く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<うたの秋祭り> ロマンあふれる往復12キロの神輿渡御

2017年10月16日 | 祭り

【宇太水分神社で太鼓台6基が勇壮な練り回し】

 奈良県宇陀市菟田野(うたの)の宇太水分(うだのみくまり)神社で15日、「うたの秋祭り・神輿渡御祭」が繰り広げられた。平安時代から続く伝統行事で、「菟田野みくまり祭」とも呼ばれる。約6キロ川上にある惣社水分神社の女神、速秋津姫命が1年に1度、男神の速秋津彦命を祀る宇太水分神社まで鳳輦(ほうれん)神輿に揺られてお渡りするというロマンあふれるお祭り。神輿を迎える神社境内では秋雨が降り続く中、勇壮な太鼓台の練り回しが披露された。

 太鼓台は菟田野地区の古市場、松井、岩崎、宇賀志、佐倉、芳野から計6基。重さは約2トンともいわれ100人前後で担ぐ。1基ずつ宮入りしては「チョーサヤ」の掛け声でぐるぐる回ったり、激しく前後左右に練り歩いたりした。「バンザーイ」と神輿を差し上げると、境内を取り巻いた観客から大きな歓声と拍手が送られた。太鼓台の中で太鼓を叩き続けるのは「乗り子」と呼ばれる子どもたち。かつては男児に限られていたが、少子化・過疎化から今では女の子も乗り込んでおり、練り回し後、肩に担がれて記念写真に納まっていた。

 

 

 女神を乗せた神輿の渡御行列が惣社水分神社を出発したのは午前8時ごろ。行列は奴の手振りや槍振り、花籠、神輿太鼓などで構成し、11時すぎに中間地点で宇太水分神社の神職や氏子に出迎えられた。ここで秘餞のお供え物として化粧品が渡され、女神は男神に会う前にお化粧をするという。宇太水分神社に到着したのは太鼓台の練り回しが終わった直後の午後2時すぎ。降り続く小雨が本降りになった直後だった。遠路はるばるやって来て1年ぶりに夫の男神に会える喜びの涙雨か。太鼓台の豪華な飾りや彫刻は芸術的にも一見の価値があるという。次回は秋晴れの下で勇壮な練り回しを見たいものだ。

 

 

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