交通事故のあとに息苦しさを訴えておられたお客さん。息がしづらい、吸いづらい。背中が痛い。といった症状でした。
夜も寝づらいのだとか。
まずはベッドに座ってもらってその感覚を確かめてもらいました。
次に「すこし前屈して(猫背になってもらって)息のしやすさを感じてもらいます。
これは、すっと楽に息がすえる感じがするようです。
今度はせすじを伸ばし気味にして呼吸をしてもらうと、背中がつらくなり息もしづらい、とのこと。
どう考えても理屈にあってない気がするんですが、お客さんが自分の症状を訴えるのにわざわざウソを言うとは思えないですよね。
普通は背中を丸くすると、肺が小さくなって息がしづらいもんですよね。
僕は痛みであっても息が吸いづらいであっても、「比較」から入っていきます。
前屈すると腰の痛みが楽、後屈すると腰の痛みがきつくなる。
これも比較です。
前屈すると息が吸いやすくなり、後屈すると息がすいづらくなる。
これも比較です。
比較できれば、「違い」が明らかになります。
違いがあるんだから、きっと理由があるはずです。
呼吸を支配している神経は、とか考えていくのももちろんアリだと思います。
僕は、「なぜ」を持ち込んでそこに自分だけでも納得できる「理由」を見出そうとしてやっていきます。
なぜ、前屈だと呼吸がしやすくなるのか?
なぜ、後屈だと呼吸がしづらくなるのか?
その二つの状況が成立するときは、どんなときなのか?
こういうときに、頭のなかで「似たケース」をもってきます。
「そういえば、反らしたら腰が痛いけど、前に曲げたら腰が楽、という人がいたなあ・・・これと要因は似てるんだろうか」とか。
こんなふうに「症状」だけを見るのではなく、その症状が「どうすれば変化するのか」にポイントを当ててみると、ものごとがうんとわかりやすくなるときがあります(全部ではないですが)。
猫背にしたら呼吸も窮屈になりそうです。でも前屈という変化を入れると楽になる。そこには理由があるはずだ。
他に前屈したら楽になる、というなにかはなかっただろうか・・・。
この方は、前屈したらマシになり後屈したら痛い腰痛になぞらえて、(つらいのは背中ですが)お腹を丁寧に施術させていただくと、
「スコーン」と息が入るようになった、とおっしゃってくださいましたよ^^
交通事故の衝撃で腹部にかなりな緊張が入ったのかも知れませんね~~~。そればっかりはもうわかりませんけど。
なんにしても楽になってもらえて良かったですう。
今日もありがとう。