黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

† 新刊情報(09/01) †

2009-01-31 | 新刊情報
<1月>
1/8
篠田真由美『建築探偵桜井京介の事件簿 黒影の館』講談社(ノベルス)
 
吉田篤弘『78』小学館(文庫)

1/9
吉田篤弘『空ばかり見ていた』文藝春秋(文庫)

三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』文藝春秋(文庫)

1/10
津原泰水『たまさか人形堂物語』文藝春秋

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』文藝春秋 

楊逸『金魚生活』文藝春秋

1/15
森谷明子『七姫幻想』双葉社(文庫)

1/20
小路幸也『わたしとトムおじさん』朝日新聞出版

1/22
恩田陸『ブラザー・サン シスター・ムーン』河出書房新社

一村征吾『マジックランタンサーカス』ランダムハウス講談社

1/26
三崎亜記『廃墟建築士』集英社

1/27
キアラン・カーソン『シャムロック・ティー』東京創元社

佐々木丸美『忘れな草』東京創元社(文庫)

1/28
岩井志麻子『五月の独房にて』小学館

1/30
あさのあつこ『待ってる 橘屋草子』講談社

1/下
森絵都『架空の球を追う』文藝春秋





『コンビニたそがれ堂 街かどの魔法の時間』村山早紀(ポプラ社)

2009-01-31 | 読了本(小説、エッセイ等)
風早の、駅前商店街のはずれにある赤い鳥居。夕暮れ時に現れるというコンビニ<たそがれ堂>。
銀色の髪、金色の目をした青年が店員を務めるそこは、探し物がある人のみがたどり着けるという不思議なお店。
そこを訪れたひとたちの、探し物とそれにまつわる物語の連作短編集。

学校では硬派で通っている小学5年生・江藤雄太は、実は猫好きの優しい少年。ある日、捨て猫がきっかけで、クラスメイトの少女・美音と親しくなる。ところが突然、彼女が雄太に、自分が大切にしていた子猫の赤いメモ帳を差し出してきた。思わず受け取るのを拒んでしまい、彼女を傷つけた雄太。その後美音は、アメリカへと転校してしまい……『コンビニたそがれ堂』、
11月のある日。大切にしていたリカちゃん人形を、突然ママに捨てられてしまった少女・えりか。さがし歩いていた彼女は、たそがれ堂にたどり着く。そこで同じ型のリカちゃんを見つけるけれど、えりかのものとは違い、顔の左半分が焼けとけていた。それを買ったえりかの前で、リカちゃんは話しだして……『手をつないで』、
街のラジオ局のアナウンサー・野々原さくら子。自分の番組を持ちながらも、どこか満足感を得られないでいる彼女は、たそがれ堂で、桜の携帯ストラップを買う。
その次の日、スタジオから見える公園の満開の桜の下に、もんぺ姿の少女を見た彼女。話を聞くと、ソカイから帰ってきたら、母とそこで会う約束をしているのだという……『桜の声』、
たそがれ堂にやってきた1匹の子猫・あんず。母猫からうつされた重い病で、もう長くは生きられないと知っている彼女は、最後に、自分を拾ってくれた大好きなお兄さんや家族に、人間になってお礼を言いたかった。その為に人間になれるキャンディを買いにきたのだ。
早速それを飲んだあんずは少女に変身。家の人々は、彼女が猫とは知らず、海外に暮らすいとこのあんずだと思い込むが……『あんず』、
けっしてお金持ちではないけれど、みんながみんなをだいじに思っている、あたたかで、幸せな家族。
そんな家庭で、7年前女の赤ちゃんが生まれたのと一緒に、買われたテレビ。その赤ちゃんの成長を映してきたそのテレビを、家族の一員のように思っていた一家だったが、テレビもついに壊れて、買い換えられることに。
そんなテレビにもう一度会いたいと少女は、たそがれ堂にやってきて……『あるテレビの物語』の5編収録。

かもめ亭があるのと同じ街・風早が舞台。そこにある不思議なコンビニにやってくる人々のお話。ちなみに青年の正体は、表紙で、すでにバレバレ(笑)。
この作品もあたたかな雰囲気で、良い感じですv
そして今回も号泣してますが、どの作品かは……いわずもがな(笑)。

<09/1/31>

ふっくらまんじゅう・その4@ドルチェ小川

2009-01-30 | スイーツ
 (前回も食べた)チーズ、おいも、いちご、小倉。
 おいもはさつまいもクリーム、いちごは(生地にもいちご)いちごクリーム、小倉は(生地には黒糖)つぶあんが入っています。
 おいもの原材料名には、何故か(“さつまいも”ではなく)“焼きいも”と書いてある……(笑)。

 ドルチェ小川:新潟(見附)

『カフェ・かもめ亭 ささやかな魔法の物語』村山早紀(ポプラ社)

2009-01-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
古い歴史をもつ海辺の街・風早にある<カフェ・かもめ亭>。
曽祖父の代から70年近く続くその店で、現在マスターをしているのはまだ若い女性・広海。そこを訪れるお客さまの語る、ちょっと不思議なお話の数々。

店の常連で、甘いミントミルクティー好きの女子高生・澪子。美術部員である彼女は、理想の青が頭の中にあるが、その色を実際に作り出せずにいた。そんな彼女が、マスターの友人の作った、古い美術品の展示会のポスターを見て驚き、ある話を語った……それは前世のような記憶。
短剣とわずかな食糧だけを渡され、砂漠で両親に捨てられた少女は、小さな泉にたどり着いた。そこでしばらく過ごしていた彼女は、ある日、草の芽を見つけた。それはすくすくと育ち、やがてつぼみをつけるが、咲く寸前で泉は涸れてしまい……『砂漠の花』、
梅雨。かもめ亭に出入りしている寺嶋雑貨店の営業の青年が語る。自分がこの仕事に就いた理由。
小学5年生の6月。遠い街にある、父の知り合いの家に、お使いを頼まれた。そこはあじさいが見事な庭のある家。そこで、あずさやその弟とゲームに興じた彼は、そこであずさから万華鏡を見せられる。その後行く機会のなかったその場所へ、大学生になってから久しぶりに出かけた彼だったが……『万華鏡の庭』、
秋。近所の古い骨董店・不可思議屋の主人・柳老人。彼の店には、中国製の大きな銀の鏡が置かれているが売り物ではなく、またそれを手放せない理由があるという。
数年前、たびたび店を外から眺めていた中学生の少女・真由子と話すようになった彼。どうやら彼女はクラスでいじめに遭い、それを親にも言い出せずにいるらしい。そんなある日、彼女は店に置かれた鏡の中に少女の姿を見る。それはかつて鏡に逃げ込んだ中国の少女……『銀の鏡』、
近所に住んでいる常連の老婦人。水仙の花が好きだという彼女が、その理由を語る。
幼き日、妙音岳のふもとの小さな村にすんでいた彼女は、東京で植物の勉強しており、休みのたびに帰省していた村の地主の3番目の息子・光三に密かに恋をしていた。それを本人には告げられず、病弱ながら読書家で物知りだった姉にだけ相談していたのだった。
ある冬、光三が植物の研究の為に、危険の多い外国のジャングルへと行くこととなった。姉から、水仙池の水の精・水仙姫にお願いしたらと助言され……『水仙姫』、
かもめ亭からバスで2時間かかる、緑野村のペンションで暮らす12歳の少女・亜里子。両親が育てているハーブや高原の花を配達にやってくる彼女が、今年の夏休みにあった出来事を語る。
両親と共にその村に越してきて、3年。彼女は、魔法使いだという外国人の老人R.グリーン氏に弟子入りしている。
ある日、病気療養の為ペンションに泊まりに来ていた美少女・森岡曜子と出会った亜里子。親しくなるが、彼女は太陽の光が苦手で、家の中でしか遊ぶことができない。そんな彼女にお花畑を見せてあげたいと、早朝に彼女を誘うが……『グリーン先生の魔法』、
小学生の時、よく店にきていた少女・かおるが、数年ぶりに高校生になってやってきた。彼女は、当時出会った猫“ねこしまさん”が人間に変身した話を語る。
小学4年生の時。クラス内で囁かれる陰口を原因に、学校へ行けなくなってしまった彼女は、家に帰ることもできず、駅のそばの中央公園でしばらく過ごしていた。
そこで出会った茶とらの猫に“ねこしまさん”と名付け、共に時を過ごすようになる。
ある日、具合が悪そうになったねこしまさんを獣医に連れていくのをきっかけに、谷岡ひろのという女性と知り合い、やがて彼女のフリースクールにこないかと誘われるかおる。ところが結局身体が受け付けず、寝込んでいるうちに、初雪が降り出した。心配になり、家を抜け出して公園に様子を見に行ったものの、そこにねこしまさんの姿はなく、代わりにしましまのセーターの男の人が現れて……『ねこしまさんのお話』、
広海の曾祖父は、昔船乗りだったという。そんな彼は、“人魚がみまもっていてくれるから”というのが口癖だったらしい。
ある日、広海はふと気がつくと、いつのまにか、店内に、銀色の髪の外国人の老婦人がたたずんでいた。どうやら以前この店に来たことがあるらしいあるらしい彼女は、自分が人魚だという……『かもめ亭奇談』の7編収録。

かもめ亭で語られる、不思議なお話(ねこしまさん~とかはちょっと不思議のネタを明かされてますが)の連作短編。
いろいろ切なく、痛くもあるけれど、どれも素敵なお話でしたv
特にねこしまさん~はかなり号泣…(何だか泣かされまくりだ…)。

<09/1/30>

『黄金旋律 旅立ちの荒野』村山早紀(角川書店)

2009-01-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
6年前、優秀だった高校生の兄・律を交通事故で亡くしてから、歯車が狂い始めた家庭で自分を押し殺しつつ、自分の所為で亡くなった(のだと信じている)兄の代わりとなるべく医師の道を志していた14歳の少年・神崎臨。
しかしその努力もむなしく家庭は崩壊、大切な存在だった飼猫・アルトさえも失った彼は、絶望を抱えたまま事故に遭う。
自分は死んだと思った彼が、目を覚ますとそこは古びた病院で、傍らにいたのは傷ついた看護師ロボット・佐藤ひまわり。
曰く、事故後意識が戻らなかった彼は、そのまま両親や親戚たちの意向で、コールドスリープ状態でその身体を保存されたという。しかし彼が眠っている数百年の間に世界を襲った度重なる戦争などで打撃を受け、彼の住んでいた遠野市は廃墟と化していた。そんな中、臨宛に残された記録から、臨がいつも庇っていた読書好きの従兄弟・優が医者となっていたこと、そして彼の臨への思いを知るのだった。
その後、外の様子が気になりつつも、ひまわりと、復活した癒し系ロボット・テディと共にそこで暮らし始めた臨だったが……

カドカワ銀のさじシリーズ第2回配本。片山さんの表紙に釣られて、読んでみました(笑)。
前半の(病院で目を覚ます前の)臨がどうにもやりきれない感じだったのですが(個人的に、アルトとの別れの場面に号泣…)、最後の方でようやく仲間が集結。これからスタート…な感じかな?

<09/1/29>

『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』西尾維新(講談社)

2009-01-28 | 読了本(小説、エッセイ等)
臨時教員として私立千載女学園にやってきた、病院坂迷路(バックアップ)。
しかしそこには、病院坂迷路(元ネタ)と浅からぬ因縁のある、串中弔士が倫理教師兼スクールカウンセラーとして勤務していたのだった。
そんなある日、串中からメールで呼び出されて体育館へ向かうと、バスケットゴールに頭を突っ込んだ状態で死んでいる教師・木々花美の姿が。串中は迷路に第一発見者として名乗り出て欲しいという。
さらに教師が不可解な状態で殺害される事件が起き、それは連続殺人事件へと発展してゆく……

シリーズ3作目。第2作『不気味で素朴な囲われた世界』の続編で、14年後のお話。
病院坂迷路は、前作で出ていた人物と同一人物ではなく(一応血縁関係はあるけれど)、“バックアップ”であり“コピー”である存在らしい(詳細は不明)。
一応連続殺人事件は起きているのですが、あっさりしすぎて(さらっと流しすぎ?)そちらが主という印象はない感じ?
まぁ、その辺がゲーム的たる由縁なのかもしれませんが…。

<09/1/28>

『黒薔薇』吉屋信子(河出書房新社)

2009-01-27 | 読了本(小説、エッセイ等)
かつて同じ学校の通い、愛し合っていたはずの美貌のKに手酷く裏切られ、失意を抱えた瀧川章子は、22歳の春、地方の町立高等女学校へ赴任する。
岡安という経師屋の二階に下宿し、教師としての生活をスタートした章子。
しかし着任早々、校長が生徒のMensesの調査を命じたのに一人反抗し、早くも職員室の注意人物になってしまう。
そんな中、たまたま代わりに教鞭をとった補習科で、美少女・樋口和子という生徒に出会い、その存在に惹かれながらも、近づくのを恐れていた章子だったが、手紙のやりとりなどを通じて次第に心を通わせてゆく。
しかし、やがて和子に地元の資産家の息子との結婚話が持ち上がり……『黒薔薇』、
仕事帰りに神田の仏蘭西語教室に通いはじめた章子は、ある日、落とした鉛筆が縁で、同じ教室に通う女性・蜂谷と知り合う。梅雨晴れの日、一緒に夏祭へ出かけたりもし、互いのことは詳しく知らないながらも親しくなってゆく。やがて教室は休みに入り、9月に再会するのを楽しみにしていたのだが……『鉛筆』、
通っている女学校で、東北の千ヶ瀧での夏期キャンプに参加することになった女生徒・伴。その旅の途中でも一級上の上級生・柿沼の存在が気になって……『夏草』、
少女たちへささげる言葉『若き魂の巣立ち 学窓を出る姉妹にささぐ』を収録。

気になりつつも読めてなかった吉屋作品初挑戦(笑)。
まさしく少女小説ですね~。
描かれている時代が時代だけに、舞台も男尊女卑の雰囲気が強く、今の感覚からするとはがゆく感じます。
個人的には、『黒薔薇』は和子視点とかも読んでみたい感じが(特にラストがアレなので…/笑)。

<09/1/27>

『南極(人)』京極夏彦(集英社)

2009-01-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
エンタテインメント系文芸誌の中堅編集者・椎塚有美子が、駆け出しの冒険小説家・赤垣廉太郎に相談があるという。彼が以前、マイナーながらオカルト雑誌のライターをしていたことから、心霊超常現象研究家・中大岡百太郎教授と念力坊主・無田弥念を紹介して欲しいと頼まれたのだ。
昨年の夏。神奈川県某所にある人気ミステリ作家・山之上匡之丞の所有する瀟洒な別荘で開かれるパーティに出席する為、向かっていた有美子。同道するのは、有美子の同僚で、山之上の担当編集者・亀谷薫子と寺坂吉男。そして神奈川に詳しいと自称する“簾禿げ”こと、人気最低四流推理作家・南極夏彦。
しかし南極の所為で、最終バスを途中下車することになり、有美子たちは山中で遭難寸前。
そこへ通りかかったのは、椎塚が思いを寄せていた、文芸部の編集者・神崎五郎の車。同乗していたのはロートル探偵作家・吉良光太郎…またの名を“セクハラする生ける屍”。
彼らの車に同乗した一行は、山之上の別荘に到着するが、留守。皆でプライベートビーチへ向かったのでは?という推測の元、そこがよく見渡せるという悲恋岬にやってきた一行。ところがビーチの様子を見た吉良は待ち切れずに、そこからダイブ。その光景をカメラマンが写していたのだが、そこに写っていたモノについて、専門家に意見を聞きたいというのだった……消極的彦『海で乾いていろ!』、
中大岡の間抜けな企画で、島根県某所・宍道湖に程近い陣台湖に向かった廉太郎と有美子。そこでUMAの目撃情報があったという。目撃したのは、古屋兎丸が描くような美少女、大盛望。半信半疑な有美子だったが、望の友人・大石遥の撮ったビデオにはその姿が収められていた。
早速捕獲することになったのだが、やってきた業者は、片岡建設怪獣捕獲設備課課長・片岡太と、南極で……京極メキシコ『宍道湖鮫』、
ロス在住のベストセラー作家アーサー・駄二郎が、サイン会の為来日することになりノリノリな有美子。南極や廉太郎の担当を新入社員の貌井翔子に押し付け、彼を迎えに行ってしまう。
そんな中、廉太郎は、滋賀県のはずれにある寺・執金山法繞寺に翔子と共にやってきた。この寺では、奇跡の涙を流す仏像や、布に仏の姿が浮かび上がるという怪現象が起きているというのだ。ところがそんな彼らを出迎えたのは、何故か南極で……ナッチー京極『夜尿中』、
新葛飾署の大原大次郎は、部下の寺井洋一の案内で中野にやってきた。目的の本を手に入れる為、古本屋に行きたかったのだが、寺井が案内するのは、中野ブロードウェイ。
そんな中、寺井が買った“ぬらりひょん”のフィギュアを見た大原は、かつて学生時代に、中野の安アパートで暮らしていた時に遭遇した出来事を思い出す……秋本治×京極夏彦『ぬらりひょんの褌』、
10年が過ぎ、有美子は枢英社の『小説シュバル』編集長に昇格していた。そして日本野蛮小説大賞を受賞しつつも、やっぱり彼女に使われている廉太郎。ある日、有美子の元に、中大岡が“ガスノート”という怪しげなノートを持ち込んだ。そこに名前を記すと、その人物に放屁させることができるという。あきらかにパクリっぽい設定だが、実際にその被害にあった人物がいるらしい。
それは、民放某局の女性アナウンサーであった、甘味かのこ。海外からも大物ゲストを呼んだレセプションで、司会のアシスタントに大抜擢された折、その悲劇は起きて……『ガスノート』、
いまや辛口書評が人気のエッセイストとなった、北極星ヒカルこと大盛望。
『小シュバ』で全日本ミステリ作家協会結成50周年の特集記事で、彼女にも寄稿を依頼したのだが、どこかミステリを誹謗するかのような発言が気に入らない有美子。
原稿を書き直してもらってこいと怒られた編集者・祝田は、彼女の家にやってきた。折りしもそこには、広告代理店・悶通イベント事業部に転職した片岡太と、協会の50周年イベント担当幹部を務める人気作家・干菓子野ケーキが、彼女にイメージガールを依頼する為に訪れていた。
そして、50周年イベントに招待された廉太郎だったが、その場所はメイン会場ではなく、埼玉の奥地にある第2会場。そこで行なわれるのは“仮装リレー”。干菓子野の作品に登場する探偵のように、白衣を来た廉太郎と夏彦が、麦畑を走ることに……『探偵がリレーを……』、
全日本ミステリ作家協会団長・大握寿司昌の別宅に、幽霊が出るという。怯えるメイドたちの為に、ヒカルが除霊することになったのだが、それに張り合うべく、廉太郎を送り込んだ有美子。彼の知人であり、人気ホラー作家である箆山藷明から、霊能海胆・毒マッスルを借り受けた廉太郎だったが、対抗するヒカルは……『毒マッスル海胆ばーさん用米糠盗る』、
“目ン玉つながりのおまわりさん”こと白塚フチオは、彼が住んでいる世界に虚しさを感じていた。そこへ現れたのは祝田と有美子。彼に、今はマンガではなく小説の中だと説明する。南極が白塚たちの世界に逃げ込んだらしく、それを追って有美子たちはやってきたのだった……赤塚不二夫÷京極夏彦『巷説ギャグ物語』を収録。

『どすこい(仮)』の続編。
それぞれに、白川道『海は涸いていた』、大沢在昌『新宿鮫』、馳星周『夜光虫』、小畑健/大場つぐみ『DEATH NOTE』、東野圭吾『探偵ガリレオ』、平山夢明『独白するユニバーサル横メルカトル』が元ネタですが、基本タイトルだけ(あ、本文に使われてる書体が同じですね…)。
『ぬらりひょん~』と『巷説~』はそれぞれ秋本治・赤塚不二夫両氏とのコラボ(?)作品。
栞ひもが何本もあるなぁと思ったら、これは“簾禿”を表現しているんですね~(笑)。

<09/1/25,26>