かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

デヴィッド・ボウイ インタヴューズ

2017年01月31日 | Music


本書は、数あるボウイ関係の本で、あえて選んだ分厚い一冊。

朝日の横尾さんの記事を読んで決めた。

とにかく大部だ。
671ページもある。
かつ、中身も、変化に富んでおり、まずは訳者に拍手。
原書を読んでいないので何とも言えないが、かなり難しいところもまで丁寧に説明し訳してくれている。

収められているのは、1969年から、2003年までのインタビューだが、特徴は、各々のインタビューの全てを収めているということ。
一部だけの抜き出しだと真意がわかりにくい。
それから、編者の各々のインタビューの背景についての説明も有効だった。

どういう環境で、どういうインタビューアーがインタビューをしたのかがわかる。

内容は本当に変化に富んでいて、彼の人生そのものだ。
目的的に動いているところもあるし、成り行きに任せているようなところもある。
ドラッグの影響も凄い。
1970年台半ばは、本当にひどくて、彼も全然覚えていないという。
また、1980年台ミドル以降の中だるみの時期は、本人もどういう方向を目指すべきか見失っていたという。
それだけに復活はすごかったし、最後の2003年のインタビューもしっかりしている。
その後始まったツアーで唐黷ト、以来、大衆の前にはでなくなってしまった。
チェーンスモーカーぶりもひどくて、彼の寿命に影響を与えてしまったことは、間違いないだろう。

交友関係もすごくて、特にギタリストについては、まさに共作者を次々変えることによって、彼自身も変わっていったことがわかる。

マニア向けだが、彼の頭の中を知るにはうってつけの本ではないか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Jeff Beck

2017年01月30日 | Music



今年も、大物ミュージシャンの来日が予定されるが、意外と好みは少ない。
その中で、今年の初洋物は、Jeff Beck。
4~5回目と思うが、毎回圧倒される。
場所は、東京フォーラム。
SOLDOUTではなかったようだが、一階は、少なくとも満席。
大盛況だった。



デビュー50周年?
信じられない。



グッズ売り場も大盛況。
パンフ、キーホールダー、カセットテープ型携帯充電器をゲット。



フラッシュを使わなければ、携帯カメラでの撮影OK。
と言っても、スタジアムではないから、あまり撮っている人はいなかった。
開始前のステージ。



前から、22番目のほぼ中央。
良席だった。



左の通路で、ハンドマイクを持ってがなっているのが、今回初参加のROSIE ODDIE。
新アルバムLOUD HAILERにちなんだオープニング。
新アルバムからなんと7曲もやった。
でも、名曲もしっかり!
すばらしい構成だった。



とにかくフルスロットルで、ぶっとばす感じ。
もう一人初参加のCARMEN VANDENBERGも格好良くとばす。
パンフによると、偶然彼女達の演奏を見たBECKがメンバーに加えたという。
孫がいるかは知らないが、孫みたいな歳ではないか。



JIMMIY HALL(v)と、RHONDA SMITH(b)、JONATHAN JOSEPH(d)は、前回と同じメンバーで、演奏曲も前回来日時とほとんど同じだった。
迫力ある演奏は、何度聴いてもすごい!



アンコールは2回。観客と一体となったパフォーマンス。



最後のメンバー紹介で、やっとBECKがサングラスをはずし、喋った!
大充実の2時間だった。

新たな挑戦を続けるBECKを実感できる2時間だった!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミュージック・ライフが見たデビッド・ボウイ

2017年01月29日 | Music



デヴィッドボウイブームに乗るまいと思っていたが、手を出してしまった一冊。
我々世代が、INGで追っかけていた頃のボウイのミュージックライフ特集記事の集大成。
格好良すぎ!

中身をさらに読み進めると、意外としっかりした情報が当時から入っていたことがわかる。
圧巻は、初来日直前のニューヨークでのステージの実況中継?とインタビュー。
ビートルズが、解散して2年、まさに新たなスターが誕生したという雰囲気だったことがよくわかる。

さらに、新たな変身を遂げるたびに、また来日をするたびに、特集記事を載せている。
こんなに日本に来てくれていたのに、日本でのボウイを見れなかったのは、痛恨。

写真群も貴重なものばかりで、ミックジャガーや、リンゴスター、ポールマッカートニー、キースリチャード、小野洋子親子(ジョン亡き後、親子のサポートをしていた)などとのショット、セルフショットも絵になるものばかり。カラー写真が満載なのも嬉しい。

ということで、保存版として、ボウイファンは、一冊いかが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Breakthrough

2017年01月28日 | Culture・Arts



今日は、Breakthrough シンポジウム。
北陸先端科学技術大学院とA新聞の協賛。

メインは、前刀氏の講演。
本格的講演を聴くのは、2回目だったが、1時間半ぐらいの講演時間の割には、てんこ盛りの内容だった。
いろんなアイデアが盛り込まれていたが、やはり、常に、楽しく創造性を働かせるということか。
既存の概念に囚われていては、何も生まれない。

前の講演では、アップルでの経験が中心だったが、SONY、Dysneyでの経験も取り込まれ、創造的な企業のトップの共通点なども、あぶり出されたような気がする。
共通するのは、顧客の期待を上回るサービス(製品)を提供するという点。
前刀氏の講演目当ての聴講者も多かったようで、千人以上いたのではないか。

次は、北陸先端科学技術大学院(JAIST)教授の丹氏の講演。
たまたま最近勉強している分野の講演だったので、たいへん興味深かった。
IOTの概念は、1980年台からあるが、それにインターネットの発展、クラウドの発展が加わり、2015年から、IOTという言葉が、定着して、爆発的に発展している。
本人曰く、PA+PP=PPAP。
ただし、プライバシーの問題、セキュリティの問題等もあり、また悪用も可能な技術なので、総合的な発展を目指せねばならないという。
まさにその通り。
しかし、うまく使えば、さまざまな分野で、暮らしを変えていくパワーを持つ。
年間150回も東京に出張しているという。
それでも、金沢の静かな環境が、研究環境としては優れているというとのこと。

最後は、お二人も加えたパネルディスカッション。
まさに、異分野対決みたいな感じになったが、お題が、デザイン&テクノロジーで、ますます?
ただ意外と話は、重なり、結論的には、基礎的な知識があるということを前提にしての、現場感覚を持った上での直感ということだった。
JAISTさん主催の講演会であったのだが、JAISTさんは、学部を廃止して外国人が4割以上という多様な生徒を得て、革新的な教育を模索されているとのことだった。
チャレンジングな方針に脱帽。

各講演、ディスカッションのレベルもさる事ながら、日本全体をどうしていくんだという意気込みも感じられる有意義な機会だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本人4万年の旅を再現する

2017年01月27日 | Culture・Arts



今日は、久しぶりの講演会。
先般読んだ本の著者である海部さんの講演会だ。

ひじょうに面白かった。
学者的な面と、冒険家的な面と、起業家的な面、いろんな顔がある海部さんの個性が溢れ出る講演だった。

前半は、先日読んだ本の内容を、わかりやすくポイントをついて説明いただいた。
ホモサピエンスが世界中に住んでいることは、生物としては、稀なことで、また、各地にいた原人、旧人が各々進化したのではなく、アフリカで10万年から20万年前生まれたホモサピエンスが世界に広がったことを示しており、DNA分析から、極めてそのばらつきの幅が狭いこともわかっている。
チンパンジーや、ゴリラは、同じように見えて、その幅はかなり広い。

そして、日本列島に来たのは、3ルートだが、特に興味深いのは、沖縄ルート。
38000年前から急に沖縄列島にホモサピエンスが広まったことは明らかであり、当時、海を渡って来るしか、手段がなかったことも明らかであるからだ。

そこで、実際やってみようということになった。
南方(当時、大陸と陸続きだった台湾)からどのようにホモサピエンスが沖縄列島にたどり着いたかを探るためだ。

クラウドファンディングで、資金を調達し、昨年夏、与那国から、西表への渡航にチャレンジした。ここから、先は、本には触れられていないが、TVでは、ドキュメンタリーとして放映されたとのこと。
使った船は、なんと草船。
与那国島には、草船を作るのに必要なアシと、つる性の植物があるからだ。
そして、二隻を作って、いざ出航となったが、台風到来で、遅れに遅れ、結局、最高とは言えない環境で、出航したが、潮に流され、失敗に終わる。

当時の技術での渡航の難易度の高さが証明された形になったが、一方、潮さえよければ、十分渡航が可能であることも証明できた。
しかし、草船の材料は、そう多くなく、多くの草船を作るのは困難であったであろうこととか、島が見えなくなった瞬間から、目標を持って漕ぎ続けることは困難であること等、新たな謎も生まれた。

これからも、さまざまな研究を続け、2019年に台湾から、与那国への渡航にチャレンジするという。
今度は、台湾に多い、竹を使った筏で。
もう一つの候補は、丸木舟だが、丸木船を作るための工具が当時あったとは考えにくいのだそうだ。

地道な研究と、ロマンあふれる探検。
学者としての、楽しみを満喫していらっしゃる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする