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クリスマス休暇に入ったようです

2012-12-22 21:15:24 | MSL

SpaceRefの12月20日のCuriousMarsによりますとCuriosityは、クリスマス休暇に入ったようです。
そして、最初にドリルを使用するのは、来年1月下旬中頃になるとのこと。
ドリルで粉砕した岩の内部サンプルの分析は、惑星探査史上画期的事件となるとの認識から、対象を慎重に選び出す為とドリルのチェック等での時間を惜しまない構えです。

Glenelgは、「三重点」として選ばれた場所です。
Joel Hurowitzさん(the Curiosity Surface Sampling System (SSS) Team)によれば、3つの異なる地形は、次のように要約することができます:
1) 明るい色調の砕かれたユニット:
MROの画像の中で目立つ場所です。「理論上は、溶岩湖で形成された泥岩からなっている。」Hurowitzさんが言います。Curiosityは、今、この明るい色調の砕かれたユニットに停車しています。
そこは、左手の明らかに暗い僅かに高くなっている土手を伴って、水か風によってきれいに掃かれた広い通りのように見えます。



2) 暗いへこんだユニット:
「ちょうど明るい色調の砕かれたユニットの上に位置するこのユニット上では、私たちは、まだ運転したことはありません。」とHurowitzさんは、CuriousMarsに伝えました。「一般に、それは、かなり密集して固く見える火山質の玄武岩で作られるように見えます。それは層状の溶岩流かもしれません」と彼が言いました。暗い物質は、Yellowknifeで明るいトーンの岩のそばで川の土手のように見えるものを作ってます。

3)扇状地物質:
「Curiosityは、8月5日に同じような場所に降りました。また、それは、他の2つの低いユニットより高い位置にあるように見えます。そこは堆積物の礫岩からできている物質です。」とHurowitzさんが言いました。

サンプリングチームが慎重になっている理由は、加熱によってねばねばした状態になる"Martian honey" を避けるためです。
硫酸鉄や過塩素酸塩でこういう性質が確認されており、潮解という現象です。
過塩素酸塩類は、2008年に北極地方でPhoenixが見つけており、赤道近くのCuriosityも見つけています。
とにかく、Curiosityのサンプリングシステムや分析機器にこのような物質を無闇に取り込みたくないということですね。

ドリルする為の良い岩が見つからない場合は、 Sol120に通過した"Shaler"という露頭まで戻ることも考えているようです。



「私たちは、システムに入れる物質がシステムを破壊しないことを確かめなければなりません」とRobert C. Andersonさん(SSSチームのメンバー)が言ってます。
下図にドリルの外観と仕組みを表示します。
ドリルと言っても、パーカッションのように前後に叩く動作を伴った回転する鑿です。

 

こつこつ叩いて砕いたサンプルを吸い込んでCHIMRAへ送り込みます。
GaleクレーターでCuriosityが岩を叩く音が響き渡るわけですね。(火星人もビックリ?)

「過去5年の間、地球上で硬い玄武岩および他の岩、さらに粘土でドリル・サンプルを実行して、それらの物質がどのようにシステムを妨げるか、確かめてきました。そして、ドリルがどのような物質にどう働くか把握しています。」とAndersonさんは、言ってます。
来年の楽しみとしましょう。
メリークリスマス!


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