かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

インテリジェンス 武器なき戦争

2007年01月31日 | Books
今日、佐藤優氏が、2審でも、敗訴した。上告するからまだ結論は出ていないが。最初、佐藤氏(+鈴木宗男氏)のニュースを聞いた時は、とんでもない奴という世論だったと思うが、その後の彼の、著作を読んだ人は、少し考えを変えているかもしれない。諜報機関がない日本で、現行制度の枠内で、それらしい動きをしようとすると、回りと調和しないということもあるのかなというレベルなのかなとも思う。

ちょうど、インテリジェンス 武器なき戦争という本を読了したところだった。この本は、平易にかかれているし、NHKで、御馴染みの手嶋氏との対談だから、佐藤氏の一方的な論理に基づいた内容でもないということで、すんなり読める。皮肉にも、9.11以降、イラク、北朝鮮、そして、今回のロシアスパイの怪死の問題等、インテリジェンスの存在・重要性が、クローズアップされている。

インテリジェンスは、昔の言葉で言えばスパイ。戦前までは、高かった日本のインテリジェンスのレベルは、戦後、アメリカへの国防の依存度が高まり、急低下した。ただ、個人技で、きらりと光るヒットは、多くあった。佐藤氏は、その個人技を持った人だった。手嶋氏も、その個人技を持った人だったが、NHKの現役時代は、ジャーナリストとしての、顔を持っていたので、その能力は表に出さなかった。

この本によると、秘密情報の98%は、公の情報を再整理するだけで、得られるという。ということは、組織を作れば、情報取得はかなりのレベルで可能ということだ。

例えば、北朝鮮について言うと
①核クラブ(既核保有国)は、北朝鮮をメンバーに加えることはない。
②インテリジェンス・コミュニティでは、北朝鮮が、ミサイル、核を手放す可能性はないと考えている。
③核クラブとイスラエルは、北朝鮮からの核の第三国への移転阻止を最大の目的にしている。
④核クラブは、北朝鮮との対話に踏み切り、それを通じて、金正日政権に隙間をつくりだそうとしている。
まさにその通りではないか!

某党元党首のガセメールつかませれた事件は、記憶に新しいが、インテリジェンスの世界から、見ると、最低レベルのお粗末事件らしい。そりゃそうだ。

最後の方に、ユダヤ人のビザ発給を行った杉原氏の話が出てくるが、彼も超一級のインテリジェンスだったそうだ。ビザ発給は、もちろん、当時のルールを破った行動だったろうが、今は、シンドラーズリストの影響もあり、美談化されている。もっとも、この美談を、故意に、盛り上げようとしていた向きもあったらしい。
シカゴの先物市場の中興の祖であるメラメッド氏や、クリントンを窮地に陥れたモニカ・ルインスキー氏の祖父も、杉原氏のビザで生き延びた人なのだそうだ。

私も、インテリジェンス的な動き方ができれば、もっと違った人生を歩んでいただろうに?? 素質も必要なのだそうである。私には、その素質はない!!某党元党首のタイプである!?

世界情勢、外交に興味のある人は、必読の書ではないか。
日本にインテリジェンス組織の必要性を感じさせる書でもある。アメリカ型とイギリス型があるそうだ。
日本国民がバカを見ないために。
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SGT. PEPPERS

2007年01月30日 | The Beatles

ビートルズ本の発行は、とどまることを知らないが、怪しげなものもある。
"SGT. PEPPERS"と、"PAUL McCARTNEY LONDON, NW8.-1967"は、その代表かもしれない。
本は、AMAZONで買えるし、そのオリジナル写真はTRACKS UKで買える。
ちなみに、"NW8"は、ビートルズが、録音時に使っていたロンドンのアビーロードにあるEMIスタジオの住所で、実質最後のアルバムとなったアビーロードのLPのカバーの裏の写真に使われているので、ご存知の方も多いだろう。

1966年の武道館公演から、半年も経たないうちに、この名盤(SGT. PEPPERS ≒ペッパー警部)の録音は始まった。このアルバムは、ビートルズの活動を前期と後期に分けるとすれば、後期の一枚目とされるが、サイケ、ヒッピー、ドラッグ、当時のカルチャーの最先端を行くものだった。

その録音時を中心に、ロンドンのEMIスタジオの前や、ポールの家の前などで、追っかけをやっていたのが、PAUL WANE さんという人で、この本は、当時撮った写真に、コメントをつけたものだ。とはいっても、今では歴史となったドキュメンタリーであるから、思わずページをめくってしまう。

殆ど自費出版に近いレベルだが、WEB2.0のおかげで、世界中の人が、気軽に買える。
写真を中心にした、絵本レベルの本は、簡単に自宅で作ることができる世の中になった。

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シャングリラⅢ

2007年01月29日 | Music

ユーミンが、今年、シャングリラⅢに挑戦する。

最初のシャングリラは、横浜アリーナで見た。1999年のこと。よくぞここまでやったなというすごいショーだった。シンクロと、サーカスと、ユーミンの歌を合体させたとんでもないショーだった。アリーナの中にプールを作って。サーカスも、小手先のものではなく、本物だった。
結構、コストがかかったと聞いていたので(そりゃそうでしょ!)、もうやらないのかと思っていたら、2003年に、シャングリラⅡをやった。私は、シンガポールにいて、行けなかったが。
そして、シャングリラⅢである。

チケット先行販売をしていたので、早速GET。これだけの規模のショーだから、マドンナのショーまで行かなくとも、相当の動員が必要だろう(そういえば、マドンナのショーのDVDが出ますね)。でも、老若男女、幅広いファン層がいるから。子供連れでもいいと思うが、大音響にちょっとびっくりしちゃうかな。

ユーミンのショーは、何度行っても、楽しませてくれる。がんばれ!

コメント (4)
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ボロブドゥール

2007年01月28日 | Singapore・Malaysia・Indonesia
先週の”世界不思議発見”を録画してあったのを見た。
インドネシアの世界遺産で、一番有名と思われるボロブドゥールがテーマだった。


面白かった。

問一は、オランダ人が、観光客寄せのために、遺跡に作った施設は? 
三択問題で、1、カフェ、2、ホテル、3、劇場。私は、3と思ったが、答えは、1。何と、遺跡の頂上の仏塔に、カフェを作っていたという。
こういう話を聞くと、やはり仏教遺跡の修復は、仏教を知っている人がやるべきと思う。アンコールの遺跡修復でも、日本チームの評価が高いのは、単なる遺跡としてではなく、仏教遺跡として捉えて、修復に当たっているからなのだろう。

奈良の東大寺近くにある"頭塔"と構造が似ている。これは、仏教が、山岳信仰と結びついたものと思われ、日本、インドネシアにしか見られないそうだ。番組では、海のルートを使って、仏教をインドから東アジアに伝えた義浄により、長安経由で、伝えられたのではないかと推測していたが、もちろん真実は不明。でも、すごいロマンを感じさせる話だ。
ボロブドゥールの他にも、インドネシア国内に、仏教遺跡が見つかっていることを知り、時代の流れを思う。今は、インドネシアは、世界最大のイスラム人口をかかえる、イスラム教の国である。ヒンドゥ教も、バリ島を中心に、信仰されているが、仏教は、ほとんど忘れ去られている。

3問目の正解者に対するプレゼントが、銀細工のボロブドゥールの飾り物だったが、家に飾ってあるのとそっくり。


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厚木飛行場

2007年01月27日 | Yokohama ( Japan )
今日は、今年二回目のゴルフ。スコアはともかく、日中は、春の陽気で、最高のコンディションだった。
綾瀬市と大和市と藤沢市にまたがっているところにあるゴルフ場だったが、隣が厚木の飛行場。恥ずかしながら、厚木の米軍基地を見るのは、始めてだった。すごい場所に、すごい施設が確保されている。中には、米軍用のゴルフ場もあるそうだ。

空軍機の発着数は、減ったとのことだが、とにかくすごい爆音。発着時は、会話もまったくできない。もちろん、民間機の音もすごいのだろうが、こんな間近で、接する機会は少ないから、驚いてしまう。住民の方々は、本当にたいへんだと思う。防音窓設置のために補助金が出るそうだが、それで、防ぎきれるものでもないだろう。

ここには、確実に、戦後が残っている。

マッカーサーが、戦争が終わって、厚木空港に来たのが、1945年8月30日。その後、横浜のホテルニューグランドに、しはらく滞在した。当時、マッカーサーが2EGGSの目玉焼と注文したら、1EGGの目玉焼きが、午後にやっとでてきた(卵が入手できなかったほどの状況だった)という逸話もあるが、それから、62年後の今日も、厚木基地は、米軍に使用され続けている。
もちろん、これは、日本の防衛のためでもあるのであるが、地元の方々(沖縄の方々はもっと)の気持ちは、いかほど複雑か。韓国は、街中の米軍基地を(いいか悪いかを別にして)、追い出した。
防衛問題を論じる時は、まずは、あの爆音を、住宅地の真ん中で聞いてから始めるべきだと思う。
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