かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

まぐわう神々

2023年06月30日 | Books
すっかり梅雨空。
明日のゴルフは、どうなっちゃうんだろう。



本書は、本屋で見つけた。
神崎さんの本は、前にも読んだことがあり、記紀中心の話かと思ったら、最初の部分だけで、あとは、日本全国に残る、性にまつわる伝統、儀式、風習、歌などを、掘り起こそうとした本だった。
性は、秘め事だったり、明治以降、取り締まりが厳しくなり、なかなか全体像を明らかにするには,至っていない。
ただ、我々世代には触れる機会のない話がほとんどで、面白かった。

例えば道祖神。
あることは、知っていたが、その分布、かたちの違いなどを追っていくと、その歴史や、当時の人の動きが、見えてくる。
同じく、金精様という神様もいたそうだが、全然知らなかった。

チベットで見た歓喜天の話も出てくるが、私の見たものは、比較的新しい物であることを知った。
ブータンで見たものは、もっとあからさまだったが、本書では、触れられていない。

性にまつわる風俗は、古くは、記紀から始まり、江戸時代もたいへんおおらかだったことが、当時の外国人に驚きの目で捉えられたいる。
もちろん、子孫繁栄の祈りが元だろうが、豊作を願ったり、純粋な信仰となったり、様々な形で伝えられて来た。
すでに、忘れられてしまったものも多いが、このような形で、後世に残す試みも無駄では、ないだろう。

最後に、西岡秀雄さんという懐かしい名前が、繰り返し出て来たことについて。
この研究では、大家だそうだ。
大学の教養課程で講義を、受けたが、人気だった。
学科は、地理学だったか?
当時は、世界各国で集めたトイレットペーパーの色、材質から、各国のお国事情を洞察する話だったと記憶するが、教授としては、最晩年で、その後も,名誉教授として活躍されたそうだ。

日本の風俗史・民族史に興味のある人向け。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の神様を知っていますか

2023年06月29日 | Culture・Arts
雨は、あまり降らないが、ムシムシ梅雨らしい天気が続いている。
今日も、夜、飲み会。



”日本の神様を知っていますか”と題する講演を視聴。
元々、リアル講演会に行く予定だったのだが、別件が入り、オンライン視聴に切り替えたが、全く問題ない。
国学院大学教授の平藤教授の話だったが、ひじょうにわかりやすく、頭の整理にもなった。

最初、三社祭りの話から入ったが、確かに、何でお寺発?
日本の神様は、身近なようで、知らないことがひじょうに多い。
日本に神社は、8万、お寺は、7万5千あるそうで、地域によって違うが、総数では、コンビニの数を上回る。



世界を見渡すと、いろんなパターンがあるが、日本で言うと大きく、神話に登場する神、民間信仰から生まれた神、元々人間だった神と大きく3つに分けられる。
ただ、事はそう単純ではない。
例えば、富士山の頂上は、浅間大社の所有となっているが、元はかぐや姫を祀っていたという。
ところが、いつのころか、記紀に出てくる木花咲夜姫(コノハナノサクヤビメ)を祀るようになった。
記紀に関係すると、社の格が上がることが原因らしい。



稲荷神社も然り。
そもそも稲荷神が何なのか、定かではない。
伏見稲荷大社が総本山だが、元々稲作や、穀物にかかわる信仰だったが、空海が、東寺の守護神とし、空海の信仰が全国展開するにつれ、稲荷信仰も広がり、商売の神になっていった。
そもそも伏見稲荷大社の土地は、渡来人の秦氏の本拠だったという。
狐も元は、鳥だったといい、狐になった原因は、しっぽが稲穂に似ているとか、色が稲に似ているからとか、いろんな説があるそうだ。



話は、世界の神話に展開。
そもそも神話学は、神話を様々な角度から比較・対照したり、分析したりすることで、個別の文化の特徴や、その社会に属する人たちの物事に対する考え方を検討する。また、人類の足跡や、人類に普遍的な思考・観念について考察することという。
ただ、キリスト教が広く長く信仰されていたため、神話学として始まったのは、19世紀になってからで、古くはない。
その中で、各国の伝承が掘り起こされれ、その相互の影響等が研究されるようになった。
グリム童話で有名なグリムはもともと言語学者だったが、その調査の中で、様々な伝承(寓話)をまとめていくに至ったという。

日本の神の中では、オオクニヌシ、スクナヒコ、オオモノヌシと、いずれも古事記に登場する神々が取り上げられたが、いずれも、医療に関連している。
それを海外の神々にと比較すると、ギリシャ神話のアスクレビオスが当てはまり、そのシンボルであった杖に巻き付いた蛇のデザインは、今も使われている。



中国でいえば、神農という、人の体に牛の首の形をした神が、医療の神とされ、日本神話のスクナヒコナは、神農さんとも呼ばれている。
つまり、医療の神という括りでいえば、異形と小人が共通項となる。
蛇も。
脱皮を繰り返すところが、ありがたいらしい。



小人は、どこの国でも、賢いものの象徴とされ、これも、神話学から導き出された傾向。
ということで、奥は深いのだが、神話学自体、まだまだこれからの部分が多く、特に、アジア、アフリカなど、文字の発展が遅れた地域の神話は、掘り起こしが難しく、後世に伝えられたものから推測するしかないものも多い。
ただ、人間の本質を探るという意味でも、興味深い学問という印象を持った。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Sun Don't Lie

2023年06月28日 | Music
無事、午前に関東に戻り、1日仕事をこなした。
新幹線も、駅も、そこそこ混んでいる。



本アルバムは、マーカス・ミラーの名盤漁りの3枚目。
まさに、名作。

1993年リリースだが、古さを全く感じさせない。
ベーシストのソロアルバムというと、どうなっちゃうんだろうという感じもするが、ベースをフィーチャーしながらも、1曲1曲が、計算されつくされていて、様々な楽器が登場し、完成度が高い。
デビッド・サンボーンや、ウェイン・ショーターなど、錚々たるメンバーが参加し、発売時には、亡くなっていたマイルス・デイビスも参加している。
The King Is Goneは、マイルス・デイビスに捧げた曲で、もちろんマイルスは参加していないが、ショーターが心のこもったサックスを聴かせてくれる。
曲毎に、演奏ミュージシャンが演奏楽器と共に紹介されているので、演奏の様子を想像しながら楽しむこともできる。
Moonsのように、マーカス自身が一人で、5役やっている曲もあるが。
Mr.Pastoriusは、前回のステージでも演奏したが、敬愛するJaco Pastoriusに捧げる曲。
Jaco作のTeenTownも収録されている。
自身の娘たちがカウントを取る遊び心も。
ボーナストラックでは、Lalah Hathwayがボーカルを取っている。

ノリのいい曲も多く、すばらしい1枚だった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

TALES

2023年06月27日 | Music
今日は、1日中、関西。



先日のMarcus Millerのステージ後、ゲットした3枚の内の1枚。
1995年リリース。
もう廃盤のようで、新品は、めちゃ高い。
ただ、ゲットしたのは、中古で、めちゃ安い。
すばらしいし、かっこいい。

ファンキーなのから、バラード風の曲まで、いろいろなタイプの曲を取り混ぜているが、その中で、ベーステクニックを、惜しげもなく披露。
基本的には、チョッパーと思うのだが、とてもそうとは思えないメロディアスなラインも演奏。
これまたおなじみのバス・クラリネットなど、他の楽器も演奏し、マルチな才能も。

ほとんどオリジナルだが、EW&FののBrazilian Rhymeや、スティービーのメドレー(何故か日本盤のみのボーナストラックらしい)、ビートルズのCome Togetherなども。
Come Togetherは、先日の公演でも、演奏していたので、お気に入りのナンバーなのだろう。
イントロ部分が、ライブの時とはちょっと違うが。

アルバムタイトルのTALESは、いろんなミュージシャンが話してくれた物語を頭に思い浮かべながら本作品を作ったことからの題名という。
まさに。
聴いてて、楽しくなる1枚。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

RED ROSE SPEEDWAY

2023年06月26日 | The Beatles
今日も多忙。
何仕事かして、関西に移動中。
今週が山。



これは、4月に出た、RED ROSE SPEEDWAY のハーフスピードマスタリング版。
限定5000枚というが、売れ残っていたようなので、ファンクラブ経由で、遅ればせながらゲット。
当時、アルバム自体は、借りたか何からして聞いているのだが、LPは、持っていなくて、重複感はない。



発売50周年ということで、気合いの入った作り。
裏ジャケには、刻印もある。



開くとこんな感じで、浮かれている。
たぶん、当時もそうだったと思うのだけど。



中の冊子も当時の復刻だと思うのだけど、なかなか充実している。



なんといっても、ビートルズ脱退3年後のポールの姿が、生き生きと残されている。



ビートルズ時代と比べると頼りないメンバーだったろうが、言うことは、聞いてくれる?
次々作では、2人脱退してしまうが。
改めて聞いてみると、当時聞いた記憶が蘇り、懐かしいが、やはり、ビートルズ時代のアルバムと比較してしまっていたと思う。
何となく、深みがないように聞こえてしまう。
今は、再評価が進んでいるようだが、次作、次々作の方がいいと思うのは、私だけではないだろう。
その中で、My Loveは、シングルヒットしたし、コンサートでも歌っていた。
ただ、それも、ワンノブラブソングだったかもしれない。

盤自体の出来は、よくて、ハーフスピードマスタリングの効果は、わからないが、しっかりした重厚感のある音が聴ける。
ポールファンだったらいかが?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする