黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

† 新刊情報(11/07) †

2011-07-31 | 新刊情報
<7月>
7/1
岩井志麻子『備前風呂屋怪談 湯女の櫛』角川書店

7/8
三津田信三『生霊の如き重るもの』講談社(ノベルス)

7/14
小野不由美『ゴーストハント 5 鮮血の迷宮』メディアファクトリー

7/15
皆川博子『開かせていただき光栄です DILATED TO MEET YOU』早川書房

7/中
よしもとばなな『ジュージュー』文藝春秋

7/16
五條瑛『ROMES06 まどろみの月桃』徳間書店

7/19
森谷明子『緑ヶ丘小学校大運動会』双葉社

門井慶喜『小説あります』光文社

柄刀一『翼のある依頼人 慶子さんとお仲間探偵団』光文社(ノベルス)

7/20
萩原麻里/武田日向『異国迷路のクロワーゼ Le cahier d'Yune』富士見書房(文庫:ファンタジア)

7/22
乾ルカ『四龍海城』新潮社

7/25
桜庭一樹『GOSICKVIII 神々の黄昏(下)』角川書店(文庫)

茅田砂胡『天使たちの課外活動』中央公論新社(ノベルス)

7/26
五條瑛『屍界 』双葉社

7/29
畠中恵『やなりいなり』新潮社

7/31
竹下文子『青い羊の丘』角川書店  

『ブック・ジャングル』石持浅海(文藝春秋)

2011-07-31 | 読了本(小説、エッセイ等)
昆虫学を専攻し、大学院に進む予定の沖野国明は、大学の卒業論文を提出した後、パプアニューギニアにフィールドワークに出かけている間に、故郷の市立綾北図書館が閉館したと、友人の秋元誠司から知らされる。
幼い頃に足繁く通い、自分が昆虫学を志したきっかけとなった図書館に、本が撤去され取り壊される前に、最後の別れを告げるべく、秋元と共に深夜の図書館に忍び込むことに。
一方、高校を卒業して、東京の大学に進むことが決まっている三砂百合香。両親が離婚し、母に引き取られた彼女は、以前から父・行田敏幸の働く綾北図書館に通い詰めており、そこで知った“バオバブのルカ”という児童書に特別な思いを抱いていた。この度、図書館の合併に伴い、父の計らいで除籍になったその本を、百合香が譲り受けることになっていたのだが、父が最終日にうっかり持ち帰るのを忘れてしまった為、友人の竹村真優、丹羽一実と共に、図書館に密かに取りに行く。
奇しくも同じ日に、図書館に入りこんだ5人の男女は、何故か毒針を取り付けたラジコンヘリに襲われ……

市が合併し、それに伴いひとつの図書館が閉館。それぞれに用事があり、深夜の図書館に忍び込んだ若者たちが、次々に現われるラジコンヘリの攻撃を受けながら、逃げまどうパニック小説。
犯人の心理が全くもって共感できませんが(かなり短絡的な上に、ツッコミどころ満載な意味不明の思考回路…)、ラストの治め方も何だか微妙……;

<11/7/30,31>

『こちらあみ子』今村夏子(筑摩書房)

2011-07-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
父が新たに迎えた母が、家で開いている書道教室。風変わりな少女・あみ子は、そこで習っている字のうまい同級生・のり君のことが好き。
ある出来事を境に、母はやる気を失い、兄は不良になったが、そんな中でもあみ子はあみ子でありつづける……『こちらあみ子』、
ビキニ姿でローラースケートを履いた、ウェイトレスが給仕する店<ローラーガーデン>。そこへ皿洗いを希望してやってきた年齢非公表の女性・七瀬は、ウェイトレスをすることに。
彼女は、人気お笑い芸人・春げんきと付き合っているという。拾った運動靴から始まるその馴れ初めを、ルミら同僚に語り、彼女たちは七瀬の恋を応援する。
携帯電話を落としたという彼の為に、どぶさらいを続ける七瀬は……『ピクニック』の2編収録。

表題作は第26回太宰治賞受賞作で、ある種の障碍を持つ少女とその周辺の人々のお話。
本人は悪意があっての行動ではないけれど、周囲からは異質と判断されているあみ子。究極に純粋で、KYであるが故に、世間とは隔絶された感じがよく表現されているのが、作中に登場するトランシーバーに象徴されるタイトル、という気がします。個人的には何となくカフカの『変身』が思い浮かんだり。
『ピクニック』は、あみ子と真逆のようで……な女性の話。こちらもかなり独特…。

<11/7/29>

『トワイライト 4 牙は甘くささやく』ステファニー・メイヤー(ソニー・マガジンズ)

2011-07-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
禁断の恋に落ちつつも、幸せな日々を送るふたりだったが、17歳で成長を止めているエドワードに対し、18歳の誕生日を迎えることになるベラの心中は複雑。
カレン邸で彼女の誕生日を祝うパーティーが催されたが、その場でうっかり紙で手を切ってしまったベラの血の香りで、制御がきかなくなったジャスパーは、ベラに襲いかかり、大怪我をさせてしまう。
その日以来、よそよそしい態度のエドワードは、彼女に別れを告げ、やがてカレン一家は町を去った。
抜け殻のような日々を送るベラは……

シリーズ第4弾。
18歳になったベラの誕生パーティで、まだ血の誘惑に抑制の効かないジャスパーが暴走。それ故に後悔したエドワードは、一家と共に彼女の前から姿を消して、その間にジェイコブが急接近…な展開に(←でもあまりベラの恋愛対象にはなってなさそう)。
ジェイコブの周辺でも何だか不穏な動きがあって、ちょっと気になる感じ。

<11/7/28>

マカロン@クリュ

2011-07-27 | スイーツ
 フランボア、パッション、バニラ、抹茶、チョコの5種。
 それぞれの風味のマカロン生地に、それぞれの風味のクリームが挟まれています(チョコはガナッシュ)。
 割とざっくりとした食感で、甘みが若干強いかな?

 菓子工房 クリュ:新潟(三条)

『№6 #9』あさのあつこ(講談社)

2011-07-27 | 読了本(小説、エッセイ等)
崩壊する矯正施設から、ネズミと共に間一髪脱出した紫苑。瀕死の重傷を負ったネズミを救うべく、医療施設のある市内へと突入した紫苑、イヌカシ、力河。
折りしも、№6では謎の死に対する市民の暴動が起き、都市は瓦解への道を辿っていた。
火藍の営むパン屋の客であった医師の営む病院で手当てを受け、一命を取り留めたネズミ。その間に、託されたデータを見た紫苑は、№6にまつわるすべての秘密を知ることに。
“月の雫”へと向かった彼らを待つのは……

シリーズ最終巻。
これまで提示されていたさまざまな謎の真相が明らかになりましたが、かなり慌しく、思いのほかあっさりな結末。
あのシーンも相俟って、腐女子的には妄想が膨らむラストかも(違)。

<11/7/27>

『必然という名の偶然』西澤保彦(実業之日本社)

2011-07-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
櫃洗市中心街にある、シティホテル<シンヒツ・ロット>で、“ケーカク”こと恵本角樹は、“オヤカタ”こと岡館真人と再会。私立囲櫃学園出身で同級生である二人は、このホテルで催される同級生・倉橋譲の結婚式に呼ばれているのだが、倉橋には<逃げられ癖>があり、それをネタに掛けをする。
倉橋は、大学在学中に交際していた女性と結婚するつもりだったが、直前で逃げられ、帰郷し和菓子屋を営む彼の実家で手伝いをしていた岩佐恭子は結納を済ませた後に、不倫相手と逃亡。同じ商店街で呉服屋を営む家の娘で、小学校時代の同級生・山中初美と結婚式までこぎつけたものの、式の最中に元の恋人であった若いDV男に彼女を連れ去られてしまう。おまけに今度こそはと男の影のない女性・仁科純代を見つけたものの、披露宴直前に彼女は失踪、一週間後に鎮西耕平という男とともに遺体となって発見された…という遍歴の持ち主だった。
そんな彼の今回の結婚相手は、若く美しい鍵谷由衣。
さらに、二人の同級生……テレビ局で編成部部長をしている“ケージ”こと刑事唯徳と、アラブかどこかの大富豪夫人となった“ヒロっち”こと月夜見ひろゑも式に呼ばれており、ドラマよろしく探偵を気取るひろゑは、由衣が鎮西と関係のあった人物であったことを告げるが……『エスケープ・ブライダル』、
女子アナウンサー・榎本裕子の夫で、売れないフォトグラファーの榎本忠純が、自宅によく似た住所の櫃洗市桝丘町のハイツ三○五号室で遺体となって発見された。
“■■娘とまちがいを犯しました 智恵美といっしょに逝きます ■■■■■もうしわけない”と書かれた、遺書めいた手紙が残されていた。
裕子には前夫との間に高校生の娘がおり、その娘が智恵美。前夫の名は同じ忠純だった。
智恵美から裕子に“お父さん 飲んじゃダメ”というおかしなメールが来ていて……『偸盗の家』、
現在無職で、実家にやっかいになっている江原広和は、高校時代の同級生、“ケンノ”こと研野太加嗣から久しぶりに電話をもらい、近所の店<つや>に呼び出された。
研野は現在彼らが通っていた、県立櫃洗東高校の英語教師をしており、同窓会の世話係のようなこともしているというのだが、あることに気づいたのだという。
岡田幸輝、佐々木節子、角田清子……東高校普通科で、同窓会名簿の七番目に記されている人物が二週間おきに次々と亡くなっているというのだ。その法則からすると今度狙われるのは、広和で、今晩あたりが危険らしい。
家に帰ってから思い悩んでいた彼に、姪の嘉穂は……『必然という名の偶然』、
私立囲櫃学園で、中等部三年の担任を務める教師・和田宏が受け持つ生徒・鳥谷二三枝が、学園の高等部に進学するのではなく、公立高校を受験したいと言い出した。
彼女の母から説得するために家に来て欲しいと呼び出された和田は、石間木市にある彼女の家に向かうことになったのだが、ちょうど帰宅するところであった彼女も車に乗せてゆくことに。
ところが、折からのゲリラ豪雨により国道が冠水、通行止めされてしまった為に、たまたま出かけてしまった母は櫃洗から家に帰れなくなってしまったという。
同じ石間木に住んでいる彼は、そのまま帰宅することにするが、直前にかかってきた妻・美香からの電話には、自分は学園のある櫃洗にいると嘘をつき、驚かそうと考えた。
ところが帰宅するといるはずの美香はおらず、さらに警察から連絡があり、彼女が櫃洗で事故に遭い亡くなったという……『突然、嵐の如く』、
アビル商事の営業マン・萩本昌司は、妻・里恵から誘われ、大学時代、彼が住んでいたマンション<メゾン・ド・ナカマ>の近くにあるというビストロ<点き味>という店で食事をすることに。
待ち合わせの時間までの時間を持て余した萩本は、たまたま持っていた以前の部屋・四○五号室の合鍵を使い、出来心からその部屋に入り込む。
現在ではアーティストが作品を置いているという部屋で、住人である女性は最前にタクシーに乗って出かけたはずだったが、何者かが侵入。慌てた萩本は、顔を隠していたその人物の首を絞め、殺害してしまう。
里恵との約束を破り、会社に戻った萩本だったが、そこに警察から電話が……『鍵』、
東京で俳優をやっている同級生・長渕圭祐が出演する映画の上映に伴い、舞台挨拶をする為に櫃洗に帰って来るという。
それに合わせて飲み会をしたいという彼から、人を集めるようにと頼まれた倉橋。
そんな倉橋から頼まれた刑事は、<シンヒツ・ロット>のロイヤル・スイートにセッティング。ひろゑ、刑事、岡館、倉橋が集まった。
かつての同級生の話が弾む中、突然長渕は席を立ち……『エスケープ・リユニオン』の6編収録。

櫃洗周辺で起こる事件を描いたミステリ(でも腕貫さんは出ない…;)。
それぞれに、いろんなところで“偶然”が作用している感じのお話。
実に西澤さんらしいオチ、というか何というか…(笑)。

<11/7/26>