JA5DBE の Coffee Break

DXの話、製作記事、etc. ・・・ 気の向くままにまかせて掲載しています。

tinySA が届いてきました 【2】

2020年11月27日 | 測定器

 しっかりした信号源 ( IC-705 ) と 減衰器 ( ATT ) を使用してレベル的にどの程度の精度があるか測定を行ってみました。

 

 信号源として IC-705 の 出力を 1W ( +30dBm ) に設定して 7,025kHZ で CW 信号を送信。
+30dBm の CW 信号を 20db ( 3W )+20dB 、 2個の ATT でレベルを落として tinySA の入力端子 ( Low側 ) へ -10dBm ( 計算値、実測ではありません。 ) の信号を入力した結果が、下図 ( tinySA-App ) になります。

 

 グラフ画像は tinySA-App の表示部分を切り取ったもので、 ピーク値 -8.375dBm、およそ -10dBm を指示しており、それなりの精度を持っているようです。
元信号 ( 7,025kHz CW 信号 ) を終端型の電力計等で、きちんと 1W に較正してないので、この程度の値を示せば OK と思います。

 ※ tinySA 本体だけで使用するよりも、tinySA-App を利用してノート PC 利用すると、はるかに使い勝手が良くなります)

 

 次に IC-705 の 出力を 435.00MHZ にて CW 信号 1W ( +30dBm ) 設定で送信。
+30dBm の CW 信号を 20db (3W)+20dB の ATT でレベルを下げて tinySA の入力端子 ( High側 ) へ -10dBm ( 前記 7MHz と同様計算値 ) の信号を入力した結果が、下図 ( tinySA-App ) になります。

435.00MHzでは、ピーク値 -10.686dBm、およそ -10dBm を指示しており、430MH帯でも、それなりの精度を持っているようです。

 

 更に tinySA のノイズフロアレベルを見るため、入力端子 ( high側 ) に 50Ω の終端抵抗を接続してレベル測定を行いました。

 

 435.00MHz で ー117.686dBm の値となっており、十分なレベルと思います。

 検出レベルの絶対的な精度を検証するため、ローカルのOMさん宅にある SSG 出力を tinySA へ入れてみましたが、
SSG 出力が dBμ で設定するようになっており、dBm ( 電力:mW ) と dBμ ( 電圧:μV )の換算が必要で換算式を調べてなく、一応信号を入れてみたものの SSG 出力と tinySA 表示値の換算ができないので、諦めました。

 同一信号源をしっかりとしたスペアナで測定し、 tinySA による測定値と比較しないと、どの程度の精度が有るのか判りませんが、遊びで使う「実用範囲?」の精度はありそうです。Hi.

 

 10数年前は、スペアナは ADVANTEST の R3271 を使い、当時使用していた YAESU FT-100MP Mark5 の歪の実測まで行っていました。


 TinySA の 機能 (RBW 3kHz) では無理でしょうけど、コンパクトで、しかも価格は数千円の負担でこのような機能が実現できることに隔世の感があります。

 

< 2021年 1月 11日 追記 >

 無線の専門屋の 2'nd からこの掲載内容を見たとのことで、換算式をエクセルの計算シート付を送ってもらいました。

SSG 出力 (Zo=50Ω) において dB(W) = 10log(Vo^2/R)

 ※Voの単位は V(ボルト)で求まるとのことでした。

 

 ただ、この計算において SSG 出力 1,000μV ≒ -47dBm となるので、余りにもレベルが違い過ぎると理解したところで、
しっかりとしたスペアナを使い較正する方法が正解のようです。

 また、簡便に SSG の出力を何らかの較正で使用する場合は、

換算式 dBm (W) = dBμ (V) - 107dB  を利用すれば良いそうです。

 

          正に ” 負うた子に教えられ " の感であります。Hi.Hi.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
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