急遽ですが土曜日にハードル練習会を行うことに。「やるのかどうか」という段階から自分の中で葛藤があったのですが、何人かの「強い要望」によって実施することに。この日は共通テストが実施されるので「模試」が行われる学校が多いと思って外そうと思っていたのですが「翌週が模試」という話があったので火曜日に連絡を回してもらっての土曜日実施となりました。色々と聞いてみるとこの日が模試という学校もあったようです。これはなかなか・・・。難しい部分です。
急遽なので人数が少ないだろうなと感じたのである程度細かい部分ができるのではないかというのもありました。前回のように40人を超えるくらいの人数が集まると「競技レベル」も異なってくるので様々なパターンへの対応が求められます。場所に限りもありますし、指導する側にも限界があります。このことも含めて少人数のほうがやりやすいかなと。結局20人近く集まってくれました。ハードルを4段階に設定すれば対応できるかなという部分だったので。中学生も5人くらいは来てくれていました。保護者引率で。ありがたいことです。
武道場で軽くアップをしてから屋外で練習を。うちの選手の疲労度も考えながら本数は少なめにしようかなと。まーうちの選手は勝手に本数を減らすように伝えていました。今回はあまりやらない「ハードルドリルver2」を。連続抜きとワンステップハードルの組み合わせ。やはり「連続抜き」をもう少しできるようになるといいなと思いますね。重心移動ができるようにするためには「連続抜き」ができるといいなと。やっていく中で「普段の練習」にも入れておきたいなと感じました。ということで、火曜日・金曜日の練習の「ドリル」の部分にこれを入れようと。股関節を大きく使うこと、膝と重心の移動を作ることを色々な形でやるといいなと。ローリングせずに股関節を大きく使いながら進む感覚を作りたい。
一歩ハードルをやる。ここも少人数(20人くらいいるので多いですが)だからできることかなと思ってしっかりと見ることができました。最初から「リード足」が伸びてしまう選手が複数。ドリルで意識するだけではなく実践的な動きの中でも意識させていくことが重要だと思っています。一歩ハードルではリード足が伸びなくてもいいと思っています。狙いが「高さを抑える」という部分でもないですし。しっかりと踏み切って前方向に進むだけ。その時に「リードを伸ばす」という無駄な動きを意識すると良いことはない。うちのkaさんがお手本を見せることに。疲労もかなりあったので7割くらいかなと思いますが、見ていると「別格」ですね。比較対象がどこなのかというのもありますが。
あとは抜き足。ここは・・・ですね。どうしても抜き足が抜けない。先に倒す感じがあるのだと思います。個人的には一歩ハードルは縦抜きでもいいと思っています。「低く抑える」ことを狙っていないので。女子は膝の位置よりも足首が高くなっている選手が多数。これは「悪癖」だと思います。どこの段階でこの動きになるのか。股関節が使えない抜き足のイメージになるのでプラスにはならない。どこかで修正していきたい。ハードルが低ければ問題ない(ありますが)ですが、距離が伸びてハードルが高くなった時に対応できなくなります。もっと見ていきたいですね。
そこから3歩ハードル。準備に手間取りました。風が向かってきたので逆から接地としたのですが頭が働いていません。混乱しないようにマークに「女子1 3歩 〇m」とテープを貼らせていたのですが上手くできませんでした。臨機応変に対応できないといけません。最終的に確認すると1台目が置けていなかった。1台目はみんな同じ距離です。逆向きにした場合は5台目が同じ場所になります。あとは風でマークが飛んでしまったというのも影響しているようでした。△コーンは風を受けやすいので良くないですね。ずれる。
まずは3歩ハードルである程度走る。抜き足が遅くなる選手が多いのは気になります。また、抜き足が開いてしまって前接地になるので動きが止まってしまう。届かなくなります。少しお手本を見せてもらいないながら実施していく。中学生はかなり狭い距離設定をしていますから無難に行けます。やはり「できる範囲」から広げていくのが理想だと思っています。中学1年生に高いハードルを跳ばせるのはよくないですね。当然の話ですが。どこかで実際の高さに換えていく必要はあると思いますが、最初から高いハードルを正規の距離で行くと「取り返しのつかない動き」になってしまいますから。
ある程度やってから「5歩ハードル」へ。よりスプリントに近い形でハードルを越えていく。3歩ではスピードが上がりません。5歩にすると走る歩数が多くなるのでスピードが上げやすい。それを数本やってから再び3歩ハードルに戻す。ここは感覚的なものだと思います。「スプリントの延長線上」にハードルを越えていくという感覚。これを身に付けてもらいたい。そうであれば「スプリント」と「ハードル」を結びつけるための練習が必要になると思っています。そこがどこにあるのか。3歩ハードルだけをやればいいわけではない。同じく5歩ハードルだけをやればいいわけではない。「目的」がどこにあるのかを考えてその「手段」としての練習になります。「5歩ハードルがいい」というだけでやるのではない。これも見ていて気付くことです。
練習に対しては「責任」があると思っています。普段見ていない選手なのでどれだけ関わるかも含めて。「私は指導ができますよ」みたいな雰囲気を出す必要はないと思っています。周囲から認めてもらう多面い「こんな練習を知っている」とか紹介するだけで何かが変わるわけではないですから。見ていて必要だと思うから「動きを変える」のです。そのための手段は様々だと思っています。一律の練習方法で全員が変わるなんて魔法は使えません。だからこそ「現場で見る」ことの大切さを痛感しています。どうすれば「失敗するのか」というのもこの数年強く感じるようになりました。必要なことを必要なだけやる。過剰な情報提供はマイナスだと思っています。
参加する選手は「新しいことをやりたい」と思うのかもしれません。しかし、「ベース」になる部分を徹底することができなければ何をやっても無駄かなと。選手にはそのあたりが分からないかもしれないですね。やったことのない練習=いい練習となるかもしれません。私の練習はそれほど面白くない可能性はあります。それでも笑顔でできるようなメニュー提供を心掛けています。やるからには「責任」がある。何となく「練習させる」というのは自分の中で受け入れられないからです。
うちの選手は流石に疲労感が漂っていました。できるだけそれを出さないようにして欲しいですけどね。よくやったと思います。