本書は、書店で、衝動買いした。亜細亜を周ると、仏教と、土着の宗教との関係がさまざまなことに気付く。日本も例外ではない。
本書の題名をみて、その辺の理解が深まるかなと思ったのだが、ちょっと難しかったかも。
亜細亜の重要な国は、網羅されているが、国ごとに、執筆者が異なるため、ハイライトの当て方が、異なる。
ラオスなどは、まさに私が、見た通りの内容になっているのだが、ベトナムなどは、ほとんど知らない内容になっている。お葬式にテーマを絞っている国もあるし。
ただ、通して読むと、亜細亜の国々が、仏教とどう折り合いを付けて来たかが、浮彫になって面白い。日本の場合、最初は、あの物部氏vs蘇我氏の戦いがあって、勝利した天皇家が仏教を国を治める軸に据えて、聖徳太子が仏教を重んじて....
でも、日本のところは、法会や、シャーマン、霊神などがテーマの記述になっている。
中国では、疑経のことがテーマになっている。中国では、堂々と疑経が作られたが、さまざまな理由があった。①世俗権力との迎合と批判②儒教、道教との関わり③中国固有の思想や俗信の混入④インド思想を脱した中国独自の思想展開など。
盂蘭盆会経などは、②の範疇という。
コラムでは、媽祖信仰や、金毘羅の由来などが述べられる。
ややマニアックだが、文字通り、亜細亜と仏教に興味にある人は、読んでみてもいい。