く~にゃん雑記帳

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<橿原市昆虫館> 企画展「飛鳥のバッタ」

2023年11月02日 | メモ

【飛鳥地域に生息するバッタ21種を紹介】

 橿原市昆虫館がオープンしたのは1989年の10月。来秋には四半世紀、25年を迎える。この間、ちびっ子やかつての昆虫少年たちの人気を集め、今夏には来場者300万人を達成した。その昆虫館でいま開かれているのが企画展「見つけてみよう・飼ってみよう 飛鳥のバッタ」。飛鳥地方(明日香村・高取町・橿原市)に生息するバッタ全21種を詳しく紹介している。

 会場は2階の標本展示室。21種のバッタをそれぞれパネルと標本、カラーの拡大写真で取り上げている。パネルでは特徴や好きな場所、食べ物のほか、発見の難易度と飼育の難易度をそれぞれ星(☆)の数で表す。難易度が最も高いのが☆☆☆、次いで☆☆、そしてよく見かけたり飼育しやすいバッタは☆一つ。

 発見度が最も難しい☆☆☆はクルマバッタとショウリョウバッタモドキだった。いずれももともと飛鳥地方ではあまり多くなく、生息場所が限られているという。クルマバッタはトノサマバッタによく似るが、頭の後ろの背中部分が盛り上がっているのが特徴(チラシ写真参照)。

 飼育難易度ではまず体長が0.5㎜ほどのノミバッタに☆☆☆が付いた。その名の通りノミのように小さく、激しくジャンプするからというのがその理由。ヒシバッタの仲間4種(トビヒシバッタ・ハラヒシバッタ・ハネナガヒシバッタ・ニセハネナガヒシバッタ)も☆☆☆。体長が1㎝前後と小さく、乾燥に極端に弱いため飼育ケースに入れるとすぐ死んでしまうそうだ。

 日本最大のバッタで飛鳥地方でもよく見かけるショウリョウバッタは☆一つ。メスの体長は8~9㎝もある。一方オスは5㎝前後と小柄で、飛ぶときキチキチと音を出すためキチキチバッタとも呼ばれる。ショウリョウバッタモドキはこのキチキチバッタによく似る。

 企画展ではほかにトノサマバッタやクルマバッタモドキ、オンブバッタ、ツチイナゴなども取り上げ、パネルでバッタの飼い方や繁殖方法なども紹介している。堺市の男性が持ってきた真っ黒なトノサマバッタの幼虫が羽化した灰色の成虫も展示中(上の写真)。企画展は来年1月28日まで。

 この昆虫館で最も人気なのが1年を通して10種前後のチョウが舞う放蝶温室。久しぶりに訪ねた日にもオオゴマダラやリュウキュウアサギマダラなどが熱帯植物の間を乱舞していた。

 かつて昆虫館の入り口そばに水槽があり、大きなオオサンショウウオが飼われていた。2012年に御所市の水路で発見された。体長約1.1m。国の特別天然記念物に指定されているため本来は捕獲できないが、どこからやって来たか不明だったことなどから、奈良県の要請で昆虫館が保護していた。

 ところが、いつの間にか水槽は取り払われていた。今回あのサンショウウオの姿が脳裏をかすめ、帰り際に受付で伺った。すると、保護してから数年後に死んでしまったという。今では剥製になっているというので、改めて館内の展示場所に戻ってその姿を確かめた。


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