黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

† 新刊情報(08/01) †

2008-01-31 | 新刊情報
<1月>
1/10
太田忠司『月読』文藝春秋(文庫)

香月日輪『妖怪アパートの幽雅な日常 8』講談社(YA!ENTERTAINMENT)

1/12
高田崇史『QED 諏訪の神霊』講談社(ノベルス) 

森博嗣『タカイ×タカイ』講談社(ノベルス)

1/14
太田忠司『奇談蒐集家』東京創元社

1/18
岸田今日子『二つの月の記憶』講談社

1/22
あさのあつこ『ぬばたま』新潮社

畠中恵『こころげそう』光文社

1/24
有川浩『阪急電車』幻冬舎 

1/31
井口ひろみ『月のころはさらなり』新潮社

1/下
笠井潔、岩崎正吾、北村薫、若竹七海、法月綸太郎、巽昌章『吹雪の山荘 赤き死の影の下に』東京創元社



『名前探しの放課後 上』辻村深月(講談社)

2008-01-31 | 読了本(小説、エッセイ等)
藤見高校に通う男子高校生・依田いつかは、すでに取り外されていたはずの店の看板が再び掲げられているのを見たこときっかけに、自分が3カ月前にタイムスリップしたことを悟る。
……そして今までいた未来で聞いた、クラスメイトの自殺の報を。しかし肝心な、その名前は思い出せない。
いつかは、数少ない同じ中学の出身であるクラスメイト・坂崎あすなにその事実を打ち明ける。それまで話したことはなかったが、彼女がタイムトラベルものの小説を読んでいるのを見たことがあり、その知識に期待したからだった。
それと共に、親友・秀人と別の高校に通う秀人の恋人・椿、秀人の親友で文武両道に秀でた天木敬らを巻き込みつつ、未来の自殺を未然にくい止めるべく、その名前探しに奔走する。
やがて、陸上部の河野基が同じ部内の小瀬友春にいじめられているらしい事実をつきとめる。そして河野が自分の死亡記事を書いたノートをあすなが見つけて……

自殺者を探しているといいながら、わりと早い段階(まだ下巻があるのに)で決めつけてるっぽいところが、ちょっとどんでん返しの予感(笑)。
これからどう展開していくのか気になります~。

<08/1/31>

『クリスマス緊急指令 ~きよしこの夜、事件は起こる!~』高田崇史(講談社)

2008-01-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
緊急推理解決院<EDS>の探偵師・外嶋駒子の元で、助師を務めることになった青年・和藤。
そんな彼が関わることになった殺人事件……被害者は証券会社の営業部長・大友司郎。彼が最期に握っていたのは、古今和歌集の大伴黒主の“鏡山いざ立寄て見てゆかむ 年経ぬる身は老やしぬると”という和歌のページで……『鏡影【緊急推理解決院 EDS 歴史推理科】』、
“パーフェクト・オールマイティ・コンサルタント”神籬龍之輔の元に相談にやってきた女性・桜岡麗子。ファッション界で活躍する彼女の前に、彼女の父に恨みを持つ安田慎司という男が現れ、脅していたというのだが、ある日彼に襲われた彼女は不思議な体験をしたという……『クリスマスプレゼントを貴女に K's BAR STORY』、
他人の考えていることがわかるという女性・経堂優理子が依頼にやってきた。彼女の婚約者・久保木達哉をめぐり仲の良かった同僚・中原雪枝との関係が悪化したという。その後、姿を消した雪枝を探して欲しいという優理子だったが……『想い出は心の中で K's BAR STORY』、
クリスマス・イヴの夜。少年・芳雄が父からもらったのは手作りの一冊の探偵小説……探偵・敗智心郎と助手・駒鷲は、息子の目の下に隈が出来て心配だという老婦人・押上兼子の依頼を受けるが……『迷人対怪探偵secret episodeⅠ/迷人対怪探偵/迷人対怪探偵seceret episodeⅡ/怪探偵退場/迷人対怪探偵seceret episodeⅢ』、
箱根の旅館・望月庵では、オーナー・若月哲が趣味で集めたオルゴールの演奏会が行われている。ある晩、調律師・麻倉香佑が調律を誤り、調子外れのメロディを流してしまう。ところがそれを聞いた客たちの反応は、さまざまで……『オルゴールの恋唄』、
学生運動が終焉を迎えて数年。中学3年になった中田隆の通う学校で、期末試験問題盗難事件が発生したが……『茜色の風が吹く街で』6編収録の短編集。

クリスマスがキーワード(というわけでもない/笑)の短編集。
いろんなタイプの話がつめこまれてます。
『迷人対怪探偵』はあまりにトンデモすぎて、ちょっとアレですね(苦笑)。
『K's BAR STORY』は、これだけでシリーズ化してまとめたほうが良かったかも。
『オルゴール~』の連鎖っぷりが楽しかったです。

<08/1/30>

『彩乃ちゃんのお告げ』橋本紡(講談社)

2008-01-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
夏が始まる頃。突然やってきた元同級生・淳司から、小学5年生の彩乃を預ることになった智佳子。彼女はとある新興宗教の教祖の孫娘で、次期教主の最有力候補だというのだが、見た目はごく普通の礼儀正しい少女。そんな中、付き合って3年になる恋人・英輔との食事の席に彩乃を連れて行った智佳子だったが、その際持って行かなかったはずの化粧品がタイミングよくかばんの中に入っていて……『第一話 夜散歩』、
高校3年生の辻村徹平は、夏休みの自主学習にNPO法人がやっている里山再生の一環としての石階段の掘り出し作業のボランティアをすることに。そんな彼の元におにぎりを届けてくれるのは、山の近くに住んでいる石井家に預けられている彩乃。ある日、ほのかに思いを寄せるクラスメイトの少女・澤口が、友人・伊藤と仲良さげにコンビニで話しているのを見てショックを受ける徹平だったが……『第二話 石階段』、
去年の春、東京から一家でこの町い引っ越して来た小学5年生の佳奈は、いまひとつクラスメイトたちに馴染めていない。夏も終わりに近づいたある日、父の恩人の孫だという彩乃を預かることになり、佳奈の部屋で共に寝起きすることに。地味な格好の彼女だったが、そのかばんの中にクラスメイトの少女たちが憧れるシャネルのマニキュアが入っているのを見た佳奈は……『第三話 夏花火』の3話収録の連作短編集。。

彩乃ちゃんが、その能力で人々にちょっとした幸せをもたらす、ひと夏のお話。
ほのぼのしたテイストなのですが、彩乃ちゃん自身の境遇はちょっと切ないものがありますね;

<08/1/29>

『眠れる美女』川端康成(新潮社)

2008-01-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
江口老人が知り合いから紹介されたのは、秘密倶楽部めいた宿。何をしても起きないほどの眠り薬を飲まされた娘たちと共に、ただ一夜を過ごすだけのそれに、次第に嵌っていくのだったが……『眠れる美女』、
自分の腕を外し、一晩貸しても良いと申し出る娘。“私”は彼女の右腕を借り受けて連れ帰り、自らの腕と付け替えてみるが……『片腕』、
5年前、自分が世話をしていた2人の娘・蔦子と滝子を、山辺三郎に殺された作家である“私”。その後、三郎は無期懲役に処せられ、獄中で死亡していた。私は、彼らとその犯行についてあれこれと思いを馳せ……『散りぬるを』の3編収録。

フェティシズムに溢れた幻想小説集。
(ガルシア=マルケスや石田衣良さんの)インスパイアされた方の作品は読んでいたので、かねてより読んでみたいなぁと思っていたのですが、ようやく読めました(笑)。
官能的でうっとりな感じ♪解説が三島由紀夫というのも豪華ですね~。

<08/1/28>