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明日は地域司法シンポジウム

2014年03月05日 | くまちん

 日弁連の地域司法シンポジウムが、明日3月6日木曜日の午後1時半から5時まで船橋グランドホテルで開催される。なぜ船橋か? 何も船橋ヘルスセンターの跡地を見学して「8時だよ全員集合」が収録された昔を偲ぼうというのではない(←言うことが古い)。

 船橋市と市川市、浦安市は、千葉地裁・家裁本庁の管轄だが、家裁事件は基本的に市川の出張所が担当する。しかし、事件によっては本庁に行かなければならないなど、出張所として扱える事件に限界があり、ややこしい。例えば、離婚調停は市川で出来るが、調停がまとまらずに訴訟になると千葉家裁に行かないといけない。また、出張所の管内である三市の人口は合計約125万人もあるので、出張所ながら水戸家裁本庁や宇宮家裁本庁並みの事件が押し寄せている。そのため市川出張所では慢性的に調停がパンク状態である。市川の調停委員さんたちの団体は、これまで出張所を支部に昇格させて欲しいという運動を地道に展開してきた。そうすれば裁判所の人的物的条件は良くなるだろうし、支部で殆どの事件が扱えて住民の利便は増すからだ。ことは家裁に限らず、民事事件についても、市川には簡裁しかないので、140万円を超える事件は千葉地裁本庁に行かなければならない。これも支部になれば市川で扱えるようになるのだ。日弁連としてもこうした動きを盛り上げようと今回のシンポジウムを開催するものである。そして、ここに全国各地で支部新設・復活を希望している人たちが集結する。

 司法予算もなかなか増えない中、都市周辺住民のために支部を作ると、逆に過疎地の小さい支部が廃止されるのではと危惧する声もあるが、そもそも司法予算がこんなに少ないのがおかしいのだ。

 当日は、コント集団ザ・ニュースペーパーの浜田太一さんと山本天心さんが、コントを披露する予定である。浜田さんが簡裁・出張所管内から本庁に通う住民の苦労をパントマイムで表現されるそうなので、楽しみにしている。

 とにかく肩のこらないシンポジウムなので、飛び入り参加大歓迎。懇親会もあります。

                                                              (くまちん)