kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

火曜日の練習

2023-06-08 | 陸上競技
火曜日のことを。

日曜日に競技場で練習をしたので月曜日は休み。基本的には競技場での練習は最小限で十分だと思っています。「専門練習」という形が多いので競技場での練習になります。跳躍系は競技場でなければ跳べないというのもあるので。タータンで走る機会が増えると故障するリスクが増えます。スピードは上がるかもしれませんが、それ以上に負担が大きくなる。大切な試合にきちんとした形で出場するためには「怪我をしない」という状況を作ることが必要だと思っています。

そのため、練習に関しては「必要最低限」にすることにしていました。水曜日に強い負荷をかけたいと思っていたので、火曜日と水曜日でセットという感じでしょうか。走練習に関しては基本的には土の上でやる。余程のことない限りタータンで負荷をかけ続けるというのは棄権ですから。以前も書いたことがあります。「スパイク」も重要な要素になります。男子に故障が多くなる。この理由に「高級なスパイク」を履くことが大きいのではないかと思っています。良いスパイクを履いたら速く走れるかもしれません。しかし、それは「スパイクの力」ではないかと思っています。強い反発がもらえるスパイクを履くことでその反動は大きい。故障の原因になります。土であればそんな高級スパイクの出番はない。何度も言っていますが「スパイク」で走るのではない。基本的な能力を引き上げておかなければ勝負の舞台に立てなくなります。これはまたいつか書きたいなと思いますが。大学生や社会人選手のように筋力がしっかりしていたら違うかもしれません。

練習の話に戻します(笑)。練習に関しては最小限で実施するようにしました。タータンの負荷を考えながらです。軸だけやってフリーアップ。時間を決めて腰押しとチューブ5歩。前任校ではここで片足スキップと連続引き出しを入れてからチューブ5歩としていました。今は片足スキップを練習でやっていないのでこういうときだけやるのは違うかなと思って入れていません。腰押しの時に「ショートを入れていないので動かない」と言っている者がいました。約束としてはここまでに「ショートができる状況」までを作ってくる約束です。アップが足りないのかもしれませんが、自分で工夫してやっておく必要があります。「最低限」と言っても走るために必要な準備はするべきです。

いつも通りの流れで。10バトン、カーブ直線。この段階で「良く動いているな」と感じていました。前日が休みだったのでどうかなというのはありましたが、思っていた以上に動いている感じがしました。高校生は若い(笑)。ある程度の休養で回復するのだと思います。とはいえ、細心の注意を払いながらというのは変わりませんが。中国大会までの計画として「筋力回復」「スピード刺激」というのがありました。それがきちんとできて回復してくれれば「走れる」と思っています。

先週の「バトン」に関しては「大体で良い」と思っていました。大半の選手はめちゃくちゃ筋肉痛になっているのでどう考えても走れません。その中で「バトン」をどれだけやっても「最大スピード」での受け渡しはできません。「できない」からやらないのではなく「できるだけやっておく」という考え方でやっていました。実際の試合の時にこんなに筋肉痛でレースに出ることはありません。筋肉痛の時(それもかなり激しい)は「最大スピードは出ない」と思いますが、「最大スピードを出す」という姿勢は必要だと思っています。これが元気になった時には自然に動くようになるのだから。

バトンは先週と比べるとかなりまともになっていました。あとは足長の調整をしていかなければいけません。その日の調子をどう考えるか。かなりやってきていますが、まだまだ足りません。結局、スプリントが上がっても勝負を分けるのは「バトン」だと思っています。ミスなくバトンの受け渡しをする。トップスピードでの受け渡しをする。ここができるか。当たり前のことですがこれが当たり前にできないと勝負にならない。それだけは確かです。

その後、専門へ。ヨンパは200mHを1~2本やろうかなと思っていました。前半の流れを作るために。この練習に入るまで3年生女子がかなりスピードが出ていました。リレー練習でもかなりのスピードでした。これは良い感じだなと思っていたらハードルになったとたん「ガチガチ」の走りに。やりたい練習があったのですが硬くなりすぎて走れません。表情が「今日はやってやる」という感じになっていたので「これは気を付けないといけない」という感じでした。性格的なものもあります。「調子がいいから今日は絶対に前半から走る」という気持ちが強くなりすぎる。ある意味シンプルなんですが。力みがでる。本人が2本走るというので2本目が終わるまでは特に何かを言うというのはしませんでした。「この心理状態になったら走れない」というのを理解してもらいたかったからです。中国大会で気合が入りすぎたら間違いなく失敗します。気持ちが入ると硬くなるタイプなので。そのことをしっかりと伝えました。これは重要だと思っています。「良いとき」に話してもなかなか入らないと思います。「調子がいいのに流れが悪い」と感じたときだからそれが入るのかなと。このタイミングでよかったなと思います。

ショートハードルは3台目までを数本やって12台ハードルです。8mのインターバルで12台。やりなれないので最初戸惑っていましたが。本来であれば8.5mのインターバルで走ります。この距離設定は中学生用の距離ですから4歩で走る選手も「3歩」で走れる部分が出てきます。が、意味がないので「4歩」で押し切ります。狙いは「3歩で走る」琴ではないからです。1人は14秒5まで記録を伸ばしています。この状況で8mを3歩で走るというのはかなり厳しい。元々上手く刻めないタイプなので。だからこそ意図的に「刻む」練習を入れました。1本目は全くダメでしたが2本目3本目はかなり刻めていました、10台を超えたとことから刻めなくなってハードルにぶつけるような感じになっていましたが。ここも慣れだと思います。4歩で走る選手は逆足をどのように使うか。これも速い動きの中でやっておきたかったので。まだまだですが少し改善されつつあります。

ショートスプリント。安定して走れるようになっています。個人的にはハードルも好きですがショートスプリントも好きです。色々な工夫ができますし。積み上げていく感覚が良いなと思っています。この日のSDは潰れます。もっと言えば腰押しくらいからずっと潰れています。原因はすでに判明しているのですが。本人がSDの時になって始めて「2潰れます」と申し出てきました。その原因は何か。考えておく必要があります。構えの時の「腰の位置」がどうなっているのかは重要だと思っています。低ければ浮くし、高ければ潰れる。単純な話だと思っています。腰押しもチューブ5歩もその部分の確認のためにやっています。腰が高いので沈み込みながら出てしまって潰れる。単純な話です。こういう部分を見ること、指摘できることは面白いなと思いますね。

元々私自身はそれほど「キャパ」が大きくありません。一度に見ることのできる選手の数は限られています。できるだけ全員に声掛けをしようと思っていますが、その長短は間違いなくあります。それによって「不平等感」も生まれるのかもしれません。今は女子を中心に指導させてもらっているのである程度は対応できているかなと思っています。いつまで自分自身の「やる気スイッチ」を「ON」のままでいられるかだとは思います。

とりあえず火曜日のことを記録しておきます。これが中国大会に向けての「調整」の記録として意味があればと思っています。


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