レモンを施設栽培すると、レモンの花はだらだらと長い間咲続ける。
そのため花の管理も長くなり、無農薬栽培をしている当園では管理が大変に。
この時期、回廊にも感じる並木に配置したレモンの木の間を、
レモンの花の香りを吸いながら管理をしているのだが、
ちょうどアブラムシが新芽について葉の栄養を吸い出す。
そこで毎年恒例のテントウムシ捕獲作戦を、カラスノエンドウの草むらで開始する。
ナナホシテントウの成虫と幼虫、数年ぶりに多いヒメカメノコテントウの成虫を、
目をこらしながら何百匹と捕まえていく。時間と根気とが交錯する。
捕まえたテントウムシをアブラムシが発生している木に放つと、
2~3日でアブラムシの密度は急激に下がり、
レモンの木の生育に支障がないレベルになる。
猫の手も借りたいという言葉があるが、
この時期だけはテントウムシの手を借りることができるといえる。
一瞬の変化を見逃さない自然に鍛えられた眼をもって、
人間が無農薬の空間でじゃまにならない立ち振る舞いをする卯月の果樹園である。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます