生き残れる薬局とは…どんな?
セミナーの終わり際に「生き残る薬局は…」の話をしている。
もちろん基本的な機能はあっての話である。
基本的な機能とは「かかりつけ薬剤師指導料」をしっかり算定できる薬剤師がいる。
地域包括ケアに参画して地域連携の一翼を担っている。
もちろん24時間対応であり在宅もしっかり実績としてある。
地域ケア会議やサービス担当者会議などにもかかわれる薬剤師がいる。
そして、薬を減らす事が出来るスキルを持った薬剤師がいる。
医師への処方提案や残薬調整、重複・相互作用などの服薬情報提供書などで対応できる。
これに健康サポート薬局研修の研修修了者がいることも付け加えたい。
上記以外に大事なことは”高齢者は裏切らない”を信じて、高齢者とのコミュニケーションが上手な事がポイントとなる。
3つの要件が大事になると考えている。
1つは”場の提供”である。
これからの薬局は薬の交換所ではいけない。
服薬指導も“飲ませる服薬指導から治る服薬指導”が必要になる。
ゆっくり相談に乗れるスペースが必要になる。
さらに、地域の人がふらっと来てもくつろげる空間も大事になる。
ある程度の「場」の確保が重要となる。
店舗の拡張が可能なら今のうちに投資すべきだ。
2つ目は「場の演出」にある。
演出とは催し、企画である。
薬局が面白いと感じさせることが出来るだろうか。
本の貸し出しが出来る図書館、毎月変わるシルバー川柳が面白い、待ち時間に退屈しないなぞなぞがある、大人の塗り絵大会があるなど考えるといくらでもある。
3つ目は「場からの発信」である。
薬学生のコアカリキュラムに「患者・生活者本位の視点」とある。
まさに薬局は「健康情報拠点薬局」であるべきじゃないだろうか。
そもそも「患者のために薬局ビジョン」が議論され始めた時に、厚生労働省から出された初めの考えが「健康情報拠点薬局」であった。
薬局から地域に向けてどんな情報が発信できるだろうか。
ある薬局では健康教室の実施から処方箋が増えたとの報告がある。
超高齢社会を迎えて薬を服用する患者には介護も必要な人も多い。
そんな介護に関する相談に乗れるだろうか。
どこに相談していいのか困っているような気がする。
ブログでは書ききれないが3つの「場」について、自分の薬局では何が出来ているのか。
何が出来ていないのか。
何をしたらいいのかを考えるきっかけになればと思う。
昨日は鹿児島から羽田経由で札幌に帰ってきた。
鹿児島も寒かったけど、札幌の寒さは半端ない。
コートも着ずマフラーだけで歩いていたのは私だけだった。
環境に適応していないと感じた。