かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ぶらりインドその41 マトゥラー考古学博物館その6

2011年11月30日 | India・Sri Lanka・Nepal・Bhutan・Uzbekistan


Colossal Yakshi standing under the Asoka tree, Kushana Period, Mathura
アショカ樹の下のヤクシー。シルクロードに伝わる樹下美人像にもつながるものか。



Torso of the Buddha statue, Gupta Period, Mathura
仏陀のトルソ。
本日ご紹介する像は、全て、中庭に面した館外に展示されている。



Slab showing symbolic worship of Buddha head, 1AD
仏頭。



Seated Buddha image on Abhaya Attitude, Kushana preiod, Haryana
仏陀坐像。



Headless colossal Buddha image, Kushana period, Mathura
仏陀。



Lower Part of a seated Buddha image on inscribed pedestal, Kushana period, Mathura
仏陀坐像。上部が失われた仏陀坐像が、この他にも多く展示されていた。
故意に破壊されたものではないか。



Uppper part of a railing pillar showing symbolic worship of Buddha and in lower portion showing head of Bodhisattva
手すりの柱。仏陀が上部に象徴的に示され、下部には、菩薩頭像が。相当古そうだ。



Lower part of a seated Bodhisattva, 2AD
菩薩坐像。
紋様や、履物が珍しい。


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ぶらりインドその40 マトゥラー考古学博物館その5

2011年11月29日 | India・Sri Lanka・Nepal・Bhutan・Uzbekistan



Standing Buddha image in Abhaya, Gupta Period, Mathura
仏陀立像。



Standing Buddha image Garrand/Installed by Buddhist monk Yasadinna, 5AD, Mathura
仏陀立像。展示されているものの中では、一番の完品?



Standing Buddha image set up by Buddhist Monk Yasadinna, 434AD, Mathura
仏陀立像。造られた年が特定できるようだ。



Lower Pant of Buddha, Kushana period, Mathura
仏陀。



Headless Buddha image holding the hem of the drapery

仏陀。頭部は失われているが、堂々としたお姿である。

本像ではないが、本像と似たトルソー像が、1984年に来日しているので、その時の説明を載せる。
「グプタ朝期に造られたマトゥラー派仏像の典型例の一つ。頭部は失われているが、柔軟な形姿にまとまった(まとったのタイポか?)薄物が、下の肉体に密着して細かいひだを造っている。その流水状の細かい衣紋ひだが造形のアクセントとなっており、この像の魅力の一つである。こうした造形表現は中央アジア、コ-タンの仏像や中国北魏の雲崗石仏にも影響を与えた。」

そう言えば、タリバンに爆破されたバーミヤンの大仏像にも、このような衣紋があったっけ。



Bust of Buddha in Abhaya, Kushana period

仏陀胸像。



Colossal Yakshi standing under Asoka tree, Kushana Period, Mathura
アショカ樹の下にたたずむヤクシー。中庭が見えるが、館外に展示されている。



マトゥラー考古学博物館の中庭。流石に外は暑い。中も涼しいという訳ではないけど。


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ぶらりインドその39 マトゥラー考古学博物館その4

2011年11月28日 | India・Sri Lanka・Nepal・Bhutan・Uzbekistan



Relief showing a sivalinga worshipped by saka devotees
サカ崇拝者に拝まれるシヴァリンガ。相当古そうだ。



Colossal Head of Bodhisattva, Kushana Period, Mathura
菩薩の頭像



Lord Buddha in Abhays, 3-4AD, Nathura
仏陀。衣の紋もすばらしい。



Head of buddha, Kushana Gupta Period
仏頭。仏像の芸術性が、ピークのころだ。



Head of Buddha, 5AD, Gupta Period, Mathura
仏頭



Colossal head of Jina, Gupta period, Mathura
ジナの頭像。仏頭との区別は、難しい。



Uma-Maheshvar in Alingan Mudra, 11-12AD, Hathras
マヘーシュヴァラとその妻ウマ。マヘーシュヴァラは、大自在天と呼ばれ、先日の空海展では、降三世明王に踏みつけられていたペアである。



Torso of Buddha, Guopta period, Mathura
仏陀のトルソ。これと似たのを、バンコックの、ジムトンプソンの屋敷で見た気がする。この頃の仏陀の姿が、東南アジアに伝わった。

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ぶらりインドその38 マトゥラー考古学博物館その3

2011年11月27日 | India・Sri Lanka・Nepal・Bhutan・Uzbekistan


Colossal Bodhisattva, Mathura, 1AD
菩薩像



Rail Post with a lady in act of putting on her garmet after bath, 2AD, Mathura
手すり柱の女性像。猿に乗っているのか?湯上り美人。



Buddha in the pose of imparting protection, 2AD

この仏像は、1984年、日本で開催されたインド古代彫刻展の図録に載っていたので、その解説を載せておく。

仏立像
クシャーン時代、1-2世紀
マトゥラー出土
赤砂岩 84X44X19cm

班の入ったマトゥラー産の赤砂岩に彫出された仏立像。正面を向き蝸牛型の肉髷に明快な、鼻立ち、両手を肩のところまであげて、右手は施無畏印、左手は衲衣の端を持っている。両肩を覆う衲衣は身体に密着して下の肉体の起伏を暗示しているが、波紋型の流水状ひだの造りが、マトゥラー派の表現形式の一つとして特色づけられている。

本図録には、まだ多くのマトゥラー考古学博物館の収蔵物が載っているが、デリー博物館同様、収蔵物のごく一部しか展示されていないようだ。



Graceful young lady standing on a dearf looking in to the mirror to adjust her appendant and reverse depicting a jataka story

この柱は、見た時から、ユニークなものだと思っていた。
官能的な女性像と、その裏側に明らかにジャータカ図が描かれているのだ。

それについて、たまたま「ブッダと仏塔の物語」で、この柱の解説を見つけた。

「このレリーフは、頬についた男の愛撫の爪跡(歯形)を鏡で見ている女の図である。」



「その裏側には、三段のパネルが見れる。まず上段には、中央にかなり大きみに、結跏趺坐をし、左手を膝に置き、右手を上に上げて対話の仕草をする人物、両脇にそれぞれやや小さめに人物がつきそっている。中央hじゃ、破損して鮮明でないが、獣を前にし庵の前に座った者が他の者と向き合い話し合っている光景、下段には獣(ライオンのように表されている)に襲われ、首のあたりを噛まれている人物が認められる。」

私は、この下段の図が、法隆寺の厨子でも有名な捨身飼虎の図でジャータカとわかったのだが、この話は、南方パーリ語の伝承にはなく、大乗仏教に近いジャータカマーラという、菩薩物語を集めた本にしか認められないのだそうだ。つまり、南方仏典に、大乗仏典の話が混じり出したころの、貴重なケースなのだ。

「さらに注目すべき天は、物語の中で菩薩が礼拝および帰依の対称とされていることである。実は上段の図がほぼ同じ頃に出現した菩薩像と酷似し、見逃せない。」

まさに、仏像が生まれたマトゥラーならではの逸品であった。



Woman carrying a wine pot & Holding Bend of grapes revrse shows the story of Rishi Sringa, 2AD
ワイン壺を運ぶ女性像。



前の欄干の裏側。
写真が不鮮明で、よくわからないが、ジャータカの話か?



Naga Court, Salabhan Jika, Salabanjika on Crocodile, 1AD
竜王の宮殿と言ったところか。左右女性像は、女神か?
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ぶらりインドその37 マトゥラー考古学博物館その2

2011年11月26日 | India・Sri Lanka・Nepal・Bhutan・Uzbekistan


Seated Bodhisattva Imagin meditation, 2AD
瞑想する菩薩坐像。



Buddha,1AD, Mathura
仏陀。



Standing Buddha in Abhaya and head is enriched by a holo with scolloped border, early Kushna
仏陀立像。



Inscribed image of the Buddha, 1AD
仏陀。



Inscribed seated Buddha image in Protection pose, Kuyshana period

本仏像については、"インド聖地巡礼”に、コメントがある。

頭上に巻貝状の盛り上がりをのせ、両腕の肘を左右に張るようにして広げ、右腕を半ば上げて、施無畏印を見せる釈迦如来像の前に立ったとき、私はそこに分厚い衣をまとうガンダーラ仏とは全く別の世界の像容を見る思いであった。
左肩から、胸へかけて、まるで、肌に吸いつくようにしたて流れる薄衣。見た目には、ほとんど裸体を言っていいような姿だ。このシンプルで、力が張り、材質が持つやわらかな雰囲気を生かした赤色砂岩による像は、期限1世紀初め頃の造立を言われる最古の仏像で、博物館から少し北西の方向へ行ったカトナーから出土している。いわば、純粋のマトゥラー仏の原点がここにあるのだ。

"インド美術史”にも、記載がある。
マトゥラー仏の初頭を飾る優作である。名は、「菩薩」と記すが、完全な仏形で、この地の仏陀不表現の伝統の根強さを暗示している(当時、仏像を造ることは、憚られ、仏像であっても菩薩と表した)。
獅子座上に結跏趺坐し、右手を施無畏印に結び、左手を左膝上におく。左右に脇侍を従えて碑像形式の礼拝像としている。頭上に菩提樹と二飛天を表し、頭光は大きく、終縁に連弧文が配されている。



Head of Buddha, Kushana Period, Mathura
仏頭。



Relief showing Buddhas descent from TRAYASTRIMSA Heaven, 1AD
天から降下する仏陀。



Bodhisattva Head with Turban, 1AD
ターバンを巻いた菩薩像。
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