黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

† 新刊情報(07/11) †

2007-11-30 | 新刊情報
<11月>
11/1
雪乃紗衣『彩雲国物語 隣の百合は白』角川書店(文庫:ビーンズ)

津守時生『揺らぐ世界の調律師 2』角川書店(文庫:ビーンズ)

講談社MouRa:編集/ドワンゴ:企画協力『写真集・ねこ鍋』講談社

11/6
高田崇史『クリスマス緊急指令~きよしこの夜、事件は起こる!~』講談社(ノベルス)

11/9
小池昌代『感光生活』筑摩書房(文庫)

北村薫『北村薫のミステリびっくり箱』角川書店

海堂尊『チーム・バチスタの栄光 上・下』宝島社(文庫)
 
11/10
有川浩『図書館革命』メディアワークス

津守時生『三千世界の鴉を殺し 13』新書館(文庫:ウィングス)

あさのあつこ『The MANZAI 4』ジャイブ

石井睦美『群青の空に薄荷の匂い 焼菓子の後に』ジャイブ

11/15
綾辻行人『暗黒館の殺人 三・四』講談社(文庫)

11/19
歌野晶午『舞田ひとみ11歳、 ダンスときどき探偵』光文社(ノベルス)

11/20
小路幸也『カレンダーボーイ』ポプラ社

浅暮三文『クリスマスにさようなら』徳間書店

11/22
三浦しをん『仏果を得ず』双葉社

蜂飼耳『紅水晶』講談社

11/24
北森鴻『香菜里屋を知っていますか』講談社

11/25
茅田砂胡『クラッシュ・ブレイズ 夜の展覧会』中央公論新社(ノベルス)

11/26
宮木あや子『雨の塔』集英社

11/28
畠中恵『おまけのこ』新潮社(文庫)

いしいしんじ/植田真『絵描きの植田さん』新潮社(文庫)

皆川博子『倒立する塔の殺人』 理論社(ミステリーYA!)

11/30
伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』新潮社

万城目学『ホルモー六景』角川書店

11/下
川上弘美『ほかに踊りを知らない。 東京日記2』平凡社


日付不明
小路幸也『HEARTBLUES』東京創元社

『マルシェ・アンジュール』野中柊(文藝春秋)

2007-11-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
夫や子供が寝た後、夜中にそっと抜け出しては、24時間営業の高級スーパーマーケット“マルシェ・アンジュール”へと出かける“私”。デリカテッセンでカプチーノを飲むのが楽しみだったが、そこには同じようにお茶を飲んでいる男性がいた。彼の名が、自分の初恋の少年の名と同じ“飯塚”だと知った私は声をかけ……『初恋』、
ある日、母に買い物を頼まれ、マルシェ・アンジュールを訪れた稔。そこで万引きをしている少女・美帆と出会い、彼女の家に遊びに行く仲になるが……『予感』、
恋人・彰伸に去られ、大量に睡眠薬を飲んだ瑠璃子。目を覚ましてから聞いた留守電には、心当たりのない佐藤という人物からのメッセージが。彼は大学時代の友人で、当時の約束を果たす為に電話をしたのだという……『記憶』、
外資系証券会社に勤める恋人・尚紀は忙しい中でも、週末を共に過ごしてくれる。ふたりで食事をしたり、買い物をしたりの時間に幸せを感じる紗枝だったが、ふと彼がどこかへ行ってしまうような気がして……『距離』
ホテルのイベント課に働く僕には美しい恋人・顕子がいる。鎖骨という文字から、神話に登場する、鎖に繋がれた美しい女・アンドロメダを思い出す……『星座』
弟・諒と同居している咲子は、マルシェ・アンジュールのデリカテッセン担当。そこに毎日のようにやってくる男性客が気になっていたが、彼は楽しみにしていたクリスマスツリーの点灯式にも現れず……『聖夜』の6編収録の連作短編集。

マルシェ・アンジュールを舞台にした、というかマルシェ・アンジュールのある風景を持つ物語たち。
店は店でしかないのですが、ここなら何でも自分の求めるものが見つかりそう、という雰囲気が、人々の心の隙間さえも埋めてくれそうな気がします。

<07/11/30>

『プリズムの瞳』菅浩江(東京創元社)

2007-11-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
かつてはロボット研究が生み出した最先端機種として、期待を集めていた人型ロボット<ピイ・シリーズ>。しかし、現在では<残存種>と呼ばれ、絵を描くだけの無用の存在として各地を放浪していたと呼ばれ、各地を放浪していた。感情を持たないピイと人々との関わりを描く連作短編集。

公園で、絵を描くと共に、移植の適合を調べる機能を持つピイに出会った河瀬七奈美は、試料の為の血液を提供する。免疫系の病を持つ恋人・鍋本和士は、何故か強行に反対し、それを取り返そうとする……『レリクト・クリムゾン』、
無農薬栽培の集落で農業を営む戸村守寿は、一体のピイと、“心情刑”に服している老人・高梨優斗と出会う……『クラウディ・グレイ』、
グループで夜の街を遊び歩いていた中学生・川端鷹文は、ピイに出会う。仲間は、ピイが持っているという万能鍵を手に入れようともくろみ……『ミッドナイト・ブルー』、
川辺で絵を描いているピイと少女に出会った佐久間一花。恋人に見せる為に絵を描いてほしいという彼女だったが、その出来は満足いくものではなく……『シュガー・ピンク』、
老人ホーム・曙光の家で働くことになった谷田川澄人には、ある目的があった。それは、かつてピイのせいで失った妻の復讐……『メモラブル・シルバー』、
店の地下室で、ピイを客に痛めつけさせるという商売をしていた杉坂亮平。その店には、かつて暗躍者だったという加賀沼老人がたびたび訪れていた……『ミラーリング・ブラック』、
移動式カフェを営む浜路好太郎は、ピイシリーズの研究者であった父母の元に生まれたが、ピイに両親の関心を奪われ、複雑な思いを抱えて育った。そんな彼の元に細身の男が現れ、工作員として彼を施設に潜入させようと……『エバー・グリーン』、
ピイの兄弟型で、感情型の<フィー>に特別な思い入れのある柳沢理恵。しかし叔父の遠坂清彦は、息子が犯罪を犯したことをフィーに通報されたことを逆恨みしていた。そんな理恵はピイに出会い……『トワイライト・パープル』、
かつてピイシリーズの研究者であった朝倉愛郎は、月に一度、子供たちが持ち込む小型ロボットを修理していた。そんなある日、小さな少女がピイの片腕を拾って彼に届けたことから、曙光の家に、ピイの開発者である与謝野博士に会いに行くことを決める……『サティスファイド・クリア』の9編収録。

感情を持たないロボット・ピイに対して、さまざまな思いを向ける人々の姿が描かれてます。
人間のような万能さを望みながらも、道具としか見ない、人間の身勝手さを映し出す鏡のような存在であるピイですが、いつか与謝野博士、そしてピイたちの“満願成就”の日がくることを願わずにはいられません。

<07/11/29>



『人形の部屋』門井慶喜(東京創元社)

2007-11-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
かつては旅行会社で働き、その豊富な知識量から“歩く百科事典”“電源の要らない検索サイト”と呼ばれていた八駒敬典。今では働く妻を支え、家で専業主夫に専念している。
そんな彼の元に、かつての上司から持ち込まれたプラスチックの箱の中身は、“冬の室内”といった趣の舞台装置と、その右の方で行儀よく椅子に腰かけている少女の人形。しかしそのつま先は粉々に砕けていた。上司は、撮影の為に借りてきて破損したのだが、何とかならないかと相談にやってきたのだ。しかもその後、持ち主は敬典が壊したのだと勘違い、家に乗り込んでくるが……『人形の部屋』、
敬典への、妻と娘からの恒例のクリスマスプレゼントは、2日間の自由な時間。今年は銀座の街へと買い物に。
そこでペリカンの万年筆を買った彼に、声をかけてきたひとりの紳士……“ビスマルク”氏。能登からやって来たという彼は、とある食品会社に勤めているという。ずっと仕えていた先代の社長が半年前に急逝し、26歳になるその息子が後を継いだが、古くからの関係を大切にせず、革新的なその態度に危惧感を抱いていた。そんなある日、ペリカンのペンが欲しいといった若社長に、ビスマルク氏は万年筆を贈ったのだが、若社長はそんなものは頼んでないといい……『外泊1 銀座のビスマルク』、
1週間前に隣に越してきた奥さんは花が嫌いだと、敬典に語った。しかも彼女は敬典の大学時代の知人・伊村朝美を知っているらしい。彼女の言葉の真意を確かめるべく、久しぶりに朝美に問い合わせのメールを送った敬典だったが、彼女から届いた返信に記されていたのは「麝香連理草天竺牡丹 菖蒲 飛燕草鶏頭鬱金香」という謎のメッセージで……『お花当番』、
今年の休暇で、奈良に出かけることにした敬典。
筆と墨を買った彼の様子を見込んで、若者・泉田啓輔が声をかけてきた。この前までレンズ製造会社の営業をしていたという彼は会社を辞め、書家・安井樹峯に入門しようと志しているという。そこで安井に渡された“手本”を書き、持参したのだが、安井は受けとらず、それを切り裂いたという……『外泊2 夢みる人の奈良』、
娘・つばめが、グリーン、三日月、星という言葉を書き残して、家出した。原因はどうやら彼が作ったお子様ランチらしい。その行方を案じる敬典は……『お子様ランチで晩酌を』の5編収録の連作短編集。

前作同様、薀蓄盛りだくさんな作品ですが、思春期のつばめちゃんとの関わり方がちょっとほのぼの(笑)。

<07/11/28>

『クラッシュ・ブレイズ 夜の展覧会』茅田砂胡(中央公論新社)

2007-11-27 | 読了本(小説、エッセイ等)
惑星セントラルのエレメンタル近代美術館にやって来たリィとシェラは、そこに展示されている一枚の絵を観て、当惑する。
それは近代抽象画の巨匠と呼ばれる画家・ドミニクによる『暁の天使』と題された作品……341年前に描かれたはずのそこにいるのは、どうみてもルーファそのものだったのだ。しかも“まだ見ぬ黄金と翠緑玉の君へ”と、これまたリィを指すとしか思われない言葉が、彼の遺言にあり、この絵を捧げると記されているという。
さすがに無断で持って帰ってはいけないという判断はしたリィは、父や海賊夫婦、連邦主席にまで入手できないかと気軽に相談するが、皆不可能だというばかり。
その1週間後、あきらめきれずに『下見』にやってきたリィは、件の絵画が専門家でさえ、気づかぬほどの精巧な贋物に、すり替えられていることに気づく。
やがて美術館には脅迫状が舞い込み、その通りに金額を支払われるが、取り返した作品はまたしても贋物。
失われた本物を追い求めるリィたちは、かつて『暁の天使』だけを62回も模写しに来ていたというチェスター・ビートンという男の存在を突き止めるが……

何といっても、父・アーサー奮闘の巻でした(あとがきにある『父の復権』までにはまだ時間がかかる気もしますが/笑)。
……ちなみにドミニクの『暁の天使』は、『暁の天使たち』か何かにそのエピソードがちょこっと載ってるやつだったような(うろおぼえ/笑)。

<07/11/27>

『女王国の城』有栖川有栖(東京創元社)

2007-11-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
突然大学に顔を見せなくなった部長・江神二郎のことが気にかかり、英都大学推理小説研究会(EMC)の後輩・有栖川有栖は彼の下宿に。そこで彼が宇宙人ペリパリの降臨を信じる新興宗教“人類協会”の聖地・神倉へと向かったことを知り、他のメンバーと共にレンタカーで江神の後を追う。
かくして、神倉に着いた彼らは、〈城〉と呼ばれる総本部にやって来た。江神は確かに中にいるらしいのだが、何故か会わせてもらえず、しかも江神から救援を求める様子の手紙を受け取り、心配に。
その後教団側は突然態度を軟化させ、無事江神との再会を果たしたのだが、アリスたちが<城>内部を見学中に、殺人事件が発生。巻き込まれた面々は、脅迫めいた足止めをくらい、そこに滞在することになり……

学生編待望の第4作目♪
しかし15年ぶり…って待たされ過ぎ(登場人物たちはそのままなのに、自分だけ年をとってるのがちょっと切ない/笑)。
クローズドサークルでの事件、脱出を試みる面々のアクション(?)&サスペンスな感じなど盛りだくさんで読み応えは十分なのですが、『女王』はちょっと設定の割にいまひとつ扱いが軽いというか、あっさりし過ぎな気がしなくも……(真相を考えるとしょうがないのかもしれませんが;)。

<07/11/25,26>

うさぎのしっぽ@リェヴル

2007-11-25 | スイーツ
 求肥を乗せて焼いたシュー生地に、カスタードクリームがぎっしり入っています。
 可愛らしい名前は、お客さんからの公募で決まったものですが、由来は多分お店の名前“リェヴル”が(フランス語で)“野うさぎ”だから?

 リェヴル:新潟(長岡)