氷川丸が4/25に再公開されることが決まったらしい。10億円以上の補修費がかかったそうだ。日本郵船さんありがとう。再公開されたら、早速行ってみたい。でも、ゴールデンウィーク中は、大混雑だろうな。
宇治の平等院は、言うまでもなく日本を代表するお寺の一つで、10円玉のデザインにもなっている。平安時代絶頂期の藤原道長の別荘跡に、共に絶頂期を築いた息子の頼通(よりみち)が11世紀半ばに阿弥陀堂を創建した。その屋根の鳳凰像から、いつしか鳳凰堂を呼ばれるようになった。
別料金で、阿弥陀堂内に入れるが、これは、マストだろう。ご本尊の阿弥陀如来の他、壁には、宙を舞う雲中供養菩薩像が今も残る(半分は、鳳翔館に展示)。仏の来迎の様子を描いた壁扉画も有名(暗くて見にくいが)。雲中供養菩薩像は、各々のポーズや、持っている小道具(楽器など)など、興味はつきない。本当に、天から今音楽を奏でながら、舞い降りてきたという躍動感だ。
鳳凰像や、梵鐘の現物は、鳳翔館に納められているが、じっくり間近で見ることができる。CGによる、当時の鳳凰堂の再現映像もあり、充実度が高い。
当時の極楽浄土のイメージを見事に完璧に具現化した、いつまでも見ていたくなるすばらしい寺院と思う。濃縮度では、平泉の中尊寺も捨てがたいが、もちろんこちらが本家だ。
すぐ近くに宇治川が流れており、公園も綺麗に整備されている。夏は、屋形船や、鵜飼もあるようで、すばらしいエリアになっている。
黄檗山万福寺(おうばくざんまんぷくじ)は、宇治にある。江戸初期に、隠元禅師が創建した寺院で、日本三禅宗(臨済、曹洞、黄檗)の一つの黄檗宗の大本山になる。
中国の明時代のお寺をそのまま輸入したような造り。歴史は、浅いが、建物の殆どが、重要文化財に指定されている。巨大な寺院だ。
これは、大雄宝殿で、最大の伽藍。お釈迦様を祀っている。その前に、天王殿があり、そこに祀られている布袋尊は、恰幅がよく、日本最古の七福神に数えられている。
このお寺で、興味深いのは、当時廃れかけていた日本の仏教を復興するために隠元禅師が輸入した物の数々。これは、開版(かいばん)で、木魚の原型になったという。口から出ている玉は、お腹から出てきた悪いものとのこと。時を報ずるためにも使われる。
隠元禅師は、隠元豆などを輸入したことでも知られる。
お寺のそこここに、板があるが、巡照板(じゅうしょうばん)と呼ばれ、修行のため、一日かけてこの板を巡り、自覚を促すために打ち鳴らすのだという。
京都巡りの途中に、インドネシアのスハルト元大統領が亡くなった。ちょうど最初にインドネシアに行った時、経済大混乱真っ只中で、その影響で失脚したのだが、それまで30年もインドネシアのトップに君臨し、今のインドネシアを作った人と言っても過言ではない。結局、公私混同が決定的な打撃となった失脚したのだが、どこかの国の政治家と似ている。
写真は、スカルノ初代大統領の独立宣言文だが(十年前は、見れたが今はどうか)、クーデター騒ぎのどさくさで、スハルト元大統領は、実権を握った。政権を正当に継承したというジオラマ展示が印象的だった。
この辺のストーリーに興味のある方は、神鷲(ガルーダ)商人という小説をお勧めする。デヴィ夫人も大活躍だ。
シンガポールのリークァンユーさんは、スハルト元大頭領を、失脚してからも堂々とたたえ続けた。ベトナムまで南下してきた共産化の波を食い止めた同志だからだ。共に、個性の強い東南アジアのリーダーだ。
京都から戻ってきた。今日は、京のぞみちゃん号という観光バスによる雨の京都巡りだった。今日の天気では、昨日のスケジュールは、敢行不能だったろう。
この京のぞみちゃん号、全国に一台しかない特注品だそうで、昭和36年まで、京都市内を走っていたチンチン電車をイメージしているという。ただ、もう12歳とのことで、引退話も出ているらしい。火曜と木曜の週2日しか走っていないとのことなので、京都で、観光バスを使う時は、まだ現役の内に狙ってみてはいかが?
ルートは、東寺、京都御所、大徳寺、泉湧寺だったが、東寺の五重塔(今、初層内部特別公開中)、京都御所(本ルートを使えば中に入れる→要予約)、大徳寺本坊(今、特別公開中)、泉湧寺御座所(今、特別公開中)ということで、本コースならではの特典満載で、大満足。
しかし、それにしても寒い。特に、寺院内部は、深々と冷える。ご皇室御用達の御座所(ござしょ)も例外ではない。昔の人は、この寒さにどう耐えていたのだろうか。暖房設備も見当たらないのだが。