黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

† 新刊情報(08/05) †

2008-05-31 | 新刊情報
<5月>
5/1
藤崎都/中村春菊『純愛エゴイスト 3』角川書店(文庫:ルビー)

雪乃紗衣『彩雲国物語 黎明に琥珀はきらめく』角川書店(文庫:ビーンズ)

いしいしんじ『三崎日和 いしいしんじのごはん日記2』新潮社(文庫)
 
5/8
矢川澄子『兎とよばれた女』筑摩書房(文庫)

5/9
古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』文藝春秋(文庫)

5/上
有栖川有栖『鏡の向こうに落ちてみよう』講談社

5/12
中田永一『百瀬、こっちを向いて』祥伝社 

天野頌子『紳士のためのエステ入門』祥伝社(ノベルス)

5/13
五條瑛『恋刃<Lancet> R/EVOLUTION 4th mission』双葉社(文庫)

石持浅海『セリヌンティウスの舟』光文社(文庫)

5/15
恩田陸『酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記』講談社(文庫)

辻村深月『子どもたちは夜と遊ぶ 上・下』講談社(文庫)

光原百合『銀の犬』角川春樹事務所(文庫)

5/20
岩井志麻子『鐵道心中』双葉社

江國香織『すきまのおともだちたち』集英社(文庫)

恩田陸『蒲公英草紙』集英社(文庫)

5/23
石田千『踏切みやげ』平凡社

北村薫『北村薫の創作表現講義―あなたを読む、わたしを書く―』新潮社(選書)

5/24
恒川光太郎『夜市』角川書店(文庫:ホラー)

米澤穂信『クドリャフカの順番』角川書店(文庫)

5/26
中村航『終わりは始まり』集英社

田中啓文『ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺3』集英社

5/下
森博嗣『銀河不動産の超越』文藝春秋

桜庭一樹『荒野』文藝春秋

5/30
和田竜『忍びの国』新潮社


日付不明
西尾維新『傷物語』講談社

松尾由美『人くい鬼モーリス』理論社(ミステリーYA!)


『壁抜け男の謎』有栖川有栖(角川書店)

2008-05-31 | 読了本(小説、エッセイ等)
大学時代の友人・辻村沙耶から、ストーカー被害について相談を受けた私立探偵の“俺”。ところが、逆に殴られてしまうが、件のストーカーも何者かに殺害される事態に。現場はガラスの檻の中にいるが如き、衆人環視の密室の中だったが、肝心の凶器が見つからず……『ガラスの檻の殺人』、
絵画コレクターである大手建設会社の社長・松原利雄の、高台に建つ屋敷から、プレサックの絵画『壁抜け男』が盗まれた。犯人は迷路に閉じこめられているはずだったが、何故かおらず、絵画だけが残されていたというのだが……『壁抜け男の謎』、
敏腕として名を知られた保津川警部が、岡山駅のトイレで殺害された。彼のダイイングメッセージから、犯人は彼の部下である亀岡刑事だと推測した鬼貫警部。しかし亀山刑事にはアリバイがあって……『下り「あさかぜ」』、
ミステリ好きな中学3年生の金田耕一は、近所に住む売れない作家・錦田一を“キンダイチ”と呼んで慕い、度々彼の元へ遊びに行っていた。そんなある日、耕一は、殺害された、人気デュオ・バンジーの佐久良恭平の生前の最後の姿を目撃。その時の様子をキンダイチに語って聞かせるが……『キンダイチ先生の推理』、
外つ国の首都にある独裁者の宮殿めがけ、ミサイルが飛んだ。それはその前に起きた、大国への攻撃への報復だった。そんな時勢の中、愛読書を手に動物園にやってきた青年。そこで、あの作家が愛した鳥の姿を眺めていると、ひとりの中年男に声をかけられ……『彼方にて』、
元人気スター・一条真之介とそのマネージャーだった私は、落ちぶれて日本中をさまよった末、島にやってきた。そこには島の名家・磯富家の3姉妹、花香、月菜、雪海がいたが、そんな彼女たちが『獄門島』さながらの振袖姿で殺害されて……『ミタテサツジン』、
“同じ状況でも、思いやり次第で変わる”という教訓めいた天国と地獄の話を、バーで聞いた“私”は、そこからあることを思いつき……『天国と地獄』、
山形の元に、開発中の新製品に関して話し合いたい、と差出人不明のメールが届いた。そんな中、日本語の乱れについて語っていた所長・浦川の、ある言葉のいい間違いからその差出人は、浦川ではないかと疑うが……『ざっくらばん』、
文芸評論家・芥子野弘人はいきなり頭を殴られた。犯人は、作家・凪典彦。書評で好意的に取り上げていたはずの彼を何故……『屈辱のかたち』、
熱烈なタイガースファンであった名物屋敷の主人・綿鍋大河が首なし死体で見つかった。何故犯人は首を……『猛虎館の惨劇』、
精神科を訪れた会社員・C。彼が抱える不安とは……『Cの妄想』、
二人の紳士が山を散策していると、そこに1軒の本屋を見つけた。要求通りに中へ進んでいくと……『迷宮書房』、
怪物画を描くことでカルト的な人気を持つ画家・犬伏犬人の作品を蒐集している古河貴寿。彼と親密な関係だった大学院生・大石萌子が殺害された。話を聞きに入った刑事は……『怪物画趣味』、
近未来。共働きが増え、子育てをロボットに任せる時代となった。光矢は、子育てロボット・ジージーに懐いていたのだが、成長するにつれ、その関係にも変化が……『ジージーとの日々』、
結婚を前に過去の清算の為、大阪に出張に行くと偽って、名古屋にやってきた男・輝樹。テレビの速報で、関西で地震があったことを知った輝樹は、婚約者の奈央に電話で、地震があったと嘘をつくが……『震度四の秘密』、
結婚しない男・岩渕秀輔。彼には忘れがたいひとつの恋があった。それは20歳の夏。友人の恋人の妹である10歳の少女・芽久美に恋をして……『恋人』の16編収録の作品集。

『ジュリエットの悲鳴』以来のノンシリーズの短編&掌編集。いくつかの作品は再読です。
コミカルなものや、シニカルなものなどバラエティに富んだ1冊。
『ジージーとの日々』がちょっと微笑ましくて良いですね。

<08/5/31>

『転身』蜂飼耳(集英社)

2008-05-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
鶏のヒナコを飼いつつ、運送会社でアルバイトをしていた琉々は、ひょんなことから同僚の咲美と話すようになり、誘われて北の島へ向かう。咲美の叔母が経営するという、マリモを売る店を手伝うことになったのだ。
しかし、咲美の叔母も、さらに咲美も次々と姿を消してしまう。代わりに咲美の双子の弟・リキとマキがやってきたが、マキもすぐに姿を消してしまう。マリモを丸めつつ暮らすことになった琉々は、やがてリキと関係を持つが、そのうちリキも姿を消し、マキの妻とその息子・朋が現れて……

琉々の生き方も、物語も、どこまでもゆるやかな水の流れのように淡々と過ぎていくだけなのですが、どこか漂う幻想的な雰囲気が不思議な感じ。

<08/5/30>

『スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン』小路幸也(集英社)

2008-05-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
紺と亜美にかんなが、青とすずみに鈴花が生まれ、さらに賑やかになった堀田家。そんなある日、店のガラス戸棚に並んでいた3冊が、何者かによって並べ替えられるという事件が起こる。一方、小坂菜美と名乗る女性が持ち込んだ古本の1冊に、“ほったこん ひとごろし”と子供の文字で記されていて……『秋 あなたのおなまえなんてぇの』、
店の周りを不審な人物たちがうろつき始めた。そんな中、かつて勘一たちと一緒に暮らしており、その後アメリカに渡っていた高崎ジョーの孫、ケント・タカサキから荷物と手紙が届いた。ジョーが亡くなって10年、家を建て直すために掃除をしていたところ、大量の本と共に、それらを勘一に送るようにと指示した手紙が見つかったのだという……『冬 冬に稲妻春遠からじ』、
研人の友達で、本好きな少女メリー(芽莉依)が、“羊が後ををついてきて困る”といっていると、彼女の母が相談にやってきた。しかもその羊は、<東亰バンドワゴン>に来ると消えるのだという。一方、勘一の代わりに京都の古本屋の有志の懇親会“六波羅探書”に出席することになった青とすずみ。そこで、1冊の本を見せられるが……『春 研人とメリーちゃんの羊が笑う』、
最近、我南人と女優・池沢百合枝の関わりについて訊き回っているものがいるらしい。しかもその情報は、どうやら彼女の事務所の社長・浅羽がお金に困って流したものらしく、彼らにスキャンダルの危機が迫る……『夏 スタンド・バイ・ミー』の4編収録。

東京バンドワゴン・第3弾。
かんなちゃんと鈴花ちゃんが増え、さらに大家族化が進行中の堀田家。今回もいろんなことがありつつも、どこかほのぼのな雰囲気♪
すずみさんの江戸っ子な啖呵が素敵です(笑)。

<08/5/29>