く~にゃん雑記帳

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<嵯峨菊> 花は3段仕立て、下から7輪・5輪・3輪

2019年11月20日 | 花の四季

【京都・大覚寺で「嵯峨菊展」約700鉢を展示】

 嵯峨菊は真言宗大覚寺派の本山、大覚寺(京都市右京区)ゆかりの古典菊。大覚寺は平安時代初期に嵯峨天皇の「離宮嵯峨院」として建立されたのが始まりで、「旧嵯峨御所大本山大覚寺」を正式名としている。嵯峨菊はその嵯峨天皇の頃にそばの大沢池の菊ケ島に自生していた野菊を、長年にわたって改良し気品と風情のある菊に仕立て上げたもの。

 嵯峨菊には花色が白い「御所の雪」、ピンクの「御所の春」、黄色の「御所の秋」、朱色の「御所錦」の4種がある。花は3段の七五三仕立てが大きな特徴で、下から7輪、5輪、そして一番上に3輪が咲く。上段3輪が「天」、下段7輪が「地」、中断7輪が「人」を表し全体で「天地人」を表現しているそうだ。花弁はいずれも細長く線香花火が上向きになったように広がる。54弁で1弁の長さ約10cmが理想とされているという。

 

 嵯峨菊は花の配置だけでなく葉の色にもこだわる。最上部の葉色は淡い緑、中央が緑、下部が黄、一番下が茶で、上から「春夏秋冬」を表す。背丈は1.8~2.0mと普通の野菊に比べるとかなり高い。これは殿上、つまり建物の内部から観賞するのにちょうどいい高さに仕立てられることによる。

 大覚寺は華道「嵯峨御流」の総司所(家元)としても知られる。寺のHPによると、これも嵯峨天皇が大沢池の菊ケ島に咲いていた野菊を手折って器に生け「後生、花を賞ずるもの、宜しく之をもって範とすべし」と述べたのが始まりという。大覚寺は毎年11月に「嵯峨菊展」を開いており、今年も30日まで開催中。寺内では宸殿や御影堂などを囲むように丹精込めて育てた嵯峨菊約700鉢が展示されている。


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