く~にゃん雑記帳

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〈平城宮跡大極門〉 「東楼」1年半後の完成に向け復原進む

2024年06月13日 | 考古・歴史

【見学デッキを上ると大きな柱が林立! 眺望も絶景】

 国営平城宮跡歴史公園(奈良市)内の第一次大極殿院の大極門(南門)。2022年3月に始まったその「東楼」の復原工事も後半に入り、25年11月の完成予定まで1年半を切った。工事現場を覆うのは巨大な素屋根。見学デッキを上ってみると、東楼本体を支える大きな柱が林立しているのが見えた。(写真左側の建物が南門)

 南門(2022年復原)は天皇の即位や元日の朝賀、外国使節の謁見など国家的儀式が行われた大極殿院への正門に当たる。広場を挟んで真北には中枢施設の大極殿(2010年復原)が立つ。

 奈良時代、その南門の両側には東西に楼閣が立っていた。東楼の復原は過去の発掘調査を踏まえ進行中。南門には南側に接して築地回廊が構築されていた。(下の写真は北側の大極殿から見た東楼と回廊の完成予想図)

 復原中の東楼は高さ18.6m(基壇を含む)の2階建て寄せ棟造り。桁行き5間、梁行き3間で、長さ12mの外周柱16本は掘立柱、内部柱8本は礎石建ち。これらの柱は手斧(ちょうな)や槍鉋(やりがんな)を使い奈良時代と同じ手法で加工された。

 使用する瓦は約3万6000枚に上り、出土瓦を見本に製作。今後、瓦葺きや屋根に乗る鴟尾、軒先を飾る金具の製作と取り付け、塗装、土壁の漆喰仕上げなどの工事が同時並行的に進められる。

 見学デッキからは普段とは違った高い目線からの眺望を楽しむこともできた。東に若草山や東大寺の大仏殿、南に平城宮の正門朱雀門(1998年復原)。そして西に目を向けると、生駒の山並みが横たわる。

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