く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

〈淡路島㊤〉 鳴門の渦潮、圧倒的な迫力!

2024年06月05日 | 旅・想い出写真館

【激しい潮流⋅渦巻く波の轟音┄自然の力を体感】

 その迫力は観光ポスターやテレビの動画なとでは決して味わえない圧倒的なスケールだった。初めて船上から目にした鳴門海峡の渦潮。潮の干満によって起きるその現象を前に、改めて自然のエネルギーの大きさ、激しさを思い知らされた。

 乗船したのは淡路島南端の福良港を発着する「うずしおクルーズ」の咸臨丸。船名は約160年前に勝海舟らを乗せアメリカに向かった蒸気帆船に因む。3年前に2代目咸臨丸として就航した。全長約59m、定員は500人。

 この日は新月で大潮。乗船する午前9時半出航予定の第1便案内の横には渦潮期待度「大」を示す二重丸がついていた。クルーズ船は職員が振る大きな旗と4本の放水に見送られて出航した。(上の写真左側のクルーズ船は臨時便の日本丸)

 船は遠く左側の山頂に立つ戦没学徒の慰霊塔などを望みながら西に進む。出航して約20分。大鳴門橋の手前側に白波が見えてきた。

 ほどなく眼下に幾つもの渦巻きが現れ始めた。波音を立てながら激しくうねり、回転を繰り返す。渦は短い間にできては消え、またできていた。

 鳴門海峡は“世界三大潮流”の1つ(あとの2つはイタリアのメッシーナ海峡とカナダのセイモア海峡)。海峡の幅は約1.3㎞と狭く、潮流は時速15~20㎞にもなるという。

 この時、潮流は南流。満潮の瀬戸内海側の播磨灘から紀伊水道側へ、北から南に激しく流れ込んでいた。その干満の段差が黒くくっきり見えた。徳島側から出航した観潮船も、ここが船長の腕の見せどころとばかりに渦潮の縁ぎりぎりを巡っていた。

 豪快な渦潮の躍動を見ること20分余り。その間、頭上の大鳴門橋を見上げると、橋上から渦潮を眺める人たちが手を振っていた。クルーズ船は大潮と好天に恵まれ渦潮の迫力を堪能した乗船客を乗せて出航した港へ。

 帰路、臨時便のクルーズ船日本丸とすれ違うときには互いに汽笛を鳴らし合図を交わしていた。鳴門海峡を挟む兵庫県南あわじ市や徳島県鳴門市などは渦潮の世界自然遺産登録を目指している。

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