花ごよみ

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悼む人 (天童 荒太)

2009-07-17 | 本 さ、た行(作家)
ずっと読みたかった本。

図書館でいつ予約したのか、
忘れてしまうほど
月日が経ってから、
やっと手にすることが出来ました。

「どういった人を愛したか、
誰かに愛されたか、
どんなことで人に感謝されたか」、
亡くなった人に関して、
何か知っている人達に尋ねながら
死者を悼むために放浪する旅人、
坂築静人。

彼を中心軸として、
それぞれ深い事情を持った、
3人の人達の心の逡巡と救い。

精神を病んでいるかのような奇異な動作に
なにか違和感を覚える人々、
本人にも説明出来ない心の動き。

悼むとは亡くなったその場所で
その人が確かに生きたことを
心の中に刻むこと、
覚えておくこと、
愛と感謝に関する思い出とともに
その人の生きていた時間を
忘れずに生きていく。

精神的な領域に入ってしまいそうな行為に、
宗教的なものを感じてしまい
登場人物と同じように初めは、
なかなかついていけない。

でも読後感は、
柔らかで優しい気持ち。
心が動かされた。
涙する場面も度々…
じわ~っと心にしみいる物語でした。







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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
好きな本 (平安人(2))
2009-07-17 05:50:08
おはようございます~♪
 kazuさん
今朝は私の好きな、「読んだ後にじわ~っと心にしみいる・・・」
こんな本を探していました。ご紹介嬉しいです。
 「柔らかで優しい気持ち」
大好き♪
 図書館へはよく行きますが、借りてもなかなか思っていたような本にはお目にかかれないものですね。
 人気が有って予約者が多いかも知れませんが、今はパソコンで予約が出来ますので、早速検索してみます。
ありがとうございました
Unknown (たんぽぽ)
2009-07-17 11:53:05
私も、
柔らかで優しい気持ちになる本という
ところで、読んでみたいなと思いました。
静かに心が動かされ、涙する本、
時間ができたら、手に取ってみたいです。

平安人(2)さんへ☆ (kazu)
2009-07-17 22:03:44
こんばんは~!

「悼む人」 、読み進んで行くにつれ
心に響く小説でした。
結構予約している人が多いですよ。

天童 荒太さんのかなり以前の作品、「永遠の仔」は
読まれましたか?
こちらはもっと胸に来る作品でした。
たんぽぽさんへ☆ (kazu)
2009-07-17 22:07:45
こんばんは~!

柔らかで静かな気分に
なりました。
不思議な感覚の作品でした。

読む機会があればいいですね。



Unknown (花)
2009-07-18 19:05:37
静人の悼む行為に共感はできなかったです。
でも、じわっと心に沁みる話ではありました。
花さんへ☆ (kazu)
2009-07-18 22:06:50
こんばんは~!

初めの頃は共感は
なかったですが、
知らず知らず、その行為を
繰り返し読んでいくにつれ
ついていけるように
なったみたいです。
うまく心の隙間に
浸入してきた感じです。

私も…〓 (あきよ)
2009-10-03 17:52:19
私も同意見です悼む人、読んだ後にじんわりしました私は永遠のこの方がもっと感動しましたが…
あきよさんへ☆ (kazu)
2009-10-03 20:31:26
こんばんは~!

コメントありがとうございます。
読み終えてからじわ―っと
来ましたね。

永遠の仔、よかったですね。
忘れっぽい私ですが
この本だけは忘れないと思います。
感動しました。

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