だいぶ前ではあるが当園の会員の方から、
【王様の仕立て屋~サルト・フィニート~】と言う漫画読んだことある?と聞かれた。
というのはその漫画の3巻に、イタリアの食後酒のリモンチェッロが登場するのだ。
もう何年も前にお客様からの問い合わせやご注文でリモンチェッロを知り、
レモンライフ研究家の私としてはしっかり味蕾に当てはめていたため、
教えていただいた方には少し面目躍如であった。
今シーズンもレストラン経営の方や個人でリモンチェッロを作りたい人たちから、
無農薬フルーツレモンのご注文をいただいた。
自然に色づいたレモンで作るそのお酒には、
当園の無農薬フルーツレモンは必数アイテムだと言われた。
漠然と黄色になったレモンではやはり、物足りない味になるようだ。
話は戻るが王様の仕立て屋に出てくる主人公の悠は、
天才ながら一筋縄ではいかないナポリの仕立て職人である。
主人公のこだわり部分は私に小粋な陶酔感をもたらしてくれた。
ワイン用のブドウづくりが出てくるところでは、
『年に一度の収穫のために、残りの日々をすべて費やす。
一片の雲、一粒の朝露、一本の葉脈の変化も見逃せない。
科学的データより、自分の直感を信じなければ、天の恵みを逃がしてしまう。』
という農夫の言葉が本物という文字を思い描かせてくれた。
漫画の中でこんな表現ができるのであれば、
農家のこだわりを漫画で書くこともできるはずである。