かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

韓国 国立中央博物館の至宝

2012年07月31日 | Books



本書は、本屋で見つけた。今年の3月に出た本。

ソウルにある国立中央博物館は、本書によると世界6位の規模だという。米の在韓基地の跡地に作られた。

できて一年後ぐらいに行ったが、規模といい、内容といい、見事な博物館だった。
土産に、総合的な写真集を探したがなく、絵葉書を数枚買って帰ってきたが、本書には、覚えている限り、名品はすべて網羅されている。コンパクトであり、解説も易しく、初心者向け。
ご覧いただければわかるように、日本の文化と類似するところと、異なるところがあって、面白い。日本の文化と、韓国の文化を、もうちょっと詳しく調査すれば、日本人がどこから来たのか、もっと究明できそうな気もするが....
百済の宝剣や、伽耶の馬具など、日本で見つかるものと、ほとんど同じ。単に物が渡ってきたというより、そこにいた人が渡ってきたという方が、自然だろう。
もちろん、かの有名な半跏思惟像は、広隆寺のそれと極めて似ている。日本で、作られたものなのか、海を越えて渡ってきたものなのか。

違和感があったのが、韓国の古地図。竹島らしき島が載っている絵を載せ、それとなく、竹島は、韓国領土と思わせる記載になっている。秀吉の侵略の後の、日本への通信使のところも、日本の要請によって、往来が再開という記載。
???と思って、編者を見てみたら、みな韓国の方。
歴史をよく知らない読者もいるので、論争のある部分の記載は避けて欲しかった。
せっかくの本なのに残念だが、その部分を除いては、いい本なので、ソウルを訪れる方は、本書片手に、博物館に一度行かれてはいかがだろうか。

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仏像のかたちと心

2012年07月30日 | Books



本書は、岩波書店から出た奈良の仏像の本。今月でたばかり。

何度も取り上げられたテーマなだけに、どうかと思ったが、流石、岩波、すばらしい本だった。
仏像ファンが増えていると聞くが、ここまでの洞察をして、鑑賞している人は、少ないだろう。

著者の金子さんは、"仏像 一木にこめられ祈り"、"国宝 薬師寺展"、"国宝 阿修羅展"等を企画された方だそうで、今の仏像ブームの仕掛け人と言える人かもしれない。

テーマとしては、超有名な5つの仏像についての論説だが、その歴史的背景、芸術的な論点、周辺の仏像等、総合的な分析になっていて、すばらしい。

例えば、興福寺の八部衆が、少年の姿になっているのは、光明皇后の子供が夭折した影響ではないかとか、三月堂に、戒壇院の四明王があったのではないかとか。橘夫人念持仏の釈迦三尊像についての分析など、目から鱗だ。

マニアックな仏像マニアにも、仏像に興味を持ち始めた人にも、楽しめる本。
それにしても、何気なく見ている仏像に、こんなにトリビアがあるとは。

本当に、製作者がそこまで意識していたかはわからないが、奈良時代の仏像の素晴らしさを、再認識させてくれる本であることは、間違いない。

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マウリッツハイス美術館展 & ;契丹展

2012年07月29日 | Culture・Arts


今日も、夏真っ盛り。
それとは、まったく関係なく、美術館のハシゴをした。
最初に訪れたのは、新装なった東京都美術館で開催されているマウリッツハイス美術館展。
ハイスというのは、オランダ語で、館ということだそうでで、マウリッツさんの館が美術館になっている。日本でいえば、江戸時代初期の館。改装中らしく、お宝が、大挙来日してくれた。

あまりにも有名なのが、フェルメールの真珠の耳飾りの少女だが、その他にも、レンブラント、ブリューゲル、ヤンステーン、ハルスなど有名どころのかつ名品が来日。

時々ある、フェルメール+&的展覧会とは、全然違う。

9時半の開館に合わせて行ったら、10分待ち。1時間以上を覚悟していたので、ラッキー。
洋画ファンは、マストだろう。オランダに行かれたことがある方は、もう行ってるかもしれないが。

ショップで、絵と同じ大きさの真珠が展示されていたが、その大きさにびっくり。ウルトラマリンを豊富に使った絵で、小品で、素朴な絵に見えるが、結構リッチな絵なのだ。



順調に、マウリッツハイス美術館展が見れたので、隣の東京藝術大学大学美術館で開催中の契丹展にも足を伸ばした。
これまた、すごい。
契丹というと馴染みが薄いかもしれないが、唐が滅亡し、国が乱立した時、モンゴルを中心にした地域にあった大帝国だ。

まだまだ未解明な国だが、最近の発掘成果も交え、すばらしい展示になっている。
唐の影響と、騎馬民族出身の契丹の個性が渾然一体とした文化を形成していたことがわかる。
シルクロードは、3ルートあったと言われるが、その一番北ルートの草原の道のど真ん中にあったのが、契丹だった。

唐の物まねと、自らの文化が、ごじゃまぜになっている。仏教の影響がある部分と、関係ない部分との、落差も激しい。

1200年前のユーラシア大陸と、東西の文化交流に興味のある方には、是非お勧めしたい。
本邦初公開多数!
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古代九州探訪の旅その7 大宰府天満宮

2012年07月28日 | Other Western Japan

今日は、猛暑の中ゴルフ。暑さには、シンガポールで慣れていたせいか、20年振りぐらいに、ベストタイを記録。一時期、20打ぐらい悪化していたから、よく戻ってきたものだ。歳をとっても、楽しめるのが、ゴルフ。次は、ベストスコア更新を?
このベストスコアタイを記録できたのも、大宰府さんの、道真さんのおかげか?
おまけに、昨日食べそこねたうな重を、ゴルフ場で、いただけた。



時代は、下って、平安時代。菅原道真が左遷され、その後、京の都で、災禍が繰り返し、道真さんは、神になった。その道真さんを祀っているのが、大宰府天満宮。
天神信仰の総本山だ。
学生時代に行ったことがあるが、30数年振り。こんなに、にぎやかだったかな?



スタバまで。この外装は、いい。ただのスタバだったら、参道の雰囲気は、壊れてしまう。



いよいよ入口。



撫で牛。撫でられまくって、テカテカしている。一番テカテカしているのは、やはり頭かな?



志賀社。海神を祀った祠で、重要文化財に指定されている。和、唐、天竺の三様式が取り入れられているという。



太鼓橋の上から。



御本殿は、重要文化財にも指定されている。桃山時代のもの。
右の飛梅ももちろん有名。
参拝客も真剣な人が多く、行列ができていた。
前回来た時は、梅が咲いていたような気がするので、春休みだったのかな?
宝物殿にも寄った。
昔の、天満宮の絵や、道真公の直筆の書などが、展示されている。



猿回しも、パワー全開。



心字池を二つの太鼓橋で渡る構図は、昔から変わっていない。過去から、現在、未来へ渡る橋だ。
日本には、天神様が、やたらに多い。その総本山。ご利益が早速あった?

これから、なでしこ第二戦。がんばってね。

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僕は、だれの真似もしない

2012年07月27日 | Books
こんばんは、うな丼でなく、ひつまぶしだった。やたらに高いらしい。土用のシジミという言葉もあるそうで、シジミ汁だった。とにかく、夏バテしないように、要注意。



本書は、先日出たばかり。前アップル日本法人代表の前刀さんの初めての描き下ろし本だ。
彼の講演には、去年秋に行ったが、本書の内容の9割は、その時にすでに出来上がっていたに違いない。

それにしても、この独創性は凄い。彼の豊富なキャリアから、生み出された信念というものが、本書を読むと感じられる。

書きぶりも、自然だし、わかりやすいし。でも、結論をどうとらえ、行動に移すかは、読者次第。

セルフイノベーション、コネクティングザドッツを合言葉に、日ごろの行動を見直したいと思わせる本だ。

ひじょうに読みやすいし、面白い本でもあるので、是非多くの人に読んでもらいたい。
今の閉塞感漂う日本にぴったりの本。
本書で、開眼する人がいるかも。
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