kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

県体1

2013-10-28 | 陸上競技
土曜日、日曜日と2日間山口市で県体が行われました。金曜日の午前中までは天候も悪くどうなることかと思いましたが午後からは天候も持ち直し大会は無事行われることに。良かった。

土曜日は天候は回復したものの強風。風が安定しません。向風3m近く吹くかと思えば無風だったり、追い風だったり・・・。雨が降らないというだけで記録が狙える状況ではないなという感じでした。女子の100mには2人出場しましたが、これも組によって条件が違いすぎます。それでも今年は最初の4つの組に上位選手を集めて競技を行うという形になっていたの大きな問題はなかったかもしれません。タイム予選で行われますが4つの組は県総体の準決勝レベルです。タイム予選なので記録を狙わないといけないのは当然ですが各組でトップを取っておかないと決勝進出が厳しいという雰囲気がありました。

うちの選手は向風2.8で12秒72と追風0.3で12秒79と無事決勝に残りました。他の組では追風1.1という条件の所もありました。トータルで4m風の条件がことなるという状況でした。運よく追い風1.8m位吹いてくれれば面白いのですが(笑)。男子の1組目フライングがあり仕切り直しとなりました。フライングがある前の条件は追風3m、やり直しの後は向風3m。タイム予選ですからこの辺りは随分違います。師匠が「高校生はやり直しがあると記録が出にくい」という話をされていました。仕切りなおして集中しなおすのは難しいですからね。特にタイム予選になる時には注意が必要になります。考えないといけないですね。

決勝のレース、うちの選手は隣同士。うーん、緊張ですね。色々と思うことがあり学校の練習では一緒に走る機会を少なくしていました。少しは配慮していました(笑)。練習でスタートをする時にも隣に来ることはほとんどなかった気がします。二人とも一週間前に12秒3で走っています。条件が良かった大会だったのですが、この記録が本当に今の力なのかどうかを確かめる機会になります。一度だけ記録が出てそれで終わりというのではやはり「力」としては認められません。勝負の舞台でどれだけ自分たちのレースができるかどうかが重要となるのです。

レースは小さなエースが主導権を握りました。前のレースで大幅自己記録を更新していましたがその流れのままで入りました。大きなエースは前半少し手間取りました。70m~80mまでは小さなエースがトップ。ストライドが大きくありませんからそれを補うピッチで走ります。これは才能だと思いますね。80地点で大きなエースがトップスピードに乗って追いつく。最大スピードの高さは大きなエースの方が上です。並んだ状態でフィニッシュ。向風0.4で12秒52と12秒55。大きなエースが貫録を見せたという感じでした。追風2m近く吹いてくれれば12秒2台に近づいていたのではないかというレース展開でした。

狙っていたとはいえ初めて県レベルの大会でワンツーフィニッシュでした。それも最も難しいであろう100mで。すごいことです。後で2人に話を聞きましたがお互いにお互いしか見えていなかったということでした。県レベルの大会で一番意識する選手が同じ学校の選手というのはすごい話です。普段は仲良くやっていますがこういう勝負の場では「ライバル」です。簡単に負けを譲るという訳にはいきません。大きなエースは春先絶好調でインターハイに行っています。力的には抜けています。一番近くでその姿を見ていた小さなエースは何を感じていたのでしょうか。「絶対に負けたくない」という気持ちは大きかったはずです。春先のタイムは12秒20と12秒96で0.7秒の大きな差がりました。それが気が付けばベストタイムが12秒20と12秒35となり大接戦。今回の大会では0.03秒の僅差。

逆に大きなエースは「チーム内で一番強い」という自負があったはずです。中国大会以降思うように走れず苦しんでいました。それが先週の田島で小さなエースが12秒35で走り大きな刺激を受けたはずです。目が覚めたというか「危機感」が大きくなった。それにより復調の兆しを見せ始めました。12秒37で走り今回は12秒52で優勝。タイム云々ではなく走りが戻ってきたというのが大きいですね。最大のライバルが目の前に出てきたことで本来の力が出せるようになったのではないかと思います。力はありますからね。悩んでいた部分をこれで抜け出してくれればと思います。

表彰台に2人が上がった時、さすがに嬉しかったですね。私が力を貸せたのはほんの少しだと思います。それでも他の多くの学校よりは細かい指導ができているかなという自負はあります。最後は選手自身の「自覚」と「想い」です。どれだけ力があっても個々の「想い」がなければこれは達成できないですから。大きな喜びを感じることができた瞬間でした。
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