kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

大分での練習2

2022-01-09 | 陸上競技
続き。

午後からはまた別の学校も参加されるということでした。流れ的には午前中と同じ。YouTubeでのサーキットをやってから屋外に出て300m。本当は1セットで終わる予定でしたがそのタイミングで別の学校が到着したのでせっかくなのでということでもう1セット。

サーキットは正確性も重視されます。何度かやったことがある選手であればポイントを理解しているでしょうが、skyの選手はそれができていません。やはりきちんと軸ができている選手が多い。単純にやれば良いという訳ではありません。しんどい中でも声を出して明るく前向きにやっていました。こういう部分も含めて「勢い」があります。何度も「殻を破る」という話をしていますが実施できない。「やっている」と思っていても「本物」とは明らかに違います。やはり「本物」を知るというのは大切。内弁慶の部分もある。ここは我々が何度言っても「肌で感じる」部分が必要なのだと思います。

相変わらず300は最初から行きます。とにかく勢いが違う。後先を考えない。更にリレーメンバーの選考会のように勝負をしています。最後まで必死。フォームは崩れませんが「何が何でも」という感じが伝わってきます。ここは本当に見習うべきだと思います。「借りてきた猫」ではありませんが、大人しく参加しているだけでは身につくものもありません。出来るだけ前にいて競り合うようにしなければ得るものも少ない。女子の42秒には痺れました。話を聞くと55秒台の選手だということ。やはり強い。

そこからは実際に動きながら。ani先生は動きを見ながら練習の組み立てをされているようでした。メニュー通りというのがどんな予定だったのか分かりませんが、実際に見ながら必要なことをやって行くという感じがありました。最初はミニフレキを使っての走り。午前中の最後にもミニフレキを使って連続引き出しをやっていました。そこからそれを越えて走るということも。これを見ながらうちの選手の課題についても話をしていました。

重心移動がない動きの中では「スイッチング」をやります。ここは問題なくできます。が、練習の中には進みながら切り替えるという部分が少ない。片足スキップや連続引き出しはしますが意識する部分が選手達はできていない。私自身は「スイングで進む」というイメージでやっています。接地とスイング。この二つがきちんと出来るかどうかです。練習中には「タタを速く」と話しますがピンと来ていなかったのかもしれません。引き出した時も大切ですが地面に足がついている時にどれだけ素早く切り替えて「タタ」のリズムを上げられるかは大きなことだと思います。その場でできても動きながらできないとやはり走りに生かせない。足が流れるなどの原因にもなります。2人で見ていて「足りないこと」はこの辺りかなという話になりました。

動きながらの切り替え。重心移動しながらの切り替え。腸腰筋の強さ、股関節周辺の筋群の強さも大きいと思います。この辺りの補強ばかりではなく「走りの中で強化する」というのも必要だと感じました。感覚の問題も大きいですが。やり続けなければいけないところかなと。

走りながらミニハードルを超えていくことで切替を意識する、重心移動を大きくするという練習がメインでした。とにかくひたすらここをやった気がします。最初は5台ずつ。同じ足で越えていく。私のイメージでは「タタ」です。同じ足で越えていくので。女子でも男子と同じくらいの距離で行く選手が数人いました。動きが滑らか。慣れもあると思います。慣れない女子は明らかに膝が開きます。更には後傾してしまう。意識の問題もあるでしょうが「ミニフレキを越えないといけない」という恐怖感があるので「かわす」動きになってしまう。ここは見ていたら顕著に出てきます。そうなるとなかなか走りにつながらない。

最初の5歩をやってからそのまま次の動きへ。タタのリズムのままマイクロハードルを越えていきます。高さが低くなることでスピードが上がった状態の中で水平方向への移動が生まれます。最初の段階で足が回ってしまう感じになってしまう選手はここになるともう何の練習をしているのか分かりません(笑)。ogndの選手はここもスムーズに。とにかく「切り替え」が遅れません。やはりここだと思います。指導の中では「膝を締める」という話もかなりされていました。見た目の動きとしては少しずつ膝が開いて見えますが本人達の意識の中にはないなでしょう。

女子は距離が遠くなると「取りに行く」動きが出てきます。ハードルインターバルが広いので重心移動が足りない。それを膝から下を降り出して届くようにする。こうなると接地が前にずれるので明らかに崩れます。距離設定はかなり大切。考え方の一つとしては「やり続ける」ことで強制的にできるようにするというのもあります。これまでこの辺りの考え方はほぼありませんでした。丁寧にやっていくことで動きが崩れない中で作っていく。が、その「既成概念」から抜け出せない部分があるのかもしれません。今回はkbt先生と2人で見ながら話をしていたのでイメージも湧いてきます。2人で相乗効果を生み出すことができるのかなと。

普段合宿などをすると私かkbt先生が指導をします。そうなると「異なる視点」から自分のところの選手を見ることができない。他の学校の選手と見比べる機会も少なくなりますし、足りないことに気づかないところも出てきます。今回は2人がひたすら見るという状況だったので今後の練習に対してのイメージや足りないことも話し合えました。ここにkd先生の意見を織り交ぜながらやっていくことで練習自体が格段と上がって行くと思います。

ひたすら繰り返す。特に言葉にされたのは「加速し続ける」という部分。単純に加速段階の話をしている訳ではない。物を使いながらそれを越える度にスピードを上げる。実際はできないですが、やはり「スイッチング」の感覚だと思います。素早く切り替えていくことで加速し続けるイメージになる。かなり必要なことだと感じています。切り替えが遅れると間違いなく動きが鈍る。「前に送る」という言い方をしていますが、フォローレッグを引き出す力で進みたいと考えているのでそこが遅れると間違いなく進みません。そのために「走りながらスイッチングの感覚を作る」というのをしたい。全ての動きの中でです。

話があちこち飛んでいますが。ミニハードルを使っての練習が終わってから今度は前半マークを。意図的に広く設定して大きく動かしたらどうなるかを確かめているという話でした。ここも指導者によってずいぶん違うと思います。最初から7足でと言われていました。ここも「既成概念」をぶち壊すという部分なのかもしれません。マークからのミニハードル。きちんと走りが作れていない選手は加速できません。走るだけの練習になってしまう。勿体無いですが。色々と試行錯誤する中で届くようになる選手も出てきます。この辺りも大切なのかなと。

最後に三度300(笑)まとめということで最初から行くようにと。加速段階でどれだけスピードに乗せておけるか。あとはその流れの中でスピードを保つ。やはり最初から行く。かなり走っていましたがそれでも強い。刺激をもらいました。

18時前に終わってからひたすらマイクロで戻る。私自身はじめての遠距離運転でしたが問題なく。このタイミングで雨が降り始めたりと運転のハードルは上がりましたが。ずっとkbt先生と「今後の練習をどうするか」の話をしていました。課題となる部分を克服する。どうするか。頭が覚醒します。

貴重な経験でした。客観的に見るというのは必要だなと感じました。

そのまま山口に戻って宿泊。21時くらいだったでしょうか。そして次の日から国体合宿で指導というハードスケジュール(笑)。タフさが必要ですね〜。

また書きます。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大分での練習 | トップ | 国体合宿 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。