花ごよみ

映画、本、写真など・

誘拐ラプソディー (荻原 浩)

2010-01-05 | 本 あ行(作家)



主人公の名は伊達秀吉。
名前からして歴史上の、
有名な人物のような変てこな名前。

彼にあるのは前科、そして借金。
他には何もない、
全くのダメ男。

将来に絶望し、命を絶とうとまでに、
決心をしたものの
だんだん決意から遠のいていく状況が
コミカルに描かれています。

お金持ちの子供、
伝助を誘拐して、
人生逆転のチャンスを得ようと、
意気込んではみたものの、
伝助はなんとヤクザの子!

ヤクザに追っかけられることに、
なってしまいます。
その逃避行を綴っています。

長い間、行動を共にすることによって
伝助に対して友情まで育まれていきます。

情けない誘拐犯、秀吉と、
誘拐された可愛い伝助。

秀吉と伝助とのコンビが、
とても愉快で楽しいです。

ラストはどうなるんだろうと、
思っていましたが、
ほのぼのとした感じで話が終わって、
爽やかな読後感も。

特に伝助が、
可愛くて、可愛くて…。
変な幼児言葉が、またキュートさを、
上乗せしています。

無邪気で素直で、
成長しても、
このままでいて欲しい感じです。

文章も読みやすく、
スリルもあって
楽しめました。

映画化がされます。
4月公開予定。
これも楽しみ。

高橋克典が、
主人公伊達秀吉を演じます。
ちょっと本の秀吉と、
イメージが違いますが、
高橋克典ならうまく、
演じられると思います。

 

押尾学が出演していたことによって、
公開が危ぶまれましたが
無事上映されることになってうれしいです。



 



コメント (6)
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