コメントに書き込みがあったので少し私の感じていることを書いておきたいと思います。あくまで「私見」でありそれが万人に当てはまるわけではないという部分をご理解いただければと思います。何が大切なのかという話が書けたらいいなと思っています。
「春先の調子」についてです。実はここ数日間全体的に走りが良くなってきているなと感じています。スピードレベルが随分上がっているという感じがあります。そのことをblogに書いたのですがコメントに「タイムを計らないのに調子が良いというのが分かるのか?」という書き込みがありました。また、「冬期練習の成果が出てきている」と感じていると。このことに関して少し考えることを書いておきたいと思います。
3月も中旬になると随分暖かくなります。冬期練習では寒い中練習をしていますからこの暖かさというのは運動選手にとっては大きなポイントだと思っています。身体を動かすためにはまずアップをします。何のためにやるのか?答えはシンプルです。「筋温を上げるため」です。やはり身体を動かすためには筋肉の活動が必要になってきます。暖かくなってくるとそれだけで筋温も上がりやすくなります。走るのに適した身体ができやすくなるという部分があります。今週に入って暖かくなってきているのもスピードレベルが上がっていると感じる要因の一つだと思っています。
また、この時期冬期練習でやってきたことが少しずつ形になってくるというのもあると思います。うちのように身体作りを中心に考えているチームは特にだと思っています。筋力アップというのは数日間で効果が出るモノではありません。時間をかけて初めて成果がでてきます。大半の選手はきついトレーニング系の練習を嫌います。すぐに結果がついてい来ないからです。目に見えて成果があれば「強くなっているな」と感じるのでガンガン練習に取り組みます。が、筋力的なものの成長はやはり数か月かかります。この間、指導者側が絶えず先のことを考えてアプローチしていかなければ効果は出にくいと思います。「やるだけ」のトレーニングでは多少なりと身体が大きくなりますが「本当に必要な筋力」のアップにはつながりません。時間がかかります。
このようなことを踏まえて春先に「かなり走れるようになった」と感じる選手が出てきます。これは良いことだと思っています。「全く駄目だ」と悲観的になるほうが良くない。きつい冬期練習を乗り越えてきたのだからある程度の手ごたえを感じられる方が良い。が、この辺り手放しで喜べない部分があると思っています。「走れるようになってきている」からこそ慎重にならなければいけなくなるのです。これも根拠はありませんが(笑)。
1つは良くあるパターンです。「怪我が伴う危険性」という部分。スピードが上がってくるとそのスピードに耐えられる身体ができているかどうかというのが大切になってきます。スピードが上がるということはその分筋肉にかかる負担が大きくなります。そこの部分を考えて練習を組んでいかないと大きな怪我につながる可能性があります。よくあるのがハムストリングの肉離れでしょうか。スピードが上がる、その勢いのまま走る。接地ポイントが一瞬ずれる、自分が思った以上にスピードが出てしまうなどの理由で肉離れをしてしまう。それによりシーズンを棒に振ってしまうというのはよくあるパターンです。春先はこれまで以上に慎重に自分の身体をケアし向き合う必要性が出てきます。
もう一つは「これはいける」と感じる部分です。自分が走っていて「これは良い感じだ」と思う部分が増えてきます。そうなると「もっと上が狙えるのではないか」という「欲」が出てきます。これは選手も指導者も同じですね。そうなると大きな落とし穴が出てきます。「もっと上が狙える」と思い始めた時点で「これまでやっていなかったが○○を導入してもっとスピードを上げよう」という気持ちが出てきます。これは当然です。これがある意味怖いのではないかと思っています。もっとスピードを上げようとして今までやっていなかった「新しいこと」をやり始める。本人たちは「良いこと」だと思うでしょう。が、本当にそうなのでしょうか?
新しい刺激を入れるということは「運動の形式が変わる」ということです。それにより長期間かけて作ってきた動きが大きく変わる危険性が出てきます。これまでやってきた練習で作ってきた動きが「もっと速くなるだろう」と思って別の形態の練習を突然入れると混乱を招きます。それにより上手く走れなくなる。もちろん「適度な刺激」というのは必要になると思っています。が、「調子が良いぞ」と思うといつの間にか視野が狭くなり「もっとこんなことをやったらよくなるぞ」という「欲」が出てきます。本来の動きとは違う「自分よりも速い選手がやっている練習」を取り入れるようになる。往々にしてあることだと思っています。
強くなってきたというのはやはり「これまでの練習」が良かったのだと思います。大幅に進路変更をしてしまえば「良さ」が失われる危険性があるのです。「調子が良い」と感じる時ほど冷静に「今までの練習を見直す」事が必要になってきます。その練習の中に自分が強くなってきている要因があるからです。ここを見逃さずに丁寧にやっていくことで少しずつスピードは上がっていくと思っています。練習に「特効薬」はないと考えています。「この練習をやれば一気に速くなる」というメニューは存在しないのです。強い選手がやっているからその練習が自分にも合うというのはほとんどないと思います。これまでの自分の練習を見直して良い部分を増やしていくことが近道なのかなと。
春先、調子が上がらないと選手は不安になります。そこの部分は指導者がコントロールしないといけないと思います。私自身も数年前は調子が上がらなくて何とかしようとあがいてしまった部分があります。それにより選手も不安になる。指導する側が慌てていたらそれは選手に伝わるからです。調子が上がらないのであればその要因を探っていく必要がある。それだけなのです。焦ってあれこれやろうとして失敗するパターンの方が多いと思っています。あくまで冷静に客観的にその状況を判断できる指導者にならないといけないと思っています。
長くなりました。春先の課題としてこの部分が挙げられると思います。ちょっと端折ってますから分かりにくいかもしれません。調子の良しあしに関してはまた別に書きたいと思います。とてもコメントにこのような返信はできないなと思ったので記事にしました。長々とすみません。
「春先の調子」についてです。実はここ数日間全体的に走りが良くなってきているなと感じています。スピードレベルが随分上がっているという感じがあります。そのことをblogに書いたのですがコメントに「タイムを計らないのに調子が良いというのが分かるのか?」という書き込みがありました。また、「冬期練習の成果が出てきている」と感じていると。このことに関して少し考えることを書いておきたいと思います。
3月も中旬になると随分暖かくなります。冬期練習では寒い中練習をしていますからこの暖かさというのは運動選手にとっては大きなポイントだと思っています。身体を動かすためにはまずアップをします。何のためにやるのか?答えはシンプルです。「筋温を上げるため」です。やはり身体を動かすためには筋肉の活動が必要になってきます。暖かくなってくるとそれだけで筋温も上がりやすくなります。走るのに適した身体ができやすくなるという部分があります。今週に入って暖かくなってきているのもスピードレベルが上がっていると感じる要因の一つだと思っています。
また、この時期冬期練習でやってきたことが少しずつ形になってくるというのもあると思います。うちのように身体作りを中心に考えているチームは特にだと思っています。筋力アップというのは数日間で効果が出るモノではありません。時間をかけて初めて成果がでてきます。大半の選手はきついトレーニング系の練習を嫌います。すぐに結果がついてい来ないからです。目に見えて成果があれば「強くなっているな」と感じるのでガンガン練習に取り組みます。が、筋力的なものの成長はやはり数か月かかります。この間、指導者側が絶えず先のことを考えてアプローチしていかなければ効果は出にくいと思います。「やるだけ」のトレーニングでは多少なりと身体が大きくなりますが「本当に必要な筋力」のアップにはつながりません。時間がかかります。
このようなことを踏まえて春先に「かなり走れるようになった」と感じる選手が出てきます。これは良いことだと思っています。「全く駄目だ」と悲観的になるほうが良くない。きつい冬期練習を乗り越えてきたのだからある程度の手ごたえを感じられる方が良い。が、この辺り手放しで喜べない部分があると思っています。「走れるようになってきている」からこそ慎重にならなければいけなくなるのです。これも根拠はありませんが(笑)。
1つは良くあるパターンです。「怪我が伴う危険性」という部分。スピードが上がってくるとそのスピードに耐えられる身体ができているかどうかというのが大切になってきます。スピードが上がるということはその分筋肉にかかる負担が大きくなります。そこの部分を考えて練習を組んでいかないと大きな怪我につながる可能性があります。よくあるのがハムストリングの肉離れでしょうか。スピードが上がる、その勢いのまま走る。接地ポイントが一瞬ずれる、自分が思った以上にスピードが出てしまうなどの理由で肉離れをしてしまう。それによりシーズンを棒に振ってしまうというのはよくあるパターンです。春先はこれまで以上に慎重に自分の身体をケアし向き合う必要性が出てきます。
もう一つは「これはいける」と感じる部分です。自分が走っていて「これは良い感じだ」と思う部分が増えてきます。そうなると「もっと上が狙えるのではないか」という「欲」が出てきます。これは選手も指導者も同じですね。そうなると大きな落とし穴が出てきます。「もっと上が狙える」と思い始めた時点で「これまでやっていなかったが○○を導入してもっとスピードを上げよう」という気持ちが出てきます。これは当然です。これがある意味怖いのではないかと思っています。もっとスピードを上げようとして今までやっていなかった「新しいこと」をやり始める。本人たちは「良いこと」だと思うでしょう。が、本当にそうなのでしょうか?
新しい刺激を入れるということは「運動の形式が変わる」ということです。それにより長期間かけて作ってきた動きが大きく変わる危険性が出てきます。これまでやってきた練習で作ってきた動きが「もっと速くなるだろう」と思って別の形態の練習を突然入れると混乱を招きます。それにより上手く走れなくなる。もちろん「適度な刺激」というのは必要になると思っています。が、「調子が良いぞ」と思うといつの間にか視野が狭くなり「もっとこんなことをやったらよくなるぞ」という「欲」が出てきます。本来の動きとは違う「自分よりも速い選手がやっている練習」を取り入れるようになる。往々にしてあることだと思っています。
強くなってきたというのはやはり「これまでの練習」が良かったのだと思います。大幅に進路変更をしてしまえば「良さ」が失われる危険性があるのです。「調子が良い」と感じる時ほど冷静に「今までの練習を見直す」事が必要になってきます。その練習の中に自分が強くなってきている要因があるからです。ここを見逃さずに丁寧にやっていくことで少しずつスピードは上がっていくと思っています。練習に「特効薬」はないと考えています。「この練習をやれば一気に速くなる」というメニューは存在しないのです。強い選手がやっているからその練習が自分にも合うというのはほとんどないと思います。これまでの自分の練習を見直して良い部分を増やしていくことが近道なのかなと。
春先、調子が上がらないと選手は不安になります。そこの部分は指導者がコントロールしないといけないと思います。私自身も数年前は調子が上がらなくて何とかしようとあがいてしまった部分があります。それにより選手も不安になる。指導する側が慌てていたらそれは選手に伝わるからです。調子が上がらないのであればその要因を探っていく必要がある。それだけなのです。焦ってあれこれやろうとして失敗するパターンの方が多いと思っています。あくまで冷静に客観的にその状況を判断できる指導者にならないといけないと思っています。
長くなりました。春先の課題としてこの部分が挙げられると思います。ちょっと端折ってますから分かりにくいかもしれません。調子の良しあしに関してはまた別に書きたいと思います。とてもコメントにこのような返信はできないなと思ったので記事にしました。長々とすみません。
上手くまとめられていない部分がありますが多少なりと伝われば幸いです。この時期は色々と考えてしまいます。他校の選手を見て「あっちの方が走れている」と感じて焦ってしまう。他の人の真似をしてもっと良い動きをしようと。こうなると自分らしさをを失ってしまいます。大切なのはそこではないですからね。
いいシーズンになるように少しずつ準備をしてください。
今走れているからと言ってこれまでと大きく変わるようなことはしないよう心がけます。
まだ冬季も抜け切ったわけではないので、シーズンに向けて頑張ります!