遊び仲間の長谷友幸が、不動産屋を営む父が管理する、日本文化好きのドイツ人が住んでいたという物件に泊まりに行かないかと誘ってきた。変わった物件で、一階は洋風で、二階が極端な和風。それをカレー荘と呼ぶことに。
泊まることになったメンバーは、他に新井敬二、生野武雄、青倉あげは、寺前桃子で計六人。
二階で酒宴をしていた夜、寝ていたはずの生野が窓から転落して亡くなるという事件が発生。
その一年後。生野の事件を解決する為、名探偵を雇ったという長谷。再び皆がカレー荘に集まることに。しかしなかなか現われず、事件は起きて……『死人を起こす』、
明け方、美袋のマンションにやってきたメルが、勝手にパソコンに怪しげなディスクを入れた為、本体がダウン。原稿の締切に間に合わないと責める美袋に(直後に前日までのバックアップを取ってあることに気づくが)、代わりに次の作品のアイディアを提供しようというメル。
突然、血の匂いがすると、美袋が住む賃貸マンションの、仙崎という表札の出ている三○一号室に入っていったところ、背中に包丁を突き立てた男が倒れていて……『九州旅行』、
和歌山県南部の沖合に浮かぶ小さな島に建てられた、岩屋荘という洋館にやってきたメルと美袋。
事業家として成功した後、五年前突然宗教家に転身、彼を信奉する二十代の若者五人…岩室耀子、巻直美、寺尾賢、内野功、関屋博和…と、二人の使用人…執事の白山、家政婦の青山…と共に、この館に暮らしているという、宗主・小針満英。
かつて新興宗教を興した、吉田長明という人物が残したという“祝福の書”(カテジナ書)と呼ばれる書物があり、しばらく行方不明になっていたそれを、小針が持っているらしい。
それを以前所有していた家の娘が、吉田を信奉していた大叔母の影響でその宗教を信じるようになり、盗まれた書を取り返す為に家政婦として潜入しているという。彼女を連れ戻すのが今回の依頼だ。それとは別に、小針からも島内の不審な人物を内密に調べて欲しいという依頼があったという。
神秘学の大家、神秘博士アストロとその助手ヴァレスカと名乗り、やって来た二人だったが、やがて絶海の嵐の孤島で、小針が殺害される事件が起き……『収束』、
メフィスト学園の殺人事件が発生した。被害者は、アニメオタクの物理教師・那須野山彦。硬質ガラスの灰皿で頭部を五5度強打され、死因は脳挫傷だった。
現場は鍵がかかったままの密室状態の理科準備室。十分おきに彼を呼ぶ校内放送が流されていたが、直前に発生した地震によりケーブルが断線し、聞こえる部屋と聞こえない部屋があった。容疑者となったのは、二十人の生徒たち。
彼らのおかれた状況から、メルが導き出した答えとは……『答えのない絵本』、
信州にある、メルの所有する別荘…地名が密室というのを気に入り、手に入れたそこは“密室荘”と名付けられた。
そこへ行かないかと誘われ、メルと共にやって来た美袋。ところがそこには死体が転がっていて……『密室荘』の五編収録の短編集。

銘探偵メルカトル鮎と、助手で作家の美袋三条のシリーズ短編集。
久々~!アンチフーダニットが、テーマなのでしょうか?(笑)
……まぁ、いつものように麻耶さんで、いつものようにメルでした(不可謬で、無謬って…)。
あ!あらすじをまとめている時に気づきましたが、『収束』の登場人物名……越後線だ(笑)。

<11/6/27>

『女子芸人』神田茜(新潮社)

2011-06-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
漫談家・平の凡師匠に弟子入りした琴音は、平のコトリという芸名をもらい、活動中。
三年も過ぎて、師匠の鞄持ちや運転手ばかりしている彼女を心配して、先輩芸人の文徳が司会の仕事を紹介してくれ、事務所に所属。その文徳とは男女の仲だったが、数日前に別れたばかりだった。
ひとりで慣れない結婚式の司会を務める中、退席した新婦がそのまま行方不明に。新郎・青山公太は式の続行を希望。ケーキカットもキャンドルサービスもひとりで行なう彼を、紹介し続けることに……“第一章 コトリひとり”、
芸歴では二年後輩の大神楽曲芸師に入門している、三木家たま吾こと徳永は、中学の同級生で付き合っていたこともある。
二人で一緒に飲んだ夜、寝ついた頃に連絡が入り、たま吾の師匠・玉里が危篤だという。たま吾と兄弟子・里ん吾はその代演に行くことになり、代わりに病院で看病を頼まれた琴音。
その後亡くなった玉里の葬式を明るいものにしたいからと、司会を依頼された。しかし喪主を誰が務めるかが種火となり、たま吾の父まで加わり、騒動勃発。そんな中、女はいつでも辞められていいよな、と琴音にもとばっちり。
そして葬儀告別式の当日を迎え……“第二章 同級生”、
それから数年。テレビショッピングを主な販路としている通販会社が、自社で制作している商品紹介VTRの小芝居の仕事をしている琴音。ひょんなことから、その会社の若手社員・成瀬光司(ナルセ)と話すようになった。
三年前に、妹弟子のみゆきが入門。美人で長身のインパクトのある外見の上、三味線も弾ける彼女は、師匠と相思相愛。鞄持ちは卒業できたものの、心中複雑で、芸にも身が入らない。
一方でナルセのことが気になり、あれこれ世話を焼く琴音だったが……“第三章 サルと熊手”、
32歳の時にナルセと結婚したものの、一昨年離婚。
誰も祝ってくれない誕生日を迎える中、師匠から電話があり、みゆきとコンビを組むことに。サクラ姉妹という名で、人気者になり、ひとりの時より収入も増えた。
そんな中、みゆきのちょっとした知り合いだという、親族経営の紙製品会社の一行を乗せた屋形船で漫才をすることになった二人。ところが同じく船に乗るはずの漫才コンビ・小豆大福は電車が遅れて時間になっても現われず、さらに会長の娘たちの間で、遺産相続を巡って騒動が……“第四章 誕生日”、
あくる年。みゆきがドラマ出演などで人気が出て、忙しくなった為、コンビは休止中。
そんなある日、みゆきが泣きながら仕事がないと電話してきた。ぼろ雑巾のように捨てられるのではないかと危惧する彼女をコンクールに出ないかと誘い、師匠にも内緒で、地道にライブ活動で練習を重ねる。
無事予選も通過し、決勝前日。みゆきの恋人・速水から思いがけない連絡が入り……“第五章 相方”、

第6回新潮エンターテインメント大賞受賞作(三浦しをんさんが審査員)。
人前で話すのが苦手だったのに、漫談家を志した琴音の、10年ほどの葛藤を描いた成長物語。
コミカルな部分もありつつも(ひとり披露宴の場面とか、面白すぎ…)、女性としても芸人としてもいろいろ悩みの多かったりするところは、神田さん御自身の経験が反映されているのかな?

<11/6/25,26>

本なお茶会・その3@真昼造船

2011-06-26 | おでかけ

 その2は書きそびれましたが(ということに今更気づいた)、穂村さんの回。

 今回のテーマは、“食べ物本を持って集まろう!”でした。
 ご店主のイチシマさんを含めて、3人と少なめ(もうお一方は、お名前聞きそびれましたが、パーティの時にもご一緒した若いお嬢さん)。

 何だかチャレンジ精神旺盛な(笑)飲物レシピ集や、食べ物について語ったエッセイなどについて、あれこれ。
 いつのまにか話が、懐かしいお菓子や食べ物の話題、柿ピーの比率などに脱線しつつも、楽しい時を過ごしました♪

 ちなみにおやつは、かつぼ屋さんの、水ようかんと、桃大福(?)。飲物は日本茶。
 

 水ようかんはあっさりとした甘さで、上品。


 桃大福は、青い桃の実が包まれてます。餡は白餡。


夏のロールケーキ@かわさき

2011-06-25 | スイーツ
 ロール生地に柚子風味のムースクリームが巻かれていて、周りはホワイトチョコでコーティング。
 柚子はさっぱり風味で良いのですが、ホワイトチョコじゃなくても良いかな(ちょっと重い←単にわたしが食べ過ぎなせいもあるかも/笑)。

 パティスリーかわさき:新潟(長岡)