黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

† 新刊情報(12/11) †

2012-11-30 | 新刊情報
<11月>
11/上
雪舟えま『タラチネ・ドリーム・マイン』PARCO出版

11/7
小川洋子『ことり』朝日新聞出版

いしいしんじ『その場小説』幻冬舎  

森博嗣『ジグβは神ですか』講談社(ノベルス)
 
11/8
岸本佐知子『なんらかの事情』筑摩書房 

11/12
万城目学×門井慶喜『ぼくらの近代建築デラックス!』文藝春秋 

11/15
有川浩『旅猫リポート』文藝春秋 

11/中
小路幸也『スタンダップダブル』角川春樹事務所

11/22
畠中恵『けさくしゃ』新潮社

あさのあつこ『NO.6 beyond』講談社(YA!ENTERTAINMENT) 

11/25
茅田砂胡『祝もものき事務所 3』中央公論新社(ノベルス)

11/26
三崎亜記『逆回りのお散歩』集英社 

11/28
三浦しをん『神去なあなあ夜話』徳間書店

五條瑛『喪国 R/EVOLUTION 10th Mission』双葉社 

11/29
坂木司『大きな音が聞こえるか』角川書店

恒川光太郎『私はフーイー 沖縄怪談短篇集』メディアファクトリー 

『津軽』太宰治(新潮社)

2012-11-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
或るとしの春、津軽についての執筆を依頼された“私”は、生まれてはじめて本州北端、津軽半島を凡そ三週間ほどかかって一周した。
津軽に生れ、そうして二十年間、津軽に於いて育ちながら、金木、五所川原、青森、弘前、浅虫、大鰐、それだけの町を見ただけで、その他の町村に就いては少しも知ることが無かった私。
かつて津島家で働いていたT君の所へ寄り、それから中学時代の友達N君を訪ね蟹田に、そして金木の実家へ……

故郷津軽の旅へと出かけた“私”=太宰の紀行エッセイ的小説?
旅の最後に、昔慕っていた子守のタケさんの元を訪ねるエピソードが良いですね。
……それにしても、本当に注釈が多い(笑)。

<12/11/29,30>

『女ひとりの巴里ぐらし』石井好子(河出書房新社)

2012-11-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
1950年代、パリ・モンマルトル。キャバレー文化華やかなりし時代。
有名店「ナチュリスト」において1953年5月から一年無休契約で、アルティスト(トップ歌手)のひとりとして働いていた日本人シャンソン歌手・石井好子。
スペイン人の踊り子カルメン、フランス人の歌手リュシェンヌ、イタリア人のアクロバットダンサー、ジョイアナら国際色ゆたかな仲間たちと過ごした日々の悲喜交々を綴った、自伝的エッセイ。

あちこちの国を渡り歩いた末、パリで唄う決意を固めた石井さんが、休みなしの過酷な労働条件の中で奮闘した一年間のエピソードを綴られています。
当時の息遣いが聞こえるような、そして石井さんの頑張りに、ついエールを送りたくなるようなエッセイでした。

<12/11/28>

『月を流さず 御算用日記』六道慧(光文社)

2012-11-27 | 読了本(小説、エッセイ等)
文化八年一月。能州から生田家の長姉・伊智が、江戸の四兵衛長屋に現われた。富美と三紗の暮らしぶりを確認にきたのだが、そうとは知らない姉妹は、数之進にいつも通りの横暴ぶりを発揮、怒り心頭の伊智は、ふたりを能州へと連れ帰ると宣言する。
そんな中、数之進が一角と共に潜入することになったのは、下野国黒銀藩の藩邸。藩主の大関信濃守増輔は、算術に長けている以外は凡庸な人物で、親近感を感じる数之進。そんな増輔は、鯱病(登城拒否)を患い、江戸城に登城することができずにいる。
黒銀藩では、女大名の異名を持つ奥方・可寿子が藩政の実権を握り、愛妾・瑠以とその背後にいる江戸家老・竹内仙太夫と対立しているという専らの噂。
さらに増輔が上様からかつて拝領したという宝の行方探しに、奔走する藩士たち……

シリーズ第六弾。長女の伊智さんが登場。美人かつ知恵の働く、素敵なヒトでした(笑)。
今回の藩主と数之進が算術の話で盛り上がってるシーンが、ちょっとほのぼのムードで好きかも。

<12/11/27>

『ケルベロスの肖像』海堂尊(宝島社)

2012-11-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
東城大学医学部付属病院を襲った未曾有の危機<アリアドネ・インシデント>からひと月が過ぎた七月。
高階病院長から呼び出しを受けた不定愁訴外来の田口は、これまでの経験を踏まえ、用件を切り出す前にと開口一番、頼み事を引き受けないと断るが、依頼人が白鳥の部下・姫宮だと知り、結局うまく乗せられ、引き受けるハメになる。
その用件とは、高階宛に届いた“八の月、東城大とケルベロスの塔を破壊する”と綴られた脅迫状への調査協力だった。曰く、2年前崩壊した碧翠院桜宮病院の一家の双子の姉妹のいずれかが生きており、復讐をしようとしているのではないかとのこと。どちらが生き残っているのかにより、攻撃方法が変わるため、その特定に乗り出すことに。
一方で、田口がセンター長を務めることになるAiセンターの稼動へに動きも進み、奇しくも桜宮病院があった桜宮岬に建物が完成。
高階はアメリカから東堂を呼び寄せ、東堂はモンスター級のAi<リヴァイアサン>の導入を推し進める。
そんな中、迎えた八月。セレモニーであるシンポジウムが行なわれる場で問題が勃発し……

シリーズ完結編。
一応シリーズは終わりましたが、きっとまたどこかと繋がって登場するのかな~(笑)。

<12/11/25,26>

秋の収穫祭ツアー2012@農園ビギン

2012-11-25 | おでかけ


 ちょーいいお天気に恵まれ、小千谷まで。



 あの向こうに見える、山の下あたりに目的地があります(笑)。



 ツアーの前に、工場前で小千谷市内の滝沢パンさんと農楽さんが、いろいろ販売されてました。


 そして収穫ツアー開始!
 お久しぶりにお会いできた方々や、はじめまして~の方など、参加者は総勢40人余。
 個人的には、ずっとお会いしてみたいと思っていた、はちみつさんにお会いできて嬉しかったり♪
(逆にいらっしゃるかな?と思ったら、参加されてなくてがっかり~;というパターンもあったのですが;;)

 



 最初に、長ねぎ収穫~。
 米袋いっぱいに入れました。



 次は、カリフラワー収穫。
 畑に残ってるのを探して…






 あまりないかも、ということでしたが、結構見つかりました(笑)。


 運動の後は、おまちかねのランチ!





 S氏のカリフラワーグラタン!



 にくいちさんのホルモンとビギンのねぎの炒めもの。



 他にもいろいろ。



 yokkoさんのリゾット。



 S氏の煮卵とか、りっつさんの義母さんのさつまいもコロッケ(ねぎ入り)とか…
 煮卵のとろとろ加減が、神でした。



 ビギン産トマトを使った、ちょー濃厚トマトスープ!



 yokkoさんのさつまいも入りパウンドケーキ。色とりどりのさつまいもが可愛いv

 どれも美味しかった!!

 そしてU太くんが、ちょうどお誕生日だったので



 yokkoさんの紫いものチーズケーキでお祝い。
 U太くん…自分の誕生日ケーキなのに、自らカット&配って回ってる…(笑)。



 古町のジェラート屋さん・nicocoさんとのコラボの、むらさき芋のジェラートも食べました。





 お腹いっぱいだったので、お持ち帰りしたS氏の芋ようかん。
 これもかなり美味しかった!
 

 いつもながらどれも美味しくて、満腹満足で帰路につきました。

 お世話になった皆様&ビギンの皆様、ありがとうございました♪







『婚外恋愛に似たもの』宮木あや子(光文社)

2012-11-24 | 読了本(小説、エッセイ等)
美人で、勉強も仕事もできたが、何ごとにおいても三番目の位置に甘んじる人生を送ってきた、桜井美佐代。
テレビ局に勤める夫・修一郎と結婚して七年経つが、子供はいない。検査して美佐代側には何の問題がないことは明らかだが、修一郎には検査させようとしない姑。多くの愛人がいる夫は、64人組高校生アイドルユニットKGB64に夢中。
そんな彼女の心の支えは、ディッセンバーズのデビュー前の男性アイドルユニット『スノーホワイツ』の、みらきゅんこと神田みらいだった。
ところが夫は、KGB64の<さなちゃん>に枕営業され、彼女をマンションに住まわせる為に美佐代に出ていけと言い出して
……“アヒルは見た目が10割”、
二十歳で母になり、現在三十五歳の主婦・益子昌子。
騙されやすい夫は借金を作ってばかりで、息子も馬鹿でグレている。
千葉の松戸に住んでいる彼女は、東京への憧れから、東京のスーパーへとパートに出かけている。
そんな彼女の支えは、理想の「息子」を具現化したかのような、スノーホワイツのハッチこと八王子(注:八が名字で、王子が名前)。
ある日、大感謝祭のチケットの当落を気にしつつ、スーパーでレジ打ちをしていた彼女は、たまたま客としてやってきた美人が、自分同様スノーホワイツのファンであることを、そしてチケットが落選してしまったことを察知し、余分のチケットを譲る話を持ちかける……“何故若者は35年生きると死にたくなるのか”、
父は会社経営者で、母は元タカラジェンヌ。自身は美貌の会社経営者である隅谷雅。
父は早く結婚させたがっており、たびたび縁談を持ち込んだが、雅はそんな両親と相容れず、決別。彼女にはスノーホワイツのチカこと高柳主税という心に決めた存在がいたからだ。
十一年前、道に迷っている彼を写真館に連れて行ったのがきっかけで、すっかりファンになった雅。
ある日、唯一仲良くなってもよいと感じていた元同僚・美佐代と、ツアーの追っかけ先のホテルで再会。しかも翌日、会場の隣の席に彼女の姿があり、互いにスノーホワイツのファンであることを知る。
その後、あちこちの追っかけから帰った雅の元に、契約打ち切りの報が相次いだ。どうやら雅が追っかけをしているという怪文書が回っているのが原因らしく……“ぬかみそっ!”、
普通が一番だと言われて育った、山田真美。商社勤務の夫・卓郎と結婚し、娘・撫子がおリ、姑と同居中。
ところが夫がいつの間にか会社を辞め、作家に転身していることを知り衝撃を受けるが、周囲には隠している。
五年前、たまたま観たスコップのコンサートDVDのバックで踊る、スノーホワイツのジルこと皐月ジルベールを目にして以来、夢中になった彼女の楽しみは、スノーホワイツのメンバーを描いたBL小説サイトの小説を読むこと。
そんなある日、ひょんなことからママ友に「セレブ」だとばれてしまったことから、撫子が学校の友達にいじめられるようになってしまい……“小料理屋の盛り塩を片付けない”、
デブでブスの片岡真弓は、乙部しろまるというペンネームでBL小説を書いていた作家だったが、自分の好みと出版社との意見が合わず、それっきり。
小説家志望といいながら、全く書く気のないヒモ同然の夫を抱えつつ、国籍を偽ってパン工場で働いている。
本屋で目にした、雑誌でたまたま見かけた、スノーホワイツのマシューこと大船眞秀に惹かれた彼女は、やがて彼らをネタにした妄想小説をネット上にアップするようになる。
そんなある日、サイトへの熱烈な拍手コメントを寄せてきた<撫子ママ>。競争率の高いイベントのチケットが余っているからと誘われて出かけてみることに……“その辺のフカフカ”、
二月。代々木第一体育館で<スノーホワイツ初めての雪祭り>と銘うった、スノーホワイツ初の単独コンサートが開催され、出かけた五人。
その後、高級焼肉を食べに出かけ……“茄子のグリエ~愛して野良ルーム2”の6編収録の連作短編集。

人気アイドルグループのバックで踊る、デビュー前の男の子五人組・スノーホワイツに夢中な、さまざまな立ち位置の三十五歳の女性たちを描いた、一方通行の恋愛小説。
テーマからしてもっとギャグ路線かと思いましたが、さすが宮木さんだけあって女性描写が半端なく。いろんな意味で楽しく読めました(笑)。

<12/11/24>

『猫の目散歩』浅生ハルミン(筑摩書房)

2012-11-23 | 読了本(小説、エッセイ等)
隅田川、横浜山手、泪橋、吉原、小石川後楽園、上野、谷中、根津、山手通り、浅草、清澄、雑司が谷、千葉……夏目漱石にまつわる地や、猫のいる町等々、東京や近辺の各所を巡る、著者、<チカコさん>(筑摩の編集者)やいろんな人々。そして『猫』のお散歩エッセイ。

イラストレーターでもある猫好きな浅生さんの、(主に)東京のあちこちを紹介する、ゆるいガイドブック的エッセイ。なのですが、ちょいちょい入る浅生さんの中の『猫』のツッコミが楽しい♪
この猫の存在のあり方が、ちょっと微妙でなかなか不思議(…一体化しているのではなく、別モノとして存在している模様)で、ファンタジック。
東京とはいえ、何気に猫の似合う下町とかが多めかな?
装丁もらぶりー♪

<12/11/23>


『春霞ノ乱 居眠り磐音 江戸双紙』佐伯泰英(双葉社)

2012-11-23 | 読了本(小説、エッセイ等)
天明三年一月、小梅村の坂崎家に新しい家族が増えた。生まれたのは娘で、睦月と名付けられた。
そして二月、豊後関前藩の留守居役兼用人に就任した中居半蔵に呼び出された坂崎磐音は、坂崎遼次郎と霧子を伴い、舟で佃島に向かう。
折りしも関前藩の新造藩船が、国許の物産を積んで佃島の住吉社の船着場に到着したばかり。中居と対面した磐音は、藩内の不穏な動きがあることを知らされ、真実を探る為、手助けをして欲しいと頼まれる。その話を終え船着場に戻った磐音の前に現われたのは、国許にいるはずの母・照埜。
国家老である父・正睦とともに、藩船に密かに潜りこみ、突発的に江戸にやってきたのだという。どうやら藩船を用い、何者かが阿片の抜け荷が行なわれているという疑惑があり、それを確認する為に、直接乗り込んできたのだった。
ところが磐音と再会する前に、正睦は何者かの手により拉致され江戸屋敷から姿を消し、中居がある役目を命じていた藩士もまた殺害されてしまう……

シリーズ第四十弾。磐音の二番目の子が生まれたり、正睦さん照埜さんがサプライズで江戸入りしたり、正睦さんが誘拐されたり~な巻でした(笑)。
せっかく磐音が立ち上げた物産事業だというのに、それに絡んでいろいろ問題が勃発して、また旧藩の厄介事に関わることになったり;
何はともあれ、睦月ちゃんの成長が楽しみ(きっと美人だろうなぁv)。

<12/11/23>

『禅は急げ! 落護寺・雲水相談室事件簿』桂美人(角川書店)

2012-11-22 | 読了本(小説、エッセイ等)
七百五十年の由緒ある大本山の裏山に位置していることから裏本山と呼ばれている、<ふるき山 落護寺>。
他の道場を逃げ出したものや入山を断られた僧侶二世が最後に泣きつくお山で、落伍者の集まる道場といわれている。故に、古参の<オネェ和尚さん>こと沙香をはじめとして、一風変わった人物たちが集まっている。
そんな落護寺の新到(新米僧)・真実は、元医者だったが、ある事情から僧侶となった青年。
貧乏な寺の金集めのために無茶振りされ、雲水相談室を任されてしまう。
早速相談にやってきた相談者は、兵藤芦花という女性。堅物で俺様な首座・明徳の恋人だと名乗る彼女は、彼の精子を採ってきて欲しいというのだが……“黄昏のカタンニュー”、
雪深い山奥の中に現われた真っ赤なスポーツカーが、巨木にぶつかり自損事故。助けにいった車の中にいたのは、山に来るとは思われないような軽装の美女だった。
三日月老師に会いたいという彼女の応対をすることになってしまった真実だったが、全く相手にされない。
その後、彼女の正体は、元スーパーモデルのユーキだと判明。元交際相手の俳優が、彼女のマンションのベランダから落ちるという事故があって以来、失踪中だった……“真冬のディレンマ”、
二月十日から三日間続いた、雪燈籠祭りも最終日。
このところ近畿を中心に、仏像や美術品が盗まれる被害が相次いでいるということで、寺では警戒中。
そんな中、都内の美術大学院に通う院生だと名乗る青年・仁王黎が、相談室にやってきた。父に出すレポートを書く為に落護寺の宝物について調べているらしいのだが……“白昼のチッタ”、
涅槃会の後に行われる、冬安居を締めくくるハイライトである首座法戦式が終わった直後、相談室に依頼が舞い込んだ。
依頼人は、法戦式に招待客としてきていた男性・国香煕也の妹・由良。煕也は、宿坊の庭で首吊り騒ぎを起こしていた彼は、留学先のフランスから帰って来てからというもの、車の前に飛び出したりとたびたびおかしな行動をしているという。原因は、国香家の蔵に仕舞われていた掛け軸だと断言する由良。それを見た明徳も高熱を出して……“早春のレンマ”、
花形である、法堂の殿行へ転役することになった真実。
そんな彼の前に、外寮舎から転役してきた拓磨が、明徳と流星は恋人同士だと告げる。
そんな中、明徳の部屋からボヤが発生。しかも文机の引き出しに入れていた手紙が消えたという。流星が直前部屋に出入りしたところを目撃していた真実だったが、それを皆には言い出せずにいた。
相談室に明徳が申し込み、盗まれた手紙を取り返してほしいと依頼を持ち込んで……“夜更けのサンガ”、
ユーキが復帰。しかし真実のおかげだと女性誌のインタビューで答えたことから、新しい恋人だと騒がれてしまう。
そんな中、寺に真実を訪ねてやってきた黒谷葵。大学病院の研修医として勤めていた彼の先輩だった。
翌日、明徳の手紙を読んだことを流星が告白。そこへ明徳の実家から荷物が届く中、流星はある事実を告げる……“夜明けのナイト”の6編収録の連作短編集。

一癖も二癖もある、僧侶たちが集まっている禅寺・落護寺で、雲水相談室を引き受けることになってしまった新米僧と、その周辺の人たちのドタバタを描くコミカルミステリ?
個性的な面々が揃ってて、楽しく読めます。続編も気になるところ。

<12/11/22>